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おっぱいが大きいことに悩んでる委員長の相談に乗り続けてたらなぜか俺の前でだけツンを消してデレ甘な天使になりました  作者: せせら木


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23話 お電話回

『もしもし、宇井君? 繋がってるかな?』


「あ、うん。繋がってる。こんばんは、です。欅宮さん」


『うん。こんばんは、宇井君』


 あれから、茶谷さんを家まで送り、俺は真っ先に家へ帰った。


 明確な時間の指定をせず、好きな時間に電話を掛けてくれていいよ、と適当なことを言ってしまってたから、欅宮さんがいつ電話してくるかわからなかったのだ。


 できれば電話を取るなら、落ち着いた自室の中で取り、ゆっくり彼女と話したい。


 その方が色々冷静に会話できるだろう。


 だから、急いで家を目指した。


……けど、現在の時刻は夜の八時半。


 正直に言って、急ぐ必要はなかった。


 しっかり夕飯も食べられたし、なんなら風呂にも入れた。


 もしかして、欅宮さんのことだから、色々気を遣ってくれたのかも。


 夕飯食べて、落ち着ける時間帯が今くらいって見越して、そのうえで電話してくれたとか。


 だとしたら、すみません。ありがとうございます。気を遣わせてしまって。


『それで、宇井君。電話しよって言った理由なんだけどね』


「あ、はい」


『明日のことについて、色々宇井君に許可というか、聞きたいことっていうか、とにかく色々確認取りたいなって思うことがあって、それで電話したの。大丈夫かなって』


「ふむふむ。確認かぁ」


 俺としては、欅宮さんのお願いなら、切腹してくれとか以外基本的に聞き受けようと思うけど。


 あ、ラノベ読むの止めて、とかはちょっと頭悩ませるが。


『明日ね、宇井君、私の家に来てくれることになってるよね?』


「うん。そうだね」


 めちゃめちゃ楽しみにしてた。


 ……ただ、これはあくまでも過去形だ。


 茶谷さんからの話を聞いて、俺は明日を楽しめるのか、不安でしかない。


 茶谷さんは、このことを欅宮さんに絶対に話すなって言ってたから、思い悩んでることを悟られないようにはするつもりでいる。


 でも、それをやり通せるのかが不安なんだ。


 何も知らず、いつも通りで居てくれるであろう欅宮さんを前にして、俺は平常心を保っていられるか。


 そして、心の底から楽しんでることをしっかり彼女に見せられるのか、本当に不安だった。


『元々、明日は家の中だけで遊ぼうかなと思ってたの。それは、お父さんとお母さんが出掛けてるからってことで、二人きりになれるから』


「あ、う、うん」


『でもね、実はそうじゃなくなっちゃって。お昼の二時頃から、もう二人共うちにいることになったんだよね』


「……え」


 ……ということは?


『だから、二時頃から、どこかへお出掛けしない? ……えっと、カラオケとか……漫画喫茶とか行って』


 えらくインドア系の二種類ですな。


 共通点があるとしたら、二つとも個室が選べるってところだけど……。いや、これは俺の考えすぎだろ。こんな時だってのに、何余計なこと考えてるんだ。


「了解。とりあえず、どこに行くかはまた明日決める? その時の気分とかにもよるかもだし」


『うん。それでも全然いいよ。他にはどこがあるのかな? んー……思い切って、遊園地とか?』


「おぉ~。結構勝負に出るね」


 まあでも、それだと二人きりではなくなる。


 うん。やっぱり欅宮さんが意図して個室空間ばかり狙ってたってわけじゃな――


『遊園地の……観覧車に乗りたいかなって思って……』


 ――いことはなかったかー……。思い切り個室空間目当てだったー……。しかもさっき挙げてくれた二つより断然狭いところだしー……。


「ま、まあね、とりあえずすべては明日の気分次第ってことで! 体調とかもあるし、ね?」


『うん。……でも、ダメかも私……。気分が……遊園地寄りに……』


 あっ……あー……。


「……な、なら、遊園地……行く?」


『い、いい……かな?』


「うん。俺はその、どこでも大歓迎。欅宮さんが楽しめるところがいい」


『本当……?』


「ほんとほんと」


 何なら、いっそのこと遊園地に行った方が難しいこと考えないで済むかもな。


 どっちにしても欅宮さんには暗いところ見せられないし、話し合いは日曜、茶谷さんとできる。


 そうか。それでいいか。


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