ep44「蕪島」
第3章『水の大精霊 オンディーヌ』
ep44「蕪島」
『 』・・・キャラクターのセリフ
【 】・・・場所・状況またはそのキャラクターの心の声
柄・・・刀剣や弓の手で握るところ。握りや鍔などがある部分の総称。
剣身・・・刀剣のなかみ。実際に何かを斬る部分。
【ウォーロラ城 都長室】
大きい黒色の水晶玉を見つめるユーゲル。
水晶玉には水都一舞踏会決勝戦の様子が映っていた。
都長の秘書
『これが、水都一舞踏会決勝戦の様子です。
ご覧のように闘技場は破壊され、決勝戦は延期となったそうです。』
ユーゲル
『なんという破壊力だ。。。
画面越しでも、ものすごい魔力だというのがわかる。』
都長の秘書
『おっしゃるとおりです。
わたしも現場で見ておりましたがとてつもないほどの魔力でした。』
【都長の秘書】
・・・
うそではない。
あのガロイセンが精霊剣の回収に失敗したのも納得してしまうほどの魔力。。。
一体何者なの!?あのガキは!?
ユーゲル
『ミリエーヌさん。』
ミリエーヌ
『はい。』
ユーゲル
『例のあれの用意をお願いします。』
ミリエーヌ
『承知いたしました。
では次は』
ユーゲル
『うん。
あの子たちにするよ。』
ミリエーヌ
『すぐに手配いたします。』
ミリエーヌは都長室から出ていく。
ユーゲル
『ふっふっふっ。
あれほどの力。
必ずあのお方はお喜びになる!』
【サンセットビーチ】
エステル
『えっ!?
今からあの蕪島に行くの!?』
ギンガ
『ああ。
街の方はもう今日全部見切ったし、残るとすればあとはあそこしかないだろ。』
エステル
『な、なにももう少しで暗くなるときに行かなくったって。
あ、明日、明るいときにしましょ!?
ねっ!モルガンちゃんもそう思うでしょ!?』
モルガン
『わたしは別にいつでもいい。』
そこにしょぼくれたアインがくる。
アイン
『ば、爆死したわ。。。
あれほどの石があったのに、、、
恐るべし「物欲センサー」。。。
ん?みんなどうしたの?』
エステル
『それがギンガが今からあの小島に行くって。』
アイン
『あの離れ小島のこと?
わたしも気になってたのよね。』
モルガン
『行くにしてもどうやって行くの?』
アイン
『それならわたしに任せて!』
エステル
『え?』
アイン
『こんなこともあろうと、実はプルマさんに頼んで借りていたのよ。』
モルガン
『何を?』
アイン
『あれよ!』
アインが指差した先には小型のクルーズ船があった。
ギンガ
『さすがアインちゃん!』
モルガン
『さあ、行きましょ。』
エステル
『そ、そんなー。。。』
【クルーズ船】
ギンガ
『うぷっ!
気持ち悪い。。。』
モルガン
『あなた本当に船ダメね。』
エステル
『大丈夫ギンガ?』
エステルはギンガの背中をさすっている。
アイン
『おかしいわね。』
エステル
『え?』
アイン
『さっきからあの島との距離が全く縮まっていないわ。』
エステル
『そんな、、、
やっぱりこれは幽霊の仕業!?』
モルガン
『そんなわけないでしょ。
・・・
なにか不思議な魔力を感じるわね。』
アイン
『なにかの術で妨害されているのかしら。』
モルガン
『その可能性が高い。』
モルガンは左手に魔力を込め魔本を出す。
モルガン
『精霊よ 我が魔力を糧とし 火の力を与え賜え バーンブレイド!!』
剣の形をした炎が蕪島目掛け飛んでいく。
しかし、まるで蜃気楼のように空気が揺らいだだけであった。
モルガン
『ダメか。。。』
エステル
『ざ、残念だったね。
やっぱりあの島には行けないってことで戻りましょ!』
その時、柄が反応を示す
ギンガ
『ん?なんだ?』
ギンガは右手に魔力をこめ柄を出す。
柄は振動しており、薄い青色のオーラに包まれていた。
イフリート
『主』
ギンガ
『ああ』
エステル
『え?なに?』
ギンガは立ち上がる。
ギンガ
『来い!!!イフリート!!!』
ギンガと柄は変身する。
【モルガン】
ビリッ!
っ相変わらずものすごい魔力ね。。。
モルガン
『一体何をするの?』
ギンガ
『いいから見てろ。』
ギンガは精霊剣を構える。
ギンガ
『火の叫び THE SECOND
轟鬼大火斬!!!』
蕪島に向かって炎の剣身が伸びる。
すると蕪島全体を包んでいた薄い膜のようなものが破壊された。
アイン
『やっぱりなにかの術だったのね。』
モルガン
『でも一体誰が?』
イフリート
『主よ』
ギンガ
『わかってる
いるな
あの島にオンディーヌが』
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