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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

コーキ・ヒカル

作者: 黙考する『叫』・微酔孫・真実色・火炒燐・光煌晃

黙考県立叫野高等学校。此処、黙考県ではかァなァりCRAZYぶっとんだファニーやろうどもな奴らが集ってるやべェ高校なのよ。何たって入学試験の英語の問題は『アルファベットの「K」の文字を書け。』って内容だし、数学の問題に至っては『あなたは数学が出来ますか?』って内容だもんなァ。問題じゃなくて質問なんだぜ!?もんもんもんもんもんもんもんもん、問題を書くべき所に質問を書くと先生から×(バッテン)マークくらうの知ってるぅ~?^^^まぁそんなことはさておき、叫野高等学校に通う二人の少年、コーキとヒカルも実にCRAZYでSADISTICでPLASTC FAKEなABNORMALIZE共なガキでさァ。この物語は、そんな二人のイカれた少年たちによる、真実の色に染まりつくされたPLASTIC現代社会に対する警鐘、そして生温いビールで微酔したヤツらを火で炒めつくすぐらいの痛烈・痛快なストーリーである・・・・・・ってことを、カルパス齧りながら考えついた訳なんすよォ。



「よぉコーキぃ、大麻吸おうぜぇ」

コーキはヒカルの誘いを受けて水パイプ式の大麻をふかす。

現在、数学の授業中真っ只中。デカい装置と甘い空気に占拠された教室に疑問を呈すものは、教師の中にもいない。


「ーでぇ、あるからしてぇ、ヒッ、ヘヘヘ、1たす1わぁw2にも3にもなるんですねぇ」

(つまんねぇなぁ…)


黙考県立叫野高等学校に潜入したスパイ、潜捜 入査は世紀末じみた教室に辟易していた。


(このマーベラスでブリリアントでエクセレントなスパイ、潜捜様にかかれば入学一週間で学校の腐敗状況を掌握することなど朝飯前! 初日に校長室から流れてきたマグマに髪の毛を全て持っていかれた事だけが失敗と言えば失敗だが、おかげでガスマスク&ニット帽の装備を精神的ショック軽減のためと銘打って許可を得ることが出来た。実際コレが許されなければ、僕ちんは不登校になるつもりだったヨ)



「フッザケンナヨオオオオオオオオオOOOOOOOOHHHHHHHHH!!!!!」

ラリラリヒッピーハッピッピーなコーキが突然机の上に立ち上がる。彼はその双肩から翼が生えたと錯覚していた。しかし、その急な動作から潜捜は自身の潜入がバレたと勘違いを起こし、手元にあった拳銃を全弾バーストで打ち放った。

「アッ……アアッ……」

コーキとヒカルと巻き添えでマゴが銃弾を浴びる。血の雨が降る教室に、もはや授業を真面目に受けるものなどいない。

「こいつぁ休校だぜヒャッハー!! ジャスコ行ぞジャスコォォOOHHHHHH!!」

押さない駆けない走らないの大原則を破り、教員達も我先にと校外へ走り出す。

潜捜も

しまったと思いながら、その凶器を懐に隠し生徒の波に身を任せる。

誰もいなくなった教室。しかし死んだと思われたあいつの身体がピクリと動き出した。



 小賢しい愚か者を、蜘蛛の子を散らしたように散逸させた身の毛もよだつ恐ろしい蜂の巣ピエロの残忍なショーがまるでなかったかのように、マゴは静かな森のなかで朝日を浴び、鳥のさえずりと共に目を覚ましたかのようにゆっくりと起き上がり、アッヒョッヒョ軍団と化したおびえる子羊どもが、手足をもがれた子犬のようにガタガタともがきながら昇降口に殺到するという、まるで徹夜で仕上げた宿題のドリルにうっかり眠気を耐えるためのコーヒーをぶちまけて真茶色の羊皮紙に仕上げてしまうような間抜けな光景を目をこすりながら眺めていた。

「ったく。あいつ……やってくれるね。」

やや力ない声でつぶやくが、その体は左胸が銃弾で夏の暑い日にスイカを叩き割るあの快感が込められているかのような、すかっとした穴が開いて、なかから地獄の窯のなかの不気味な炎のような紅蓮の血だまりが広がっている……が、なんとその体を貫く巨大な空洞が、秒針が亀のようにのろのろと進んでいるその隙に光の矢のごとく駆け抜けるぴょん吉のようにみるみるとふさがっていく。霊媒師の異能の力が、まがまがしいオーラとなって周囲を埋め尽くし、周りのすべての生の気配を断ち切る静粛の中で、まばゆい光とともにマゴは立ち上がった。

「潜捜……こんな間抜けに『クレセント・デスラピッドシューター』なんて持たせるんじゃないよ……。」

潜捜のあまりの失態に、何度怒鳴っても決していう事を聞かない頑固な近所のワンパク餓鬼を、額のど真ん中を拳で突き抜いてぶっ殺したい衝動に駆られつつあることをプルプルと生まれたての小鹿のように震える2つの肩が如実に表していた。

傷は完全にいえたようだが、大切な任務を馬鹿なミスで台無しにされたマゴは、度を越して間抜けでお粗末なマネをした潜捜を、どのようなとても口では言えないような方法で先輩らしく「教育」出来るかを考え、不気味で正気の人がみたら恐らくコンマ2秒で失神するような邪悪な笑みを浮かべ、走り出した。



 真っ白で色々な物がそこらじゅうに流れては消えていく世界。ここはコーキの心の世界。コーキだけの世界であった。その中をコーキは流されるままに進んでいく。見えるのはコーキの大切なもの。大麻、ジャスコ、カルパス、もんもんもんもんもんもんもんもん。

 気味の悪い浮遊感と非現実的な光景に自分は死んでしまったのだろうかと思い始めた矢先、白い世界の先から見覚えのある影が近づいてくる。

 それは同級生であり悪友であり自分の半身ともいえる相棒。そう、コーキが間違えるはずもない。その人物は――


(憎い……人間が憎い……ジャスコに行く途中踏んづけていった人間が憎い……)


 怨嗟の言葉を吐きながらコーキのそばを一匹のうさぎが通り過ぎて行った。あれはいったい何だったのだろうか。少なくともあんなウサギに見覚えはないしコーキの大切なものでもなかった。


(コーキ、コーキよ。私の声が聞こえますか……)

「その声は……ヒカルじゃねぇか! どうしたんだよその口調! 超COOLでイカしてて病的で狂ってて端的に言うと気持ち悪いぜ!」

「うるせぇ! 俺だってたまにはドラクエごっこしてえんだよ!」

「おおヒカルよ、死んでしまうとは情けない」

「まだ死んでないんだよなぁあああああああああああああああああ!」

「パチこいてんじゃねぇよこのパチコキングウウウウウウウウウウウウウウウ!」

 ヒカルの言葉にコーキは驚愕する。この立て続けの異常な光景にてっきりここは死後の世界であると思っていたからだ。

「よく聞けよクソッタレ! 信じられないかもしれないがここはお前の精神世界だ!」

「まぁじかよ! 分かったぜ相棒!」

 やけに物わかりのいい相方にヒカルは面食らいつつもよく考えれば頭空っぽのこいつはいつもこんな感じだったなと納得した。

「でもよぉおお、ここが俺の精神世界ならなんで勝手にお前が俺のTHE WORLDに入ってんだよおおおおおおぶっ殺すぞあああああああああああああああああああああ!」

 先ほど相棒と言ったはずのヒカルにSA☆TSU☆GA☆I宣言をするコーキ。激高した彼は周りに浮かぶカルパスや生ぬるいビールを投げつける

「ちょ、待てよ! 今からお前のいくらでも夢詰め込めそうな頭でもわかるように説明してやるからよ」

「まぁじかよ! 頼むぜ相棒!」

 躁から鬱へと移行したかのように急に大人しくなったコーキにヒカルは現状を説明する。彼の言うところによると今二人は何者かの凶弾に倒れ生死不明の状態であるらしい。そしてコーキとヒカルは生存のために体感時間の圧縮された精神世界に逃げ込んだ。

 ここでなぜヒカルがコーキの精神世界に紛れ込んでいるのかと言えば

「それは俺とおまえが元は一人の人間だからさ」

「きんもー☆」

「この世界には同じ精神を持つ生物しか存在することはできない。それなのにお前の精神世界に俺は現れてしまった。つまり俺とおまえは同じ人間だったんだよ!」

「な、なんだってー!」

 今明かされる衝撃の事実にコーキは驚きを隠せない。だが言われてみればヒカルとはやたら気が合うしCRAZYでSADISTICなところも似ている。元が同じならこんなものか。

「俺とおまえは今死にかけている。だから二人で合体して元の一人の人間に戻り生きながらえるんだ!」

「よっしゃあ! 行くぜ、シンクロ率100%突破するぜ! ああああああああああAAAAAAAAAAAAAAAAAHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH」

 真実色に染まった二人は互いに引き寄せられていく。その中心、二人の間にまばゆい光が現れすべてを飲み込んでいく。ジャスコも、大麻も、白い物体も、生ぬるいビールもカルパスも。


――世界が新しく誕生する――


 現実世界、皆ジャスコへ走り出し死体以外誰もいなくなった教室に彼は降り立った。純白の衣に純白の羽、純白の耳を頭から生やし彼は降臨した。


「我は救世主(メシア)。愚かな人類を抹殺する使徒也」


 今、終わりが始まる。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白い試みですね。 私も自分の書きたい骨子だけは変えずに、最初の章を自分で考えた後の次の展開を自分で構想する”セルフ・リレー小説”を書いていますが……。 これは予想外です。 [気になる点…
2015/08/31 12:46 退会済み
管理
[良い点] 全然読んでないけど良いと思います!!! 期待を込めて星5つ!!!
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