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紅魔の館の拾われ執事  作者: 夜に生きる中途半端
序章~幻想入り~
32/75

弟子入り編7/7 (終)日常(非日常)編1/?

変なタイトルになっていますが弟子入り編はここで終了となります。

開け放たれた扉の奥にはベッドに安置された石橋と気だるげに佇む咲夜の姿が。それを確認次第レミィから降りて、いきなり面倒を頼んだ事を詫びる。

 「ごめんね、こんな事頼んじゃって」

 「いえ、何かあれば何なりとお申し付け下さい」

 さすがに男一人運ぶのはメイドの仕事では無いだろう、咲夜は基本でも出来るし何でも頼まれればやってくれるが今回は少々申し訳ない。何せこの場の全員がこいつの事をよく知らないのだ、運搬中に目覚めて咲夜が襲われていたとしても不思議ではない。そう考えると得体が知れないというのは結構危険な事じゃないか?、今度素性を聞き出しておかないと。

 「……目覚めないわね」

 「この辺で説明しといてくれないかしら、正直何が何やら……」

 「それはこいつが目覚めてからでいい?こいつにも説明の必要はあると思うし」

 それ以上はすべき会話も無くなり、手持ち無沙汰となった三人はいつ終わるとも知れない暇な時間を三者三様に過ごし始めた。

石橋の部屋で思わぬ軟禁を喰らっている三人は各々で勝手に暇潰しを始めていた──

 パチュリーは辞書程のえげつない厚さの本にのめり込み、咲夜はナイフを磨き、レミリアはコレクションしていた現世の品を弄んでいる。

 そのうち一時間が経った。

 「ねぇ咲夜、今何時かしら」

 「今は──午後五時ですね、丁度一時間経ちました」

 「……そう、ありがと」

 そんな細々とした会話が途絶えるとまた、黙々と時が経つのを待ち続けた。

 やがて咲夜の懐中時計の時針が『6』を指した。

 「パチェは何やってんの?」

 「この前手に入れた魔導書の解読をね、変身だったり幻惑だったり……中々に面白い魔法が多くて飽きないのよ、これが」

 「ふ~ん、良いのが有ったら今度教えてね」

 「良いわよ、楽しみにしてて」

 やっぱり直ぐに会話が消えていってしまい、部屋に重苦しい沈黙が甦る。

 そして時針が三十度進んだ。

 「咲夜?夕飯の準備は?」

 「昼の間に済ませておきました、現在時を止めておりますので解除すれば直ぐにお召し上がり頂けます」

 「もう食べるわ、持ってきて頂戴」

 「畏まりました」

 咲夜は軽やかな足取りで部屋から出ていく、心なしか少し嬉しそうに見えた。元はというと勿体ぶって説明しなかった私が悪いのだが、正直羨ましい。普段一日中座っている私ですらこの重苦しい空間で魔導書を読み続ける事には少々うんざりしている、あまり気の長くないレミィはもう限界じゃなかろうか。そう思っているうちに咲夜が温かそうなシチューを運んで来た、湯気を上らせるこれが昼に作られたとは誰も思うまい。

 「有難う咲夜、それじゃ頂きまーす」

 「あっ、パチュリー様も召し上がりますか?」

 「いいえ、後で良いわ」

 それを聞いた咲夜は勢い良く椅子に腰掛けた、そしてそのままゆっくりとうつ伏せになると静かに寝息を発て始めた。仕事の疲れが溜まっていただろうな。お疲れ様、と心中で唱え魔導書に向き直る。

 そこから遅々として進まなかった秒針が3600秒を刻んだ時──その瞬間は唐突に訪れた。

閲覧有難うございました!

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