ep10「アイン流棍技」
第2章『3人目』
ep10「アイン流棍技」
【エトス村から東 ハンガー街道】
アイン
『ところであなたたち。』
ギンガ・エステル
『はい?』
アイン
『村の外に出たことはあるのかしら?』
ギンガ
『俺はないな。
ほとんど毎日剣の稽古に明け暮れていたし。
村の近くにでた魔物を狩りに行ったことは何度かあるけど、魔物が村に入ってこないように戦ってただけで、逃げた魔物は深追いしてなかったからな。
エステルは?』
エステル
『わたしもないわ。
パパに村の外は危ないから出ないように言われていたもの。』
アイン
『そう。じゃあこれが初めての冒険ね!楽しんでいきましょう!
でも気をつけてね。最近魔物がでてくることが多くなったから。』
エステル
『パパから授業で習ったわ。
魔物の動きがシンフォリア大陸全土で活発してるって。』
アイン
『そのとおりよ。まあこのへんはそれほどでもないけど、、、
ってわけでもなさそうね。』
遠くの方からゴブリンの群れがこっちに向かってくる。
ギンガ
『ゴブリンだ!小型のが5体くらいいるぞ!』
アイン
『あなたたちは下がって。
ここはわたしに任せなさい。』
エステル
『でも、、、』
アイン
『大丈夫。小型のゴブリンごときわたし1人で平気よ。
ちょうどいい機会だからわたしの実力を見せてあげる。』
そう言うとアインは肩から下げていたハート柄のポシェットから棒状のものを取り出す。
エステル
『棍棒?』
アインは棍棒を片手に持つと構えの姿勢をとる。
【エステル】
も、ものすごい迫力だわ。。。
【ギンガ】
す、すごい気迫、、、なんていう威圧感だ。。。
い、一体、どんなすごい攻撃が。。。
ゴブリンたちは手に持っている石斧でアインに攻撃を仕掛けようとする。
アイン
『アイン流棍技 一の舞』
ギンガ・エステル
『ごくっ』
アイン
『愛死天流!!!』
ギンガ・エステル
『はい?』
ゴブリンたちは一斉に攻撃を食らい消滅する。
ギンガ・エステル
『・・・・・』
ゴブリンの一匹が逃げていく。
アイン
『逃すか!二の舞 恋死天流!!!』
逃げたゴブリンも消滅する。
アイン
『ふぅっ。』
ギンガ
『エステル、気のせいかな?
アインちゃんの攻撃が当たった瞬間にハートのエフェクトのようなものがとんでるのが見えたんだけど。。。』
エステル
『わたしにも見えたからたぶん気のせいじゃないと思うわ。。。』
アイン
『どうだった?わたしの戦い?』
エステル
『す、すごくかっこよかったです。ね?ギンガ?』
ギンガ
『う、うん!すごくかっこよかったよ!』
ギンガとエステルは苦笑いする。
アイン
『でしょー!?わたし実はかわいいだけじゃなくてとっても強いんだから!
これでわたしの実力はわかってもらえたかしら?
これからはどんどんお姉さんを頼ってもいいのよ?』
ギンガ・エステル
『は、はい。』
エステル
『あっ、手から血が!』
アイン
『え?ああ、このくらい舐めれば治るから大丈夫よ!」
エステル
『ダメよ!小さい傷口でも細菌なんか入ったりしたら感染症を引き起こすことだってあるんだから!』
エステルは詠唱をはじめる。
エステル
『精霊よ。癒しの力を与え賜え。ヒール。』
アイン
『・・・・・・・』
アインはエステルをじっと見つめる。
エステル
『アインちゃん?』
アイン
『え?あ!ありがとうエステルちゃん!
おかげでばっちり治ったわ!』
エステル
『よかった!』
アイン
『さて!そろそろ暗くなってくるわね。今日はこのあたりにテントを張りましょ!』
「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!
していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません!
ぜひよろしくお願いします!