学校
(学校)
朝。今日から夏休みも終わりいよいよ学校!それも俺は新しい学校というなかなか体験できない始業式が始まろうとしていた。
何事もいつも道理が肝心だ!
いつも道理の朝飯に、いつも道理の雰囲気。だが、違った所もいくつかある。ていうより、違った所のほうが多すぎる。家も違えば家具の配置、テレビのチャンネル。
ああーやっぱりいつも道理なんて無理がある。ここはあきらめて、自己紹介で言う事でも考えとくか!
そうして、時は経っていき、いつも道理の登校時間………あっ!
俺は今になって気付く、俺のいつも道理の時間は前住んでいた所のときだと。つまり、学校までいく道のりが違うと………ってことはこっちのほうが道のりは長い。んでもって、いつも登校時間ギリギリだった俺は…………?
そのとき、俺の頭の中に漢字2文字の言葉が浮かんできた。「遅刻」という、言葉が。
「あーーーーー!!なんでこんな時にはいつも道理がでるんだよーー!」
俺の新たな学校生活は遅刻から始まったのであった………。
(学校1)
キーンコーンカーンコーン。ひさびさの学校のチャイムが鳴り響く。けれど今は、めちゃくちゃ速く鼓動している、心臓の音の方が音が大きい。
初日からの遅刻はどこぞの漫画主人公のお決まりパターンだぞ!?
俺は、そう考えながら教室を探す。が、すぐに見つかった。ていうか、学校狭っ!都会の学校とは大違いだぜ。クラスも一つだな。ようし、ここはあえて落ち着いた感じで入ってみるか!
そう考えドアに手をかけた。ガラガラ……
クラスはシーンとしていた。が、ちらりと俺の方を見ている奴がちらほや。…………って、ここにいる生徒は制服ないのか?それも何か小さいな…………ってあれ?ここって、小学校?
「失礼しました。」
俺はそういって教室を後にしようとした。だが
「海道 龍牙くんですね??」
俺は声のする後ろを振り返る。そこには………美人。とても綺麗な女の人。もしかして、先生?俺は慌てて、
「すみません。小学校と中学校を間違えるなんて思いませんでした!」
すると、先生は笑顔で言った。
「いやだわ、ここは中学校よ!」
「えっ、でも制服着てないし、背小さいですけど。」
俺は混乱を抑えてこたえた。すると先生は
笑いを抑えて、言った。
「だから、ここは小中一緒の学校なんですよ。クラスも一緒。ほらよく見て!」
俺は先生の言う方向に目をむける。そこには、5人の中学生。制服はバラバラだな。
「あっ!! えっと………。」
俺は緊張と恥ずかしさが隠せなかった。
ふと見た瞬間に心の中に花が咲きました。
なぜかとても嬉しくて涙が出そうになりました。
きっとこれからだいじょうぶそんな気がしたからです。
詩題名「心花」 作者、海道龍牙
(学校2)
俺は静かな教室に落ち着きを隠せない。
「んっと、えーと。………………?」
俺は何をすればいいのか分からない。家でだいたいイメージしてたんだけどな。
「えー、ではでは海道くん。自己紹介をしてくれるかな。」
おろおろしている俺に先生が声をかけてくれた。そうだ!自己紹介だ!家で頭の中を整理してきたから大丈夫!俺は一回深呼吸をして、口を開いた。
「みんな、おはよう!今日も一段ときれいな青空だね!僕は今日からここに転校してきた、海道龍牙と言います。性格はちょっぴりドジでかんが鋭いとか言われるけど、自分じゃそう思ってない。血液型はO型の身長162cm、体重は
ひ・み・つとういうことでこれからもよろしく!」
キラーン。決まった。そう思った俺であったが。教室は拍手すら起きない。ずっとシーンとしたままだ。俺何かいけないこと言ったけ?それともやっぱりさっきの自己紹介でドンびきした?それとも、まさかそうだ!俺は一つ言い忘れていたことを思い出した。そう、それは
「好きな女性のタイプは理想としては同い年なんだが、夢としては年下。頭の中では年上を!常に心がけています!」
ピシーン!!これでどうだ。みんな拍手を!!
「プッ、クスクス、あはははは、ははははは!」
???笑い声?そうみんなが笑ったのだ。クラスのムードが一気に変わる。
「誰だよ!最初に笑い出した奴は!?せっかく無言転校生あせらせ作戦だったのに!しかし、おもしれー。自己紹介で好きな女の人のタイプをいうなんて。」
クラスの小学校男子が騒いでいる。
作戦?じゃあさっきのシーンとした雰囲気は………すべて作戦だつたのか!
俺は1日にしてクラスの人気者(?)になった。
(学校3)
キーンコーン、カーンコーン。授業が終わり、休み時間になった。ちょっとトイレでも行こうかな。なんて思っていたら、俺の席はクラスメイトに囲まれていた。
「な、何かようかな?ちょっとトイレ行きたいんだけど………。」
俺はそう言って席を立とうとする。だが、
「ちょっと待ちな!」
鋭い声がした!俺は声のした方向に顔をむける!そこには?
「君は?確か俺の席の隣の、名前は、何だっけ?」
そう、その子は俺の隣の席の女の子だった。髪は長くて、結構かわいい♪
「あたいは、紅川 優香↓!ここの学校の委員長だよ!」
ピシーンと決まっている。辺りのクラスメイトも拍手している。しかし、この娘かわいい顔に似合わず性格が荒いな。そう思っていると。ビシッと俺の額に指があたった。
「痛っ!な、何すんだよいきなり!」
俺は額をなぜながら言った。そしたら委員長の紅川はニタッと笑い言った。
「分からない事が隣の席のあたいにききな!あたいが教えてあげるよ!」
そう言って紅川はどっかに走って言った。一体何だったのだろう?そう思っていた俺だが、腹がタプタプしている。
「トーーーーイーーーーーレーーーーー。」
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危うく漏れるところだった!スッキリしたぜ!そう思いトイレから出ようとすると、
「おい!転校生。手を洗わんとはどういう事だ?都会の奴は小便した後に手を洗わんのか?下品だな。都会人は!」
「何だよ、お前!俺は今から手を洗おうとしていたんだよ!」
そうそこにいたのは、いかにも頭が良さそうな背の低いメガネの男子だった。まあ、実際手洗い忘れていたけど。だがこいつの言い方は失礼には程がある。
すると、こいつはクールな声で言った。
「俺は平泉 彩人。ここは、都会とは違うんだよ転校生。」
そう言うと平泉 彩人は行ってしまった。始めから終わりまでクールだがむかつく奴だな!そう思いながら、俺は教室へともどった。
(学校4)
教室の前に来ると中が騒がしい!?俺は思った。まさか、不審者か!?
「みんな!大丈夫かーーーー!!」
そう言ってドアを開ける!ガラガラ。
「危なーーーーーーい!」
えっ!?と思う時にはもう遅く、俺の顔面にはあるものが飛んできた!どかっ!そうそれは、室内用スリッパだった。やべー、もろ鼻に飛んできたな、痛ってーーーー。
ばたん、そのまま俺は倒れてしまった。意識が…………
・
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・
気がつくと、いかにも薬という臭いがする所に俺は寝ていた。一体何が起きたんだ?俺はそう思い体を起こす。が、ポタと何かが俺の制服に落ちてきた。最初は何か分からなかったが2滴目が落ちてきたときにようやく分かった。赤黒いドロッとしたもの、「血」だ!でもどこから?俺は落ちてくる所をたどった。鼻だ!
「あうっぷ!やべー。ティッシュ!ティッシュ!」
俺は思わず声をあげてしまった。
「どうしたの!?」
そのとき、ベッドの周りを囲んでいたカーテンが開いた。視界が一気に広がったような気がした。視界が広がって初めて分かった、ここが保健室であることに。
「大丈夫か?ゴメンナ!うちらのせいでこげんな事になるなんて。」
「あっ、えっと、………………。」
そう、そこにいたのは髪の短めなポニーテールの女の子だった。名前が分からん。
「あっ!ゴメンナ!うちの名前は花谷 りん!あっちにいるのが弟のらんや!」
えっ!?あっち? そう花谷 りんの向こう側のはじっこに小さいツンツン頭の男の子がいたのだった。
(学校5)
「えっと、一体何で俺は保健室なんかにいるんだ?」
と俺は2人に問いかけた。2人はお互いに顔を見合わせてでへへと笑っている。俺はこいつらを見て分かった。姉弟の大切さが。俺は一人っ子だから姉弟なんてもんはいねぇけど、この2人を見ればまるで俺も姉弟の中にいるみてぇだ。
「仲いいな!」と俺は言ってみた。が2人は俺をにらんで言った。
「はー!?誰がこんな奴と仲良しなんだ!」
完全にはもった。同時のタイミングで2人は俺に怒鳴る。
「うちらはさっきも喧嘩したんや!だからさっきあんたの顔面にらんのスリッパが飛んできたやろ!分かる!?りゅうちゃん!」
「なる程!だからスリッパが飛んできたのか。てか、りゅうちゃんって呼び方はよせよ。」
俺は恥ずかしくなってそっぽ向く。
「いいじゃん!それ。ナイスアイデアだぜ!りん姉!」
弟のらんはあきらかに俺をおちょくろうとしている。なんなんだこの姉弟は!?
「そもそも、喧嘩はよくないぞ!辺りの人も迷惑するからよしとけ!今回は俺だったから良かったものの、これが先生だったらどうしてたんだ?」
俺は自分でもいいことを言ったと思った。2人もちょっと恥ずかしそう。
「だってーーーー。」
「だってもまってもない!これからは注意するように!」
そういって、俺はほっぺたを膨らませた2人をあとに保健室を出るのだった。
昨日俺は引っ越して 不安と孤独がいっぱいで
今にも仲間が欲しくなりました
今日俺はここに来てたくさんミスをしたけれど
たくさんみんなの笑顔がありました
今日俺は新しい希望と仲間に満ちあふれ
幸せみつけることができました
詩題名<仲間と幸せ> 海道 龍牙