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紅魔の館の拾われ執事  作者: 夜に生きる中途半端
壱章~十六夜咲夜の消失~
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連続死編2/?

やっと『チート』タグを回収出来た気がします!これからは無双しますよ~……なんてね。

「ふふっ、主人公補正が無くともチート能力は有るからねぇ、はぁ、初っからこうしときゃ良かったわ」

 よく見れば奴は浮いている訳じゃない、背中から出ている烏賊の様な触手、これが体を支えていた。それにしても奴から何故触手が生えるんだ?触手を操る能力?だったら最初から出している筈だ。なら烏賊の半魚人?幻想郷に海が無い以上有り得なさそうだ。俺の戦闘経験じゃ計りきれない、正体不明。ここは迂闊に刺激せずに正体を見抜くべきか──っておい!何をやってる!?。

 「この化け物めがっ!」

 俺が思考を巡らせてる間に兄弟は地に降り立った小僧に接近し、さっきと同じ神速の居合いを放つ。しかし、兄弟の必殺を奴は軽々と受け止め、触手を使い、まるで邪魔な蝿を払う様に一閃。兄弟を吹っ飛ばして硬い木に叩き付けた。そして叩き付けられた兄弟はびくともせずに力無く木に寄り掛かる……死んだか?

 「居合いったって事前に構えとけば大したことないね、うーんとね……次、お前な」

 まずい、以前の奴なら恐らく兄弟の居合いを受けきるだけの力は無い、つまるところ奴は触手による手数の上昇、一発で兄弟を殺る程の攻撃力、身体の強化、これら全てを果たし復活したのだ。勝てる気がしない。命乞いをして、逃亡、気付かれない様に戻って兄弟の回収。こうするか?大金も命有っての物だ。それに何より死にたく無い。

 「ひいっ、いっ、命だけは!、命だけはお助け下さい!どうか御慈悲を~」

 「えぇ……急に来たねぇ、掌くるぅーんって、まぁ良いか、うん、咲夜さんさえ大丈夫だったら俺は良いし、気が変わらん内にさっさと行きな?」

 「へぇ、有難うごぜぇます!このご恩は一生忘れません!」

 馬鹿な奴だと内心密かに嘲る、けれども表面上では喜びを噛み締め、奴から逃げ去る。とにかく遠くへ、この辺の地形は頭に入っている。一分、一秒でも早く遠くへ──。

 「痛っ、何だよこんな時に!」

 明らかに木の根とは違う、ぐにっとした不思議な触感の物に足を取られた。

 

 「ねぇ、どんな気持ち?兄ちゃん逃げちゃったけど、どんな気持ち?」

 「今の内にほざいてろ……!兄上は絶対に某を見捨てたりはしない!」

 格好いい事を言うが実際はどうなのやら、すぐにへこへこした挙げ句脇目も振らずに全力疾走、最初の余裕は欠片も残っていなかったではないか。

 「おおっ?掛かったか!喜べよ、感動の再会までもう少しやで~」

 「……?」

 こっそり触手を伸ばして、男の後を追跡して貰った、創造を相手に逃げられると思っていたんだろうか、まぁ男はそんな事を知るよしも無いけども。

 「ああああああっ!!」

 木霊の様にして、男の声が聞こえる。

 「来た来たぁ♪」

 「兄上?」

 俺の触手が男を捕らえたのだ、何処まで逃げたかは知らないが結構遠くから聞こえて来るな、必死過ぎて笑えてくる。森の舗装されていない道を引きずられる気分はどうだろう。

 「あぁ、おい!何でだ!?逃がしてくれるんじゃ無いのか!?」

 「あっ……兄上」

 やっと到着か、いやはやみすぼらしくなったものだなぁ、全身泥やら草まみれか、まぁその方が山賊っぽいけどな。

 「いやまぁ、あれで逃がす奴そうそうおらんやろ、それに色々とこけにされたしね」

 触手に吊られた男の顔が真っ赤なのは二重の意味で頭に血が上ったからだろうなぁ、とか、くだらない事を考えていたら、突然背後から突き飛ばされた。

 「兄上は殺らせない!」

 「ウザったいなぁ……!」

 刀を持っていない剣客に出来る事なんてたがが知れている。殴りかかって来る無謀な剣客を軽くあしらって触手で吹っ飛ばす、こんなシーンをさっきもやった気がするよ。

 「ぐうぅ……まだまだ!」

 「いや、もういいよ」

 吐血しながらも立ち上がろうとする剣客を相棒を眼前に突き付けて制する。このまま斬りつけても良いが──そうだな、やるなら徹底的にだ。触手の先を天に向ける。そしてイメージを固め、振り下ろす!。

 剣客の右足から鈍い音が響く。

 「……!!」

 声も出ないか、まぁ当たり前だ、骨を粉々にするつもりでやっている。そしてもう一回、触手を天に掲げる。

 「やめろぉ!!」

 察した男が喚いているが放っておこう、どうせ殺すんだから何やっても同じ。振り下ろす。

 「うぐあぁ……」

 今度は左足から音が鳴る。これでもう逃げられないぜ。

 「さて……、次はお前だけど、どうする?辞世の句でも詠む?」

 一体どんな痛め付け方があったかなと脳内の隅々まで使って考える、しかし今の男はハングドマン状態であり、そこまで時間的な余裕は無さそうだった。そう考えれば放っておくのが一番酷では無いかと思いはするが、やはり自分で手を下したい。

 「では筋力等にバフをかけまして~っと、準備おっけ、それじゃあいくよー」

 死刑宣告を軽々しく済ませ、改めて男に向き直る。そして相棒を構え、男の首の中心を狙い、全力を用いて綺麗に一を描いた。骨まで綺麗に断ち切られ、鮮血と共に飛んだ男の首は二度とくっつきやしない。

 俺は今、人を殺した。正直、だから何だ?って気持ちの方が大きい。ずっと妄想の中だけの風景だった、自らが犯人の殺害現場に今俺は立っている。

閲覧有難うございました。

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