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代表作 エッセイ

感想の返信で★が増えることもある

 ある『なろう』作者さんの小説を読んだ。

 面白かった。

 面白かったので感想を書き、★もつけた。


 私はお涙頂戴なものが好きではないほうだ。

 特に邦画だが、映画を観ていて、『ここで泣いて!』『泣きやすいように悲しい音楽を流してあげる!』みたいな場面があると、しらけて発泡酒を取りに行ってしまう。


 私が読んだその『なろう』作者さんのものは、侍のキャラが登場して、悲しい場面の男女の間に唐突に入り込み、「お涙頂戴! キエエエエーッ!」とか言って、涙を本当に頂戴して、場を明るくしてしまうというものだった。

 言葉の意味をあっけらかんとそのまんまの直訳みたいに使っていて、それは一般に浸透している意味とは違うものだ。


『泣いてくださ〜い。ここ泣くところですよ〜。ここでほら、涙を頂戴』ではなく、

『悲しむな! そんな涙は拙者が頂戴してしまおう! お命頂戴みたいに、お涙頂戴、キエエエエーッ!』みたいなものだった。


 面白い。

 5つ星入れてもいいかな。

 しかし私はその作品に4つ星を入れた。

 面白かったけど、シリーズ化しても読みたいかと言われれば、そうでもないと思ったからだった。

 これは完全に私の趣味である。

 アンパンマンとかワンパンマンとかが私は好きではない。

 ワンパターンになって、いつも同じ展開だから安心するのかもしれないが、そのうち必ず飽きてしまう。


 悲しい場面にある人達が登場し、泣いている。そこに侍が唐突に現れて、お涙を頂戴する。そんなパターンが延々と繰り返されるだけだろうと予想された。

 しかもその悲しいドラマはあらすじぐらいに簡単に描かれて、楽しむポイントはあくまで侍のキャラなので、それこそマンネリ化しそう。


 だから今後の期待も込めて、星は4つにした。



 すると少し後になって、その作者さんから感想への返信が来た。

 内容はそのままではないが、次のようなものであった。




『感想、ありがとうございます! 感謝を込めて、あなたのお涙も頂戴いたす、キエエエエーッ!!!』




 ほっこりした。


 思わず★を5つに直した。





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― 新着の感想 ―
作者さんの嬉しそうな様子がバリバリに伝わってくる、あるいはノリノリの返信来たりすると、向こうも喜んでくれたんだなって気持ちと、こっちも楽しくなってくるので応援したいなって気持ちが湧き出てきますね。 …
[一言] 共感しづらい内容なのにめっちゃ共感してしまった。 割りとあっさり泣く方なので、あからさますぎない限り泣いちゃうなぁ。 でも、読んでて「わかる」ってなった。なんでだろ?
[一言] その節はどうも! 星が一つ増えてるのに気付いてほっこり爆笑させて頂きました!
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