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美味しいご飯を食べよう  作者: 櫻木サヱ


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5/11

田中夫婦の秘密のレシピ

晴斗の一人暮らしは、妹・美咲や幼なじみ・陽介のおかげで少しずつ充実してきた。しかし、ある土曜日、晴斗はまたしても思いもよらぬ食の事件に巻き込まれることになる。


その日、玄関のチャイムが鳴った。ドアを開けると、近所の田中夫妻が笑顔で立っていた。


「やあ、晴斗くん。今日はうちの秘密のレシピを伝授しに来たよ」


田中夫妻は町内でも評判の美味しい家庭料理の達人で、いつも晴斗を孫のようにかわいがっている。晴斗は、ふたりの手料理を食べるたびに感動していた。


「秘密のレシピって……なんだろう?」


夫妻に招かれ、晴斗は2階の広い台所に案内される。そこには、色とりどりの食材が整然と並び、鍋やフライパンがきちんと磨かれていた。まるで料理番組のセットのようだ。


「今日はね、うちの自慢の煮込みハンバーグを教えてあげる」


奥さんの恵子さんが微笑むと、旦那さんの信夫さんが肉の準備を手伝い始めた。晴斗は手を出す暇もなく、ただ見守ることになる。


「でも、兄ちゃん、自分でやらないと覚えられないよ」


恵子さんはにこやかに言った。そこで晴斗は意を決し、包丁を握る。肉をこね、玉ねぎを炒める。


「わ……玉ねぎ、切るだけで目が……」


泣きながらも頑張る晴斗を見て、信夫さんが笑いながらアドバイスする。


「目にしみるけど、炒めれば甘くなるからな。焦らずいけ」


やがてハンバーグのタネを丸め、フライパンで焼き色をつける。夫妻の手際の良さに比べると、晴斗の手はぎこちないが、なんとか形になってきた。


「焼き加減は大事だぞ、ここで焦げると台無しになる」


火加減の指示に必死に従いながら、晴斗は少しずつ自信を取り戻していった。


そして、ソース作り。トマト、赤ワイン、ケチャップ、ウスターソースを混ぜ、煮込む。香りが台所いっぱいに広がる。


「……うわ、これ絶対うまいやつ!」


晴斗はつい声を漏らしてしまった。夫妻も笑いながら「その通り」と頷く。


完成した煮込みハンバーグをテーブルに並べると、見た目も香りも完璧。晴斗は恐る恐る一口。


「……う、うますぎる……!」


夫妻はにっこり笑いながら、「秘密のレシピはね、愛情と笑いも一緒に煮込むことさ」と言った。


その言葉に、晴斗は思わず感動した。料理は単なる食べ物ではなく、人を幸せにする魔法のようなものなのだ。


帰り道、晴斗は心に決めた。次は自分の力で、この「魔法」を再現してみせる、と。そして、自分の台所で誰かを笑顔にするための、挑戦の日々が始まった。


田中夫妻の煮込みハンバーグ(2人分)

材料

•合挽き肉:200g

•玉ねぎ:1/2個

•パン粉:大さじ3

•牛乳:大さじ2

•卵:1個

•塩・こしょう:適量

•サラダ油:大さじ1


ソース

•トマト缶:1/2缶

•ケチャップ:大さじ2

•ウスターソース:大さじ1

•赤ワイン:大さじ2

•砂糖:小さじ1(味の調整用)


作り方

1.玉ねぎをみじん切りにし、サラダ油で透き通るまで炒める。

2.合挽き肉に炒めた玉ねぎ、パン粉、牛乳、卵、塩・こしょうを入れてよくこねる。

3.タネを2等分にして丸め、フライパンで表面に焼き色をつける。

4.ソースの材料を混ぜ、ハンバーグを入れて中火で15分煮込む。

5.皿に盛り付け、ソースをかけて完成。


ポイント:煮込むときは焦げないように注意。愛情を込めて混ぜると美味しさアップ。


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