家庭料理対決
ある日の午後、晴斗の部屋に妹・美咲がやってきた。
「兄ちゃん、今日は家庭料理バトルを開催するよ!」
「え、バトルって……料理対決?」
「そう! 今日は私が勝つか、兄ちゃんが勝つかを決める日!」
晴斗は少し引き気味だったが、料理を始めるときの楽しさを思い出し、腹をくくった。
対決のルールは簡単。テーマは「和風定食」。時間は1時間で、ご飯・メイン・副菜を一品ずつ作ること。審査員はもちろん二人自身。
「よーし、スタート!」
美咲は手際よく野菜を切り、味噌汁の出汁を取り、鮭を焼く。一方の晴斗は、包丁さばきがまだぎこちなく、玉ねぎを切るたびに涙がポロポロ。
「兄ちゃん、包丁はもう少し落ち着かせて!」
「わ、わかった……でも、焦げないようにしなきゃ!」
晴斗はフライパンの火加減に必死になりながら、鮭を焼く。だが、ちょっと目を離した隙に、端っこが黒くなってしまった。
「うわ、焦げた……」
美咲は笑いながらも、味見をさせると、意外にも味は悪くない。
「おお……これ、意外と……イケるかも」
一方、晴斗の副菜、ほうれん草のおひたしも、味付けはシンプルだがなかなか美味しい。
「見た目は大事だけど、味は悪くないね」
時間ギリギリで二人は料理を完成させ、テーブルに並べる。彩りや盛り付けでは美咲が圧勝だが、味のバランスでは晴斗もなかなかの腕前。
「うーん、判定が難しい……」
結局、勝敗は引き分けとなった。二人はお互いの料理を食べながら笑い合い、勝ち負けよりも一緒に料理をする楽しさを再確認した。
その夜、晴斗は心の中で思った。「料理って、作るだけじゃなくて、人を笑顔にする力があるんだな」と。
こうして、家庭料理バトルは大成功。笑いあり、涙ありのドタバタが、また一つ、晴斗の料理生活に色を添えたのだった。
鮭の和風定食(2人分)
材料
•鮭切り身:2切れ
•塩:少々
•ほうれん草:1束
•だし汁:200ml
•味噌:大さじ1
•ご飯:2膳分
作り方
1.鮭に軽く塩を振り、フライパンで中火で焼く。焦げないように注意。
2.ほうれん草は茹でて水に取り、水気を絞る。
3.鍋にだし汁を温め、味噌を溶かして味噌汁を作る。
4.皿に焼いた鮭、ほうれん草のおひたし、ご飯を盛り付けて完成。
ポイント:ほうれん草は茹ですぎないこと。味噌汁は最後に味見をして塩加減を調整。




