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13.おやつはもっと怖いです

 お嬢様の従者になって、22日。

 昨日学院を出発し、昼前には王都のアレース侯爵邸に着きました。普通の馬車だと3、4日かかるはずなので、移動魔法陣とアレース侯爵家の財力様々です。

 アレース侯爵邸にはお嬢様付の侍女様がたくさんいらっしゃるので、荷物持ちとお茶汲み以外にできることがない従者はお払い箱になりそうです。実際、昨日は使用人用と思しき1室を充てがわれ、食事の場所と時間だけ告げられて放置された。臨時の俄従者といえど、馬小屋の掃除とか厠の掃除とか庭の掃除とか、何か仕事を充てがわれると思っていた手前どうしていいか分からず、取り敢えず、厩番の爺さんを手伝うことにした。多分わざわざ連れて来られたのは、アレース侯爵に調査報告とか今後の指示とかを仰ぐため、だと思う。多分。アレース侯爵家の方々(執事長含む)は毎度と言っても過言ではない頻度で、予想の遥か斜め上に行かれるので断定はできない。


 今日も朝から馬の世話をしながら、厩番の爺さんに執事長の場所を確認する。昨日は侯爵と一緒に登城していたらしく、話す機会が持てなかったのだ。


「真面目だなぁ。」

「いや、お給金を頂けないと困るんで。」

「基本的に固定給だからな、ここ。休みが増えようと、給金は変わらんよ。あ、職務外とか特別忙しくなるようなことがあったりすると手当がもらえるぞ。」

 待遇良すぎて、解雇された時が怖い。臨時雇いは調査が終わればお役御免だろうから、慣れないようにしなくては。

 何でも屋の親仁によると、泊付の為に学院に入学してくる貴族は2年目で卒業することが多いらしいく、これを第一の修了年というらしい。官吏希望だと3年、王宮の専門官吏を目指していると6年で卒業らしい。お嬢様は官吏も専門官吏も目指している様子がないため、最初の修了年で卒業されるものだと予想している。


 ちなみに、ここではご飯が1日3回も出る上に、おやつまであった。昨日は、怖過ぎて手を出せなかったが、今日も手を出す勇気が出る気はしない。昨日は侍女様達がパクパクと、あっという間に片付け(食べ)て下さったので、今日も同じようにお願いする予定。ここにいると、元の生活に戻れなくなりそうで怖い。

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