ep7「バッドモーニング」
第2章『3人目』
ep7「バッドモーニング』
【ギンガの家2階】
ギンガの母
『ギンガ!!早く起きなさい!稽古に遅れるわよ!』
ギンガ
『うーん、、、あと5分だけ、、、』
ギンガを叩き起こすギンガの母。
【ギンガの家1階】
ドウラン
『おはよう!お兄ちゃん!』
ギンガの父
『おはよう。ギンガ。』
ギンガ
『おはよう。父さん、ドウラン。』
ドウラン
『今日のたんこぶはまた一段と大きいね!
過去記録更新したんじゃない!?』
ギンガ
『うるさいぞドウラン。』
ギンガの父
『こんな遅くに起きて稽古には間に合うのか?』
ギンガ
『近道を使えば余裕だよ。
もぐもぐ。
この焼きおにぎりおいしいね!』
ギンガの父
『そうだろう。火加減にこだわったからな。
しっかり食べて稽古に励んできな。』
ギンガ
『うん!
もぐもぐ。
ごちそうさま!いってきます!』
ギンガの母
『待ちなさいギンガ!はいお弁当。
今日もしっかり頑張ってきなさい!』
ギンガ
『ありがとう母さん!
いってきます!』
【稽古場】
アステル
『踏み込みが甘いぞギンガ!』
ギンガ
『くそっ!』
アステル
『今度は脇ががら空きだ!』
ギンガ
『ぐわあ!』
ラステル
『大丈夫かギンガ?』
ギンガ
『くそっ!ほんと先生は容赦ないな!』
ラステル
『それだけギンガには期待してるってことだよ。
さっきのはいい攻撃だったぞ!
踏み込みが甘くなければ1本入れらてたかもな。』
ギンガ
『ほんと!?ラステル兄さん!?』
ラステル
『ほんとさ!
さあ!もう1本頑張ってこい!』
ギンガ
『はい!』
【エトス村】
ギンガ・ドウラン
『先生!誕生日おめでとうございます!』
エステル
『パパ!誕生日おめでとう!』
ラステル
『親父!誕生日おめでとう!』
アステル
『みんなありがとう!』
エステル
『はいパパ!誕生日プレゼント!』
アステル
『ありがとうエステル!
おお!手袋か!
しかも手作りじゃないか!
俺は世界一幸せなパパだ!』
エステル
『えへへっ!』
ギンガ
『はい先生!俺からの誕生日プレゼント、バス魚のお刺身!』
ドウラン
『わたしがパパに教わりながら一生懸命さばきました!』
アステル
『おお!俺の大好物じゃないか!ありがとな2人とも!
お酒によく合うんだよなこれが!
うーん、うまい!』
ドウラン
『お父さん!このビーフシチューすごくおいしい!ね!お母さん!』
ギンガの母
『本当ね!すごく美味しいわ!』
ギンガの父
『そうか。この誕生日会に合わせて事前に煮込んでいたからな。
作った甲斐があった。』
ギンガ
『みんな!
村の商店街でたくさんの出店が出てるんだ!
ピィ豚おにぎりもあるんだってさ!
みんなで行こうよ!
あれ?
何でみんな離れていくんだ!?
おい!みんな!どこ行くんだ!?
父さん!母さん!ドウラン!先生!ラステル兄さん!』
【エトス村、テントの中】
ギンガは目を覚ます。
???
『バッドモーニング♡』
目の前には、ゴツい男の顔があった。
ギンガ
『う、うわあああああああ!
ま、魔物!?』
???
『まあ!乙女に向かって魔物だなんて!
失礼しちゃうわ!』
ギンガの目の前には、身長190センチ、マッチョ型、ピンク髪の長髪ツインテールに、茶色の目、
ピンク色のタンクトップにピンク色の半ズボン、ピンク色のブーツを履いた人間がいた。
エステルがテントの入り口で水の入った桶を落とし、涙を流す。
エステル
『ギンガ、、、ギンガーーー!!』
エステルはギンガに抱きつく。
照れるギンガ。
ギンガ
『お、おい!エステル!』
エステル
『よかった!!よかった!!
ギンガも死んじゃうんじゃないかってわたし不安で不安で。。。』
エステルは号泣する。
???
『ギンガちゃん。エステルちゃんにお礼言いな。
この3日間、ずっと寝る間も惜しんでギンガちゃんの看病に付きっきりだったのよ。』
ギンガ
『そうだったんですか、、
ありがとなエステル。』
エステル
『ううん。もう体調は大丈夫なの?』
ギンガ
『ああ、もうばっちりさ!
ところで、、、』
ギンガは目の前にいる怪物に目を向け、小声でエステルに話しかける。
ギンガ
『この生物はなんなんだ?新種の魔物か?』
エステル
『失礼よギンガ。この人はアインちゃん。旅人だそうよ。
このテントもアインちゃんのなの。
この3日間、わたしと一緒に村の整理を手伝ってくれたの。』
ギンガ
『村の整理?』
エステルは哀しげな顔をする。
エステル
『う、うん。村のみんなのお墓を建ててたんだ。。。』
ギンガ
『村のみんな?丘に避難した人たちはいなかったのか?』
エステル
『それが、、、』
アイン
『丘を確認したけど全員亡くなっていたわ。
遺体を確認したけど、何者かに斬られた後があった。
あんなきれいな切り口、そこらへんの魔物には無理ね。
おそらくエステルちゃんから聞いたガロイセンっていう魔族に間違いないわ。』
ギンガ
『あいつが!!』
怒りが込み上げてくるギンガ。
ギンガ
『ぶっ殺してやる!!!』
寝袋から立ちあがろうとする。
しかしふらつき、倒れる。
エステル
『もう!全然ばっちりじゃないじゃない!?
今、お粥作ってくるからちょっと待ってて!』
ギンガ
『くそっ!』
荒れるギンガ。
アイン
『ギンガちゃん、悔しい気持ちもわかるけど、今のあなたじゃ到底3魔族には敵わないと思うわ。
たった一体で一つの国を滅ぼすとまで言われているの。
それほどやつらの力は強大なのよ。』
ギンガ
『そんなの関係あるか!!
あいつは俺の父さんや母さん、先生。
この村を滅ぼした敵なんだぞ!』
アイン
『それで死んだらエステルちゃんはどうするの?
彼女をたった一人きりにしてもいいの?』
ギンガ
『それは、、、』
ギンガはアステルからエステルを託されたことを思い出す。
ギンガ
『ごめんなさい。アインさん。』
アイン
『いいのよ。こんなひどい目にあったんですもの。
怒りが収まらないのは当然だわ。
でも忘れないで。
悔しいのはエステルちゃんだって一緒なのよ。』
エステルがお粥を運んでくる。
エステル
『はいギンガ。まずはしっかり食べて完治することに専念すること!』
ギンガ
『そうだな、ありがとう。』
エステル
『それじゃあわたし食器の洗い物に行ってくるね!』
アイン
『手伝うわ!エステルちゃん!』
エステルとアインがテントから出ていく。
ギンガ
『うっ、、、うっ、、、』
涙がお粥にこぼれ落ちる。
ギンガは大好きな人たちを失った悲しみに暮れていた。
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