【EP1】邂逅
この世界では、他国との衝突に備え、どの国にも“国軍”が存在する。
だが、戦闘機も戦艦も、今ではもう過去の遺物だ。
人間とロボットがペアを組み、心を通わせ、共に戦う——それがこの時代の戦い方。
俺はその国軍に入ると決めていた。
この国の、いや、この世界の頂点に立つために。
両親も、先生も、皆が止めた。
「危険だ」「命を落とすかもしれない」——そんな言葉を何度も聞かされた。
けれど、俺の決意は一度も揺らがなかった。
やってもいないのに諦めるなんて、俺の辞書にはない。
そう信じて、俺は幼い頃から夢を追い続けてきた。
あの日の憧れが、今、現実に変わろうとしている——。
俺の名前は——大田カケル。
十八歳になった今日、ついに国軍に入隊した。
一年間の基礎訓練と軍人としての教養を終え、
ようやく、俺にも“相棒”が与えられる。
その瞬間を、俺はずっと待っていた。
整備棟の扉が開いた瞬間、息を呑んだ。
そこには、俺の想像を軽く越える“存在”が立っていた。
銀灰色の装甲。
無駄のないフォルム。
無機質なはずなのに、どこか“生きている”気配を纏っている。
照明を反射しながら、巨体がゆっくりとこちらを向く。
関節の可動音が響くたび、空気が震えた。
「これが……俺のパートナー、か。」
傍らの整備士がタブレットを操作しながら言う。
「機体名。君専用にチューニングされた最新型だ。
正式なペア登録は今からだが、まずは“対面プロトコル”を試す。」
次の瞬間、アークゼロの胸部に青い光が灯った。
無機質な電子音とともに、澄んだ声が響く。
「識別完了。パイロット候補、IDコード一致。
はじめまして——マスター…?」
一拍の沈黙。
「……なんか、思ってた人と違うね。」
たったそれだけの言葉だった。
けれど、その瞬間、背筋が震えた。
何年も夢に見てきた“未来”が、今ここに現実として立っている。
俺は一歩、前に出て言った。
「これからよろしくな。俺とお前で、この世界の頂点を獲る。」
「……何言ってんだ、マスター…?」
青い光が一瞬、強く脈打つ。
まるで——“笑った”ように見えた。
お読み頂きありがとうございます!
初めての作品で、自分の妄想を文章にするのに悪戦苦闘しております。
次話完成次第投稿していきますので宜しくお願い致します!
YouTubeにて本話の紙芝居動画を投稿しております。視覚聴覚でもお楽しみ頂ければと思います!
https://www.youtube.com/watch?v=525KA9NV_i8




