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作者: 赤色の石

これは完全オリジナルです。人物名や地名は実際のものとは関係ありません。

私は今日ある巻物を海岸で見つけた。

「私は天海。血に塗れた戦乱があった世。ここは燐王 (リンオウ)34年の寒褻(カンカ)の地。この物語が誰かに届いてほしいと思い私は海にこの巻物を流した。返事はなくていい。誰かが見ていてくれれば、それでいい。

5年前、私は敵の国 閼伽羅(アカラ)の第一門を攻めた。最初彼らの軍の数は約20と想定した。なぜここまで想定される敵数が少ないのかというと、閼伽羅の中心部の都である迦羅(カラ)まで第十門もあるのだ。よってここを落とされようが対して被害は出ない。私は当時迦羅門突破隊の隊長であった。迦羅門突破隊とは名前の如く迦羅の門を全て突破するための隊である。私は今回の第一門をこの目で一度も見たことがなく、作戦を立てることができなかった。そこで隊にいた、昔第一門を見たことがあるという若者に少尉を任せ少しの兵をやった。その数100。迦羅門突破隊は全員で2万いるのだ。まあ、これまで目立ってこなかった若者にそのくらいの兵をやってもいいかと思った。その若者は名がないと言った。どうやらそれも第一門を見たことに裏付けるらしく小さい頃に迦羅から追放されたらしい。若者は追い出されるための馬車の中で眠ってしまったのだが起きた時が第一門だという。だからそれ以降の門は知らないらしい。ここで、私はがっかりした。第一門を突破したところで以降は自力でやるしかないということだ。まあ、まずは第一門からだと思い若者と兵を送った。若者には紘(ヒロ)と名付けた。それから5日後のことだった。100もいた軍が3人になって帰ってきた。敵が想定より多かったのかと聞くと首を横に振り、彼らは語った。あそこにいたのはあなたでした。なんでだと思いつつ近寄るとあなたは攻撃してきました。どんな方法かは全く覚えていません。これがなぜ覚えてないのかは今もわかりませんが。ただあちこちで兵士があなたになったいきました。悲鳴を上げながら。

この話を聞いた時意味がわからなくなりゾッとした。ただ、理解は必要ではなかった。先ほどの3人の兵士が皆私になっていった。そして攻撃してきたのだ。今ではどんなのだか全く覚えていない。だか私の側近が全て私になっていった。意味がわからない。命からがら逃げ出し山へ隠れた。山で五年間自力で過ごし今に至る。今日この日だけ海に出ようと思う。今も私はどこかで増えているのかもしれない。」

こんなことがが書かれた巻物だった。だか、私は妙な点に気づいた。私の名前は天海。明日から迦羅の第一門を攻め始めることになっていた。今は燐王29年であった。この文を書いたのは紛れもなく私であった…。

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