ep17「誘拐」
第2章『3人目』
ep17「誘拐」
【ギルド集会所2階】
ギンガ
『早くクエストをこなしてドウランを追いかけるぞ!』
アイン
『落ち着きなさいギンガちゃん。急ぐ気持ちもわかるけど自分の実力に見合ったクエストを受けないと死ぬわよ。』
エステル
『どんなクエストがあるのかしら?』
3人はクエストが貼られているボードを見る。
ギンガ
『一番金額がでかいのは、、、これだな!
「上級クエスト 大型ゴブリン討伐依頼」。報酬10万pvだって!』
アイン
『ギンガちゃんさっきも言ったでしょ。今のわたしたちに大型級の魔物の討伐は無理よ。
中型級でも難しいでしょうね。
受けるとしたら、、、これかしら。
「初級クエスト 小型ゴブリンの群れ討伐依頼」。報酬は1万pv。』
エステル
『ゴブリン討伐依頼系が多いね。』
アイン
『それほどこの周囲に頻繁に現れて、この村の人たちも脅威に思ってるってことよ。
クエストボードを見るとその村の状況がわかったりもするから時間があるときは確認することをおすすめするわ。』
ギンガ
『くそっ!こんなことしてる間にどんどんドウランが先に行っちまう。』
エステル
『落ち着いてギンガ。まだドウランちゃんと決まったわけじゃないわ。』
アイン
『そのとおりよ。「急いては事を仕損じる」。
焦らず確実に一つずつこなしていきましょ!
当然クエストに失敗したら報酬はもらえないからね。』
ギンガ
『わかった。じゃあこの紙を受付のお姉さんに、、、』
その時、中年の男性がものすごい勢いで受付に訪れる。
中年の男性
『頼む!!娘を助けてくれ!!』
受付嬢
『どうされたのですか!?』
中年の男性
『娘がゴブリンに攫われたんだ!!』
受付嬢
『何ですって!?すぐに緊急クエストを手配します!!
娘さんの名前と年齢、特徴を教えてください!』
中年の男性
『名前はコンセン、6才だ!』
ギンガ
『何だって!?』
3人は急いで中年の男性の元に駆け寄る。
ギンガ
『おじさん!コンセンが攫われたって!?』
コンセンの父
『そうなんだ!1人で買い物をしている途中にゴブリンに攫われているところを見たっていう話を聞いて』
ギンガ
『どっちに行ったかわかりますか!?』
コンセンの父
『村の南の方に』
ギンガ
『行くぞ!!』
エステル
『うん!』
アイン
『ちょっと!!2人とも待ちなさい!!』
しかし2人は止まらず一目散に走っていく。
アイン
『もう!!』
アインは2人を追いかける。
【マッサジー平野】
ギンガ
『いたぞ!!』
小型のゴブリンの群れがコンセンを抱え走っている。
ギンガはゴブリンたちとの距離を詰める。
『必殺 瞬殺剣!!』
コンセンを抱えていたゴブリンを倒し救出する。
ギンガ
『コンセン!大丈夫か!?』
コンセン
『さっきのお兄ちゃん。ありがとう。。。』
コンセンは泣き出す。
ギンガ
『もう大丈夫だぞ。エステル!コンセンを頼む!』
エステル
『わかった!』
アインが2人に追いつく。
アイン
『んもう!!後先考えずに突っ走っちゃうんだから!』
ギンガ
『アインちゃん!いけるか!?』
すると、突然ゴブリンたちは大声で鳴きはじめた。
ギンガ
『な、なんだ!?』
アイン
『まずい!!仲間を呼んでいるわ!!』
しばらくすると地響きとともにゴブリンの群れがこちらに向かってくるのが見えた。
小型級のゴブリンが50体ほど。
中型級のゴブリンが2体。そして、
大型級のゴブリンが1体いた。
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