表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紅魔の館の拾われ執事  作者: 夜に生きる中途半端
序章~幻想入り~
1/75

プロローグ

初執筆+初投稿でして、何かとおかしい部分や駄文が目につくと思われますが……お楽しみ下さい!。

追記、地味にタイトルを変えときました


鮮やかな夕焼けに照らされた田舎道を一人の少年がのろのろと歩いていた。

「……つか神おま来ねぇなぁ……」

 友達との会合の寂しい帰りに少年は自らの癖である独り言を撒き散らしながら自宅への帰路に付いていた。オタクじみた見た目の猫背が聞こえるか聞こえないか分からない位の音量で一人マシンガントークを繰り広げている、端から見ればさぞ気持ち悪かろうと少年自身も思っていたが、幸い夕方の田舎道には少年以外の生き物は一切見られなかった。

 それにしても四月の春真っ只中に虫や鳥の一匹も見られないのはかなり異質な光景なのだが少年は、嫌いな虫が居なくて嬉しい、位の軽い感想しか持たなかった。少し少年が口と足を同時に働かせつつ行くと、やがて田舎道の真ん中にある不自然な黒い膜の様なものが少年の目に映った。

 この黒い膜が何なのか気にならない訳ではなかったが、非日常が大好きな少年には些細な事。早歩きで近寄った少年を前にして膜は人一人ちょうど入れそうなサイズに広がった。一切恐れず膜の中に一歩目を踏み出す。

 すると辺りは黒一色。それに続いて浮遊感。辺りを見渡しても光を見出だす事が出来ず、少年の思考回路の中で不安の二文字が踊りだす。狭くて暗い場所が好きな少年でも音一つ鳴らず、全く動けないのはさすがに堪えた。このままずっとそうなのか、異世界に飛ばされるのか等のありがちな事を考えてみる。

 更にこういうシーンが有る漫画やアニメを思い出してみるがその全てがまともな日常に帰れてはいない。自分が少しずつ絶望的な状況に近づく感覚を、いよいよ存在感を出してきた不安と共に感じ取っていると、浮遊感が消えた。

 そして音が聞こえ初めた。雨だろうか、多少は落ち着くがまだ自分の状況がどのパターンに属するのか分からない。思考だけがあたふたしている少年をそのうち、したたかな衝撃が襲った。

 そして霧雨の降りしきる草原に落とされた少年を湿気を纏った土と青々とした草が歓迎する。迎えられた方は目まぐるしく変わる状況に付いていけず、間抜けにもうつ伏せのままに佇んでいた。

 少年はとりあえず寝転がっている訳にもいかないとばかりに立ち上がった。服がどろどろになっていないのがだいぶ嬉しかったが、少年の視界に写り込んだ風景はそんな些細な事を気に出来る様な生易しいものではなかった。少年の住んでいた熊本も日本の中では田舎だと思っていたが……比べ物にならない。何処までも続く広々とした草原、スマホなんか当然圏外。それよりも少年の目を丸くさせたのは草原を悠々と闊歩する化け物の姿であった。アホな少年でもこんなものを見れば此処が現世でない事が簡単に理解出来た。しかし今は宿無し、食べる物も無ければ着替えも無い、日が見えず時間も分からない、このままでは状況は悪化の一途を辿る。異世界ものの漫画でもアニメでも一日程度で帰れた物は観たことがない。それどころか永住してしまうパターンも存在する。今のままでは確実に明日も無くなってしまう、と思ったが化け物だらけの場所に得体の知れない格好の人間を泊めてくれる民家は無いし、最悪この世界全土がこんな感じの場所なのかもしれない。

 「無理ゲーだろ……」

 これが異世界に飛ばされた少年の実直な感想だった。

どうでしたか?、まぁお楽しみいただければ幸いです。

連載予定ですので、宜しくお願い致します!。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ