町キヤエ
ラグナス村を出て3日、王都ミリカデアに向けて旅立ったフレン・ルーナは道中の町や生き物を見て感動していた。彼は村から出たことがなく見るもの全てに新鮮さを感じる。ラグナス村では自給自足が基本、物々交換という今では古い方法で生活していたためお金などはあまり持っていないしかし外の世界はお金が必要不可欠そこでお金を稼ぐため立ち寄った町キヤエで依頼を受けることに、内容は掃除から薬草採取、宿の手伝いなどをし資金を集める。宿の仕事は店もやっており情報収集に適しているそんなある日、盗賊が町に侵入するキヤエはけして大きい町ではない護衛も少なく既に半数が負傷。フレンは盗賊を追い払うため宿を後にする。
「そこまでだ」
声の方に目を向けると青年が1人、盗賊達は邪魔が入ったことに機嫌が悪くなりフレンに襲いかかるしかしラグナス村での戦闘に比べれば軽いフレンは盗賊達の攻撃を避けては剣の柄頭で相手を気絶させ事態を収縮した。そのことから剣の腕を見込まれ町の滞在中は護衛の訓練を頼まれたそんなこともあり資金はかなり集まった。キヤエで得た情報は1つ騎士学校タリスは実力または推薦があれば入学金などは免除されること。2つ実力と知識が認められると飛び級が可能なこと。そして3つ百戦錬磨の称号を得るには騎士学校を首席で卒業し成果を挙げること。
幸いにもタリス学校の関係者がキヤエに来ており腕を見込まれ声をかけられた。
「ちょっといいかな?私はラルフ・ナユと言うものだが君は騎士を目指しているようだね。」
「はいフレン・ルーナと申します。」
「私はタリスに資金援助をしてるものでね、もしよろしければ私をミリカデアまで護衛してくれないか?もちろん謝礼はするしタリスへの推薦状を書こうと思っているんだがどうだろう?」
「え…いいんですか?でもそれじゃあ護衛だけでは釣り合わないかと…」
「ははは、フレン君は真面目だね。ふむ、ではこうしよう君は何のために騎士を目指すんだね?」
理由なんて人それぞれだが半端な気持ちではなれない
訓練に耐えられず途中で騎士への道を閉ざした若者をラルフはたくさん見てきた。
「…俺には守りたい人がいるんです。その人はと恩人で騎士を目指すきっかけになってくれたんです。だからどんなに過酷な道だろうと俺は前に進みます。」
フレンの瞳には強い意志が宿っていた。ラルフは
「守りたい人か…」
「やはりこのような理由で騎士を目指すのは可笑しいでしょうか…」
「滅相もない、誰かを守りたい、その気持ちは人を強くする大切なものだよ。それにフレン君はその恩人に一目惚れでもしたのかい?いやぁ若いとは素晴らしいね」
「な、何をおっしゃいますか…!?」
フレンの顔は赤く染まり言葉に詰まる。
「おや、違うのかい?」
「いえ…違いません」
「青春してるねぇ、おっとつい長話をしてしまった。それで護衛の件は承諾してくれたと言うことでいいかな?」
「はい!こちらこそよろしくお願いします。」
「出発は2日後の朝、集合場所は町の入口でよろしく頼むよ。」
ではまた、とラルフは歩き出した。
ラルフさんはまたちょくちょくでる予定です