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ヒレイスト物語  作者: 瑛
第1部 第1章 ”出会い”と
24/176

6-? ※残酷描写あり

残酷描写があります。なるべく飛ばしても話は繋がるようにしてありますので、苦手な方は飛ばしてください。

コツ、コツ、コツ。どれくらい意識をなくしていただろう。

足音で目が覚める。今度は最初から視界が開けていた。目の前にいる人物は初めて見る人だ。


「はじめまして。早速で申し訳ありませんがあなたのことについて教えていただけますか。」


返事を待たずに、牢屋の鍵を開け、俺を隣の部屋に連れ出す。

昨日見たあの部屋に。もちろん抵抗した。だが、抵抗の代償にボディブローを食らう。

口のなかに酸っぱさが広がってくる。痛さで息が苦しく立てなくなっていると、

男は私を引きずっていく。


「ちゃんと立って自分で歩いてくださいよ。だらしないなぁ。」


言葉に狂気じみたものを感じた。

隣の部屋に着くと椅子に固定され目隠しをされる。

目隠しをする時、男は耳元で囁いてきた。


「安心してください。質問に答えてくれたら、何もしませんから。」


視界が閉ざされた。何も見えず何をされるか不安で仕方ない。


「一つ目の質問です。あなたはどこの誰ですか。」


答えるつもりはない。仲間たちを裏切るわけにはいかない。

一時の沈黙はすぐに打ち破られた。ブチっ。


「ぐあああああっ」


「ははははっ。いい声で鳴きますね。」


右手の親指が焼けるように痛い。ポチャン、ポチャン。鉄の臭いがかすかにする。


「次の質問です。あなたはなんで王国の近くにいたんですか。」


はあはあ。今度はゆっくりと焦らすようにじわじわ痛みを与えてくる。


「っっ!」


今度は声をあげなかった。それがお気に召さなかったらしい。


「つまらないですね。声をあげてくださいよ。」


「次の質問です。仲間の数は?」ブチっ。

「目的は?」ブチっ。

「フィロ王子のことを知っていますか。」ブチっ。

「好きな食べ物は?」ブチっ。


もう途中から質問して間髪いれずに痛みがやってくる。

終いには、質問の途中で痛みが走ったり、どうでもいい質問が飛んできたりした。

それを繰り返され両手の指先がすべて焼けたような痛みが走ったところで意識がなくなった。


コツ、コツ、コツ。


「おはようございます。良くなられましたか。一日経っちゃいましたよ。」


嘘だ。だが、確かめる術がない。また、最初と同じ質問を繰り返され、至るところに痛みが走る。

足の指。腹。腕。足。歯。だんだんと意識が飛ぶのが早くなっていく。

そして意識が戻るたびに「おはようございます。~日経ちましたね。」と告げてくる。

座っているだけで焼けるように痛い。少し動くと激痛が走る。


コツ、コツ、コツ。

「おはようございます。もう二ヶ月経っちゃいましたよ。」


もう二ヶ月経ってしまったらしい。


「質問です。あなたはどこの誰ですか。」


歯が半分以上失われ、もうすでに抵抗する気力が失せていた。

それと反比例して痛みが大きくなってきていた。


「ぐうわわわっ。もぉふぉ、ひゃめてくぇれぇ。はぁなうから、はぁなうから。」


言葉も十分に発せない。


「なんてしゃべっているか、わかりませんよ。ちゃんとしゃべってくださいよ。」


ブチっ。ブチっ。


「はぁたし、っ!あはぁ、っ!」


情報を話そうとした時、カチっカチっという音が突然し始めた。そして若干辺りが明るくなる。

徐々に音は大きく、光は強くなっていく。ドタドタドタという音も聞こえてくる。






私が最後に聞いた言葉は

「扉から離れろ。今すぐに!」

というまともな人の声であった。










バァァァァァン!


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