登場人物紹介
相坂 慎治(主人公)
生年月日:明海40年(綴歴2067年:西暦1935年)4月7日
相坂家長子にして長男。一人称は俺。内心周り(軍の上層部や上官など)をナメているところがある。それはそれとして家族や白伏木家のことを大切に思っている。外面に関しては無難に過ごしている。親の関係で白伏木研究所に幼い頃から出入りしヘリコプターへの興味を惹かれ、帝國陸軍へ入隊した。本編開始時点で中尉(二尉)。駒喰隊の隊長を務める。
相坂 慎宕
生年月日:明海21年(綴歴2048年:西暦1916年)4月22日
相坂家の次子にして長男。慎治の父親。海軍の攻撃機乗りであり、大佐。退役間近であり、浜綴航空技術研究所、HATIへの再就職が決まっている。
相坂 葵(旧:倉田)
生年月日:明海21年(綴歴2048:西暦1916年)3月12日生まれ
慎宕の妻。倉田家三女。慎宕と同じ年生まれだが早生まれのため学年は一つ上。軍には整備兵の一等兵曹として採用されていた。
相坂 慎太郎
生年月日:灯尽39年(綴歴2011年:西暦1879年)2月(17日)
慎宕の父であり、慎治の祖父。隠居しており、妻である愛奈と暮らしている。退役時の階級は大佐。元浜綴航空技術研究所(HATI)付属実験機搭乗員であり、今藤航空輸送の元操縦士。
相坂 愛奈(旧:アイナ・ザラ・フレーザー/ Ina Zara Fraser)
生年月日:練解8年(綴歴2022:西暦1890年)9月9日
相坂慎太郎の配偶者にして、慎宕の母であり、慎治の祖母。飛行機乗りでもある。成会矛出身。金髪碧眼であり、瞳は鮮やかな蒼色。
相坂 暁美
慎治の妹。慎治のことを「兄貴」、愛乃のことを「お姉ちゃん」と呼ぶ。
白伏木 愛乃
生年月日:明海41年(綴歴2068年:西暦1936年)1月12日
白伏木家の長子にして長女。生まれ年は慎治の一年後だが早生まれの為、同学年である。慎治とは幼馴染であり、生まれ月が離れている為、幼い時は「お兄ちゃん」と呼んでおり、今は「兄さん」と呼ぶ。一応外面として相坂さん/慎治さんと呼ぶこともある。親から駆路=芬語を教えてもらっており、話すことも可能だが浜綴でしか住んでおらず、そちらの方が話している為に浜綴語の方が話しやすいらしい。銀髪碧眼。慎治のことを悪しからず思っているが、彼の祖母二人、母親の胸が大きいことから彼女自身の胸が小さくない(寧ろ平均よりは大きめ)であるのにも関わらず胸の大きさに若干コンプレックスを抱いている。名前は駆路=芬語でAinoとなっている。銀髪碧眼であり、瞳は深い藍。本編開始時点で少尉(三尉)。
ラウリ・白伏木
愛乃の父親。旧名、ラウリ・シクロフスキー。HATIの元研究員にして、白伏木研究所の所長であり、元シクロフスキー設計局の二代目局長。事情があって国内各地を転々としており、愛乃とはあまり顔を合わせられていない。オートジャイロの研究などに関わったのち、ヘリコプターの開発を行う。
マリヤッタ・白伏木
愛乃の母親であり、愛乃と暮らしている。旧名、マリヤッタ・シクロフスカヤ。
白伏木 由羽
白伏木家の次子にして長男。名前は駆路=芬語でJuhaとなっている。
相坂 射真
慎治と愛乃の第一子にして長男。名前は駆路=芬語でIlmariから浜綴語らしくしたもの。
相坂 英
慎治と愛乃の次子にして長女。名前は駆路=芬語でHannaから。見た目は黒髪碧眼で胸の大きい愛乃のよう。
相坂 慎吏
慎治と愛乃の第三子にして次男。年子の射真と英とは異なり年が程度離れている。名前は駆路=芬語から取られていない。
駒喰隊
本編開始時、相坂以外は全員少尉である。
樫田 充邦
最初期に二番機砲手、そして駒喰隊副隊長を務めていた男。最初期の作戦での発言は最期以外彼の言葉である。二階級特進が与えられた。
吉谷 術
最初期に二番機操縦手を務めていた男。墜落する前の無線は彼の言葉である。二階級特進が与えられた。
二番機、旧四番機。
森岡 敬一郎
現在の二番機であり、旧四番機の砲手。樫田の殉職後、駒喰隊副隊長を務める。
今泉 糺
現在の二番機、旧四番機の操縦手。慎治より年上だが愛乃を除いて最も年の近い同年代。
三番機
栂多 美木
三番機砲手の男。軽薄で飄々としている。普段は方言が出るが通信では普通の言葉遣いになる。
石津川 湊
三番機操縦手の男。栂多に冷静に指摘する。
四番機
入坂 勇造
前中閑話で補填された人員。新四番機の砲手。登場時は少尉。
峰高 八千代
入坂と同じく前中閑話で補填された女性。新四番機の操縦手。登場時は少尉。
若澄隊
南西諸島沖領海侵犯事件と在原臨時基地からパーラメント連邦軍を襲撃する最終作戦にて駒喰隊と共に行動した戦闘ヘリコプター部隊。
片桐
若澄隊一番機の砲手にして、若澄隊の隊長。名前が出たのは後編パーラメント連邦を襲撃する最終作戦のとき。
継巳隊
南西諸島沖領海侵犯事件で初めて実戦を行った戦闘ヘリコプター部隊。初登場時、隊長である須藤は中尉、隊長以外は少尉である。後編終盤にも登場する。
須藤
継巳隊一番機の砲手にして、継巳隊の隊長。
檜皮隊
在原臨時基地からパーラメント連邦軍を襲撃する際駒喰隊と共に行動した戦闘ヘリコプター部隊。主人公らが最後に戦う作戦でも共闘することになる。当該作戦で全員殉職。三番機は一度不時着し生還するも、パーラメント連邦軍のジェット戦闘機によって墜とされた。
徳増
檜皮隊一番機砲手にして檜皮隊隊長。初登場時は少佐。実は南西諸島沖領海侵犯事件(浜文共事変)に参加しており、一回のみ且つすぐに終了したが戦闘経験もある。
戦城
檜皮隊一番機操縦手および副官。初登場時は大尉。
野守吏隊
在原臨時基地からパーラメント連邦軍を襲撃する最終作戦の際駒喰隊と共に行動した戦闘ヘリコプター部隊。相坂から「そこそこ戦える手練れの部隊」と認識されている。
中屋
野守吏隊一番機砲手にして野守吏隊隊長。
鷹見隊
陸軍の司令偵察機、吊雲1機からなる。前作で戦雲を駆っていた部隊から名前を引き継がれている。
大紫隊
レシプロ偵察機、弓雲を駆る4機中隊の偵察部隊。名前の由来は蝶のオオムラサキから。
岡原
第四八師団通信隊隊長、初登場時点で少佐。作戦初期に主人公らと通信していた。
中嶋 丈正
煤羅射帝国支援作戦について当時の首相からパーラメント連邦国内に浜綴の息のかかった傀儡政権を樹立する事を命じられた。初登場時の時点で少将。
海軍
第二〇二航空群 第二〇五飛行中隊 舞武隊
芝
沼龍所属の戦闘機中隊の隊長。海軍で活躍していた前作、前々作の「相坂」の名前を知っていた。光風を駆る。凪中突風の舞武隊の名を引き継ぐ。芝は凪中突風時代の舞武隊の副隊長と同じ姓で親族である。
空軍
花柳弩(かりゅうど/かりうど)隊
中田
帝國空軍所属の戦闘攻撃機部隊、花柳弩隊の隊長を務める男。駆るのは光風丙二型。「凪の中の突風」の浜煤戦争に於いて佐波鈴で偵察していた陸軍飛行戦隊第一戦隊第二戦闘中隊の二番機を務めていた同姓の人物の孫。その人物は当時、陸軍の戦闘機、栃風を駆っていた。
黍焚隊
帝國空軍の司令偵察機、吊雲1機からなる。名前の由来はスズメ目ヒタキ科、ノビタキ亜科に分類される鳥類の一種、黄鶲。
その他
今藤 貴行
現今藤航空輸送社長であり、2代目。そろそろ会長となって社長職を息子へ譲ろうかと考えている。先代社長と同じく、愛人が多くいるとの噂がある。社員に対する理解と見栄を示すために小型レシプロ機の免許は取得している。
今藤 允貴
今藤航空輸送の役職付き社員。血の定めか、婚約者以外にも女遊びにかまけているという話も。婚約者自体それなりに良いところのお嬢様なのだが、女遊びに唾付けた女性の一人に別の家、それも対抗且つ落ち目の家のお嬢様と火遊びをしたとか。父親の貴行からは「火遊びの仕方が下手」と評されている。
萩野院家
今藤允貴が手を付けた令嬢の家。鉄鋼メーカーの山洋製鋼の社長の家だが今藤家と仲があまり良くない。令嬢を傷物にされたとして今藤家に対してあらゆる手段を以て金をせびり取ろうとするが今藤貴行らによって経営の傾きと不当な働きかけが暴かれ今藤家がある程度資金援助を行うことと引き換えにこの問題を表沙汰にしなかったが、孕んだ令嬢に手切れ金を渡し家の名誉のために勘当した。