ep34「水上集落」
第3章『水の大精霊 オンディーヌ』
ep34「水上集落」
【水上集落】
モルガン
『あそこがわたしが住んでいる集落。』
エステル
『きれい。。。』
アイン
『ほんと、水の上に家があるなんて。。。
風情があっていいわね。』
ギンガ
『モルガンの家はどれなんだ?』
モルガン
『そんなこと知ってどうするの?
まさかわたしの寝こみを襲う気じゃないでしょうね?
あなたエステルじゃなくてわたしみたいなロリコンがタイプだったのかしら?』
エステル
『そ、そうだったのギンガ!?』
ギンガ
『そ、そんなわけないだろ!』
複数の子どもたちが通りかかる。
子どもたち
『ヒソヒソヒソ』
子どもA
『おい見ろ、モルガンだ。』
子どもB
『ほんとだ。まだこの街にいたんだ。』
子どもC
『パパの話じゃ都長に枕営業してるからまだこの街にいられてるっていう話よ。』
子どもD
『枕営業って?』
子どもC
『ま、枕営業ってのは、ほらあれよ。』
子どもE
『あれって?』
子どもC
『こ、子どもはまだ知らなくてもいいことよ!』
子どもE
『お前だってまだ子どもじゃないか。』
子どもA
『あいつは普通じゃないんだよ。
普通だったらこの街をでていくもんなのに、あいつ空気読めないらしいからな。』
子どもB
『ママから聞いた。
あの子はわたしたちの常識とはずれてるんだって。』
モルガンの悪口を言い始める。
モルガン
『・・・』
ギンガ
『あいつら!』
モルガン
『やめて!』
ギンガ
『なんでだよ!?』
モルガン
『別にいつものことよ。いちいち気にしてなんかいられないわ。
そんな余計なことに無駄なエネルギー使いたくないもの。』
エステル
『この街には差別撤廃の法律があるんでしょ!?
あの子たちを騎士団に突き出してやりましょ!』
モルガン
『無駄ね。アインちゃんだって言ってたでしょ。
この街全員がグルだもの。
通報したところで多数決で負けるわ。
それにここは王国騎士団アンダイン支部からだいぶ離れているから、騎士団の人たちもそんなことのためにわざわざこんな街の端っこまで来やしない。』
ギンガ
『そんなことだって!?』
エステル
『あれ?アインちゃんは?』
アインは子どもたちの背後にいた。
子どもA
『なあ、ここらへんは騎士団も来ないし今度みんなで、、、って
どうしたんだ、みんなして固まって?』
子どもたち
『う、うしろ!』
子どもA
『えっ?』
アイン
『バッドイブニング♡』
アインは懐中電灯を自分の顔に照らす。
子どもたち
『うわーーーーーーーーーバケモンだーーーーーーーーーー!!』
逃げ去っていく子どもたち。
その様子を手を振りながら見送るアイン。
アイン
『次モルガンちゃんをばかにしたらぶっ飛すわよガキどもーーーーー。』
アインが戻ってくる。
アイン
『まったく最近の子どもは教育がなってなくてダメね!』
モルガン
『・・・
別にお礼なんか言わないわよ。』
アイン
『ええ、わたしがやりたくて勝手にやったことだから気にしないでちょうだい。』
ギンガ
『・・・』
モルガン
『それじゃあわたしそろそろ帰る。』
エステル
『ほんとにいいの?今日はわたしたちと一緒に泊まらなくて。』
モルガン
『ええ。宿代だってタダじゃないもの。
いつまでもあなたたちのお世話になるわけにはいかない。』
アイン
『あの集落は安全なのかしら?』
モルガン
『あそこはアンダインの人たちは立入禁止だから大丈夫。
ユーゲルさんがそういう決まりを作ってくれたの。』
エステル
『それじゃあ、あそこに住んでいるのは全員がヴィングトン大陸人の人たちなの?』
モルガン
『正確にはヴィングトン大陸人だってバレた人たちが住んでいる集落ね。
別に魔法を使ったりしなければシンフォリア大陸人やジュール大陸人と区別はつかないもの。
だからこの街で暮らしていきたいんだったら普通は魔法を使ったり魔力をこめるところからは避けることが賢い選択なの。
まあ、この街の現状を見ればそうやって生きていくのが常識ね。』
ギンガ
『・・・』
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