再起編1/?
間に合ったぁぁぁぁ……調子乗って書き溜め分を出しすぎたぁ(泣)
ギリギリアウトだし……文ヤバいし……おおう。
次週は遂に更新が止まってしまうのか!?
それともちゃんとしたボリュームで出せるのか!?
こうご期待!!(白目)
「待ってくれよぉ……おいていかないでぇ……」
首を突っ込む様にして深淵を覗くクアロ、奴はやがて起き上がり首もとに砕かれた剣を添えた。
「咲夜……今行くよ……」
唐突だな、あの人が地面に叩き付けられた音を聞く前に後追い自殺とは。まずそのぼろぼろの剣で出来るのか?。何か後味が悪くなりそうだったから、触手を使い、剣を遠くに弾き飛ばした。
「止めとけ、この馬鹿、あの人はそんな事望んじゃいねぇ、それにだな、飛び降り自殺に対する後追い自殺ってのはこういう事を言うんだよっ!」
あの人に負けじと軽やかに宙を舞って深淵の中に躍り出た。
闇──何処までも闇。浮遊感が体を包んでいるのだが、飛んでいるのか落ちているのかすら漠然としている。何とも不思議な感覚だ。そういえば大穴が何処までの深さなのかを確かめていなかった、私はいつ死ぬんだろう。そこがはっきりしないからか走馬灯もみれない。時でも早めるか?別にいいや。目を瞑っていればいつか死ぬ。
そうしてしばらく目を瞑っていたが、驚く程何も無く、私は生きていた。どれ程深いんだこの穴は、死の証拠が残らないように飛び降りを選んどいて言う事では無いが、さすがに時間がかかりすぎる。まぁその深さが証拠の隠滅につながる訳で、欠点の様に言ってはいけないのだろうけど。
……明らかに自分のものではない音がする、しかし穴の中から聞こえるという訳では無い。その音は地上側から聞こえてくるのだ、それも徐々に大きくなっていく。風を切るような音……まさか上の奴らが何か落としたのか?まぁ、それもすぐに分かりそうだ。
音は私の側に──。
「よっしゃあ!文字通り死ぬまで離しませんよっ!」
「石橋!?何やってんの貴方……死ぬわよ!?」
衝撃が加わり、私達が回る。思いっきり抱きついて来た石橋のせいで。そして私は天を見上げる事となった、何も見えないけど、一回転半したのだからそうなのだろう。
「へっ、こんなクズが貴女の様な美人を守って死ねるんですよ?充分名誉です、あっ、喋り易くしきときましたんで」
何の気遣いだ。
「何処まで私を死なせてくれないのよ!!貴方には関係無いじゃない!もう放っておいてよ……!」
「えぇ……それ今更言われても困りますよ、宣言しちゃったし、それに──もう大して魔力残ってないので、飛んで助けたりとかは無理ですよ?普通に死にます死にます」
「なっ……!?」
「ですが裏を返せば、俺が死ねば能力を使っても大丈夫なんです、なのでー、死の瞬間に俺の全てを使って、貴女を地上へのテレポートさせ、お嬢様への連絡、館の方々への個人的な遺言を送ります、という事ですので貴女は死ねません、是非ご了承ください」
「貴方最初から死ぬ気で!?」
「いや、あくまでも貴女を死なせない為にですから……うん、そろそろですね」
「では貴女に一つ言いたい事が有ります、聞いて頂けますか?」
急に改まって言う石橋、もうそろそろと言っておいてまだ喋る事があるとは、意外とお喋りな奴だ。
「何よ?」
「助けていただき、実に有難うございました、貴女のお陰でこの世界で過ごせましたし、素晴らしい暮らしが出来ました、それは勿論俺を手元に置いてくれたお嬢様のお陰というのも大きいのですが、やはり貴女にあそこから助けていただかねばそれも無かったと思います、貴女は俺にとっての恩人で、最高の先輩でした、そして……最後に言わせて下さい──貴女のことが好きでした」
「……!」
これを最後に石橋のお喋りは止んだ、遺言となる。何で死の間際に告白されなきゃいけないのか……。私から何か返事をするのも気が進まなくて、私も石橋に習い、死の瞬間を待った。
しかし死が訪れる前に私の視界の遥か遠くに一粒の光が瞬いた、星とも思ったが月光すら差さない穴の中に星の光が届く訳がない。じゃあ、あれは?。その答えも直ぐに知れそうだった。光は急速に私との距離を縮め──。
「全く、手の掛かる友人だぜっ!」
見覚えの有る魔女の姿を取った。体が一度ガクンと揺れる、もう私は落ちていない。
閲覧有難うございました。




