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ディグニは一度距離を置いていた。
「そうでしたか、どうやらあなたを過大評価していたのかもしれませんね。
やっぱりあなたには死んでもらいます。とはいってもこのままでは適いませんから・・・」
フィロはポケットから徐に何かを取り出した。
それを首元に持って行く。
「これで私は完璧な存在になれる。」
何かを首元に打ち込み、しばらくして苦しみ出した。
「ぐああああああああっ‼」
フィロの奇声が響き渡り、不気味にフィロの体が動いている。
しばらくして落ち着いたのかフィロは顔をあげる。
おぞましい顔に変化していた。それに身体も筋肉質になったような。
「何をした⁉」
「ん?これですか。これは人間でも魔法を使えるようになるものす。」
そういってフィロは不気味な笑いを浮かべた。
「ふっははははは。これで私は完璧になれた。」
「それが完璧だって⁉化け物の間違いじゃないか。フィロ様よぉ。」
「これが感じられないなんて、なんて哀れなんだ。あなたは完璧にはなれない。」
そういうと、フィロは手を向けてくる。
「ドゥンケル・ルント」
真っ黒い球がディグニに向かっていく。
ディグニは双剣で防ごうとしていたが、なにを思ったのか地面を蹴りだして飛びのいた。
「残念。もう少しで消滅していたのに。」
黒い球が向かった方向に視線やると壁が球の形になくなっていた。
壊れたというよりは消滅したといったほうが正しいと思う。震えが止まらない。
「ははっ。間一髪。」
ディグニもそちらの方を向いて冷や汗をかいていた。
フィロがさっきの魔法を撃って、ディグニが交わす。それを何回か繰り返していた。
「はあ、キリがないですね。もういいです。これでみんな終わりです。」
両手を上に向け力を溜めている。さっきよりも大きい黒い球ができている。
まるでブラックホールみたいなものが出来上がっていた。
「あれはまずい‼」
ディグニはフィロに向かっていく。
キンっ‼
「無駄ですよ。」
フィロは防御壁を張っていたらしい。
「それにもうできました。さようなら。」
「ドゥンケル・ルント」
僕は死を覚悟した。




