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砂鯨が月に昇る夜に  作者: 小葉 紀佐人
腐者の呪い
40/93

12-4



カザはアズーの家にジャリハートを取りに行き、バルウの門へ向かう街道を歩いていた


「ねぇ、何でまた置いてくかなぁ〜」


と腰に手をあて道を遮るティト


「いやいや、今度こそ無理だよ。誘う樹海だよ?」


「月光蟲の時だって役に立ったでしょ?それにあの森を見つけたのはわたし。一緒の方が早く見つかると思うんだけど」


身振り手振りを交えながらそう言われて返す言葉を探していると、いつの間にかジャリハートに跨るティト


「はぁ、ホントに知らないからな」


「はいはい、レッツゴー!!」


とニコニコしたティトは門を指差した





どこか分からない岩が乱立する場所で、グゥーグゥーとお腹を鳴らして走る6輪のサンドバギー


なんだか顔が痩せこけてきたゲグ族のガラムとゾイは、食糧を探してあてもなく彷徨う


「お腹すいたよぉ〜」


「もう2日もまともに食べてないガ、そろそろ本気でヤバいガ」


サンドバギーの走りも心なしか右へ左へフラフラしてるように見える


とその時2人の前をサッと何かが横切った


2人の飢えた動体視力は確実にソレをとらえ、2人は目を合わせる


「「メシ〜!!!!」」


サンドバギーは唸りを上げて高速で走るソレを追いかける


「ジャジャリだギャ!!」


「なんだって良いが!!ゾイ!網を用意するガ!!」


体の割に大きな足で風を切って走るジャジャリの横を砂煙を上げながら走るサンドバギー


「いくギャ!!」


とゾイは真横を走るジャジャリに網を投げる


空中で徐々に広がっていく網は、真っ直ぐジャジャリへと向かい、もう少し、あと少しで網にかかるとゆう所で


シュンッと網をすり抜け遥か前方へ逃げて行った


サンドバギーを止めるガラム


「何で逃すガ!!今のは絶対獲れただろうガ!!」


「だって早過ぎるギャ!!ガラムが投げたって絶対獲れなかったギャ!!」


とガミガミ喧嘩をしていると、さっきのジャジャリが目の前の岩の上にひょっこり現れた


大きさは手のひらサイズで全く危険性を感じさせないつぶらな瞳


それに気づいた2人は網を構え、ジリジリとジャジャリへと近づいていく


ジャジャリは唐突に右へ左へと大きくシュパパパッと謎の動きをすると、タテガミと尻尾のフワフワな毛が逆立ち、植物の綿毛のように膨らんだ



ガラムは様子のおかしいジャジャリを手で捕まえられると思いゆっくりと手を伸ばす


あと少しで触れそうになった瞬間


ビリッと指先に痛みが走り手を引っ込めるガラム


「痛ったぁいガ!!何!?棘ガ!?」


自分の手を見て痛む場所を見るが、なんともない


そんなことをしているうちにヒョコヒョコ

と同じ岩に次々と現れるジャジャリ達はどんどん増えていき、8匹のネズミに似た生き物が岩の上から2人を見る


横一列にならんだジャジャリ達は、さっきと同じ謎の動きでシュパパパッっと動く


パリッ


パリッパリッ


と嫌な音をたてるジャジャリ達


「が、ガラムぅ。怖いが」


「なんだガ!たかがネズミで!」


とガラムの強気な発言を理解したのか


またしても謎のシュパパパッ


パリパリッ


バリバリバリバリ!


8匹のジャジャリが一斉に静電気をため始めた


「いぎゃぁぁぁぁ!!」


とゾイは駆け出しサンドバギーに頭から乗るとアクセルを踏み込んで走り出した


ガラムを置いて


「ちょっ!!ちょっと待つガ!!ゾイ!ゾイっ!!」


走り去っていくサンドバギーを走って追いかけるガラムの背中を8匹のジャジャリ達はどこか勝ち誇ったような顔で見つめていた



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