激情編7/7(終)
いつの間にか累計アクセス数が三千回に到達しているではありませんか!?いやはや~嬉しいですねぇ。
※なんで今までローファンタジー扱いにしていたんだろう……どう考えてもハイファンタジーやないですか……。
煙の出所は幸いにもそんなに遠い訳じゃない。人が居たなら軽く確認して、場合によって少々質問をするだけだ。音に細心の注意を払い、時々空を見上げて煙との位置関係を確認しつつジリジリ進む。やがて草木の隙間から立ち上る煙を認めると即刻、草に伏せた。これからはほふく前進で行こう。安易にはバレない──筈。
「いやぁ、こんな良い女だとはなぁ!、どれ、坊っちゃんが来るまで一つ遊んでやろうか」
取り敢えず男一人と女性が一人以上居る事は分かった、あまり良い雰囲気では無いし目視で確認を取りたい所だ。
「何だよ、巨乳じゃねぇのかよ!かぁ~、揉みごたえねぇじゃんか」
どうも下品な男である、よくもまぁそんな事を堂々と言えたもんだ、昔のクラスメイトみたいで品位が無い。と言ってもそのクラスメイトは全員思春期真っ只中だったし無理もないが、男は声的にそんな歳ではなさそうである。
そうして聞き耳を立てて進んでいたが、やがて身を隠す為の草が無くなってしまった。それでもギリギリまで這って寄れば、真っ赤な焚き火が揺れていた。どうやら俺の伏せている地点より声の主は下にいるらしい。サーモグラフィーで感知出来たのは二人、その場所は俺がさっきいた広場と同じような場所だった──どうしたものかな。二人が見れる角度を探そうか。そう考え、またジリジリと横にずれる、そろそろ一人が見れそうだ、サーモグラフィーを切っておこう。
ようやく見えたその一人は女性の方で広場を囲む様に伸びる木に括りつけられていた、事件性がすごい。もう一人は女性を品定めする様に凝視しているいかにも山賊風と言った感じの男、薄汚くて見た目からして品が無い。さて……ここは様子を見て女性に危害が加えられそうなら助けようか、それか今から出ていって事情でも聞くか、そんなに選択肢は無いな。
「それにしても乳揉まれて反応が無いなんてな、こんな女初めてだぜ、このままでも面白くねぇからな……そうだ、せっかくメイド服着てるしよぉ、ほれ、奉仕してみろよ」
メイド服!?メイド服だと!?これは俄然怪しくなってきたぞ、こんな時間にこんな森で捕まっているメイドなんてそうそう居ない、恐らく、絶対に。俺の思い当たる人だって一人だけだ。予定変更、実のところ様子を見ようかと思っていたのだがそれどころではないな。
音をたてないようにこっそり下に降り、木と男の対角線上に潜む。そして暗視の効いた目で女性を見据える。
髪はくすんだねずみ色、あの月光の様に美しい銀色は忘れ去られている。衣服もぼろぼろで所々開けている上に肌には大小様々な生傷が点在した。端的に言えば無惨な姿だったが、確信した。あの女性は俺の恩人で、先輩で、今回の外出のメインターゲットだ。
「ん?何か気配がすると思えば……おい小僧、とっとと回れ右で帰りな、ここからは十八禁だぜ?」
バレたか──でも良いんだ、こそこそしなくても、咲夜さんに手を出してる以上こいつは俺の目的を邪魔する敵だ、敵なら排除しなくちゃ、何をしても。
「そいつは酷い言い様だな、俺は今年で十八なんだぜ?、まぁ良いや、その美人どうしたんだ?」
「あぁ?どうって……俺の仕事の目的さ、これがどうかしたか?」
「別にどうもねぇよ──どうもないけどさ、俺の目的もその人なんだ、引き渡してくんないかな?」
「はぁ……俺も舐められたもんだな、スラッジ兄弟の名も地に墜ちたもんだぜ、まぁ引き渡せ、って言われてもあいにく仕事を途中で投げ出す事はしねぇ主義でよ」
そう言って、男は木に立て掛けられた手斧を手に取る、どちらかと言えば手斧よりブロードアックス辺りか。何にせよ手入れ不足と思われるあの欠けた刃の直撃を受ければ五体満足、無事に帰還とはいかないな。
しかし勿論こちらも黙って伐られる訳にはいかない、俺は相棒を引き抜いていつも通りに下段に構えた。
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