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紅魔の館の拾われ執事  作者: 夜に生きる中途半端
壱章~十六夜咲夜の消失~
66/75

再起編3/?

遅れてしまい申し訳ありません!

色々立て込んでまして……書く暇無かったです。

次はなんとしてでもちゃんとした量と質を……!

11/4 なんで一日早く出してこんな事言ってるんだろう……)

 表情を引き締めた魔理沙に招かれてもう一度箒に跨がる。霊夢もまた、彼女を抱えた。だが飛び始めた箒は予想より全然遅い。

 「さっきみたいに急がないんですか?」

 「まだ聞きたい事があるんだ」

 聞きたい事……何だろうか。

 「お前はどうやって助かったんだ?私からはどう見ても人間にしか見えないが……実は妖怪だったりするのか?」

 なんだ、そんな事か。

 「俺は血統書付きのれっきとした人間ですよ?助かったのは能力です」

 「どんな能力なんだ?『傷を癒す程度の能力』とか?」

 てんで的外れ、まぁ当たる訳がない。答え合わせといこう、俺は少し誇らしげに答えた。

 「俺の能力は『想像を具現化する程度の能力』です」

 それを聞いた魔理沙は目を見開く、そんなに驚く事か?。それに霊夢ですら少し驚いている。

 「なるほど……だったらあのやりたい放題にも納得がいくぜ」

 「えっ!?あぁ……」

 失念していた、斬り合い頃から見られていたのなら当然あのシーンも見られている。ちょっと面倒かも。

 「とても人間の所業とは思えない位猟奇的な趣味してるわよね」

 軽蔑されるのも道理である、現世でもニュースになるレベルだとは自分でも思っていた。それだけの事だ。しかし再犯は起こり得ないだろう。

 「そりゃ、またやろうとは思いませんよ?大して面白く無い上に準備に手間が掛かるので」

 「ふーん……」

 変な雰囲気が漂う。しばらくして魔理沙が速度を上げた──良い判断だ。気まずいのは慣れているとは言え好きでは無い、急いでもらって結構。そうして先を急ぐ箒の上では程よく冷ややかな夜風から逃れる術が無かった、とても気持ちが良い。

 しばらく風を浴びつつけていると眼下に湖が見えた、すぐに館が近くなっていく。

 「到着だぜー!」

 風圧で派手に草を撒き散らしながら紅魔館の門の前に降り立つ。

 「えっ!?石橋さん?どこいってたんですか?」

 「──ちょっと人を迎えに、今お嬢様はいらっしゃいますか?」

 「いらっしゃると思いますよ」

 門が開いていく、紅さんの優しげな視線に見送られて玄関へ。囲んでいたからかあの人には気付かなかったみたいだ。

 「説得って言ったってどうするんだ?秘策でも?」

 「まぁ最初は俺が行きます、まぁ……後はノリで」

 魔理沙からの小声での問を軽くあしらって玄関のドアをわざわざ両手を使って開け放った。寝静まった館内からはいつもと違う気配が感じられる。──それもその筈。

 「あら、執事長、ノコノコとクビにされる為に戻って来たのかしら?」

 皮肉が利いた台詞の割にはやや緊張した面持ちのお嬢様が階段の上から見下ろしていた。

閲覧有難うございました。

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