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リコリスの恋人~27~

 屯所へ戻ると、マリオメットが自分のことを待っていた。



「ミヒャエル、黙って僕についてきてくれる?」



 いつになく真剣な表情で、マリーは言った。

 屯所の門の前で、ずっと待っていたのだろうか?

 それとも、魔法で察知したのか。


 よほど、大事な用なのだろう。




「分かりました」

 そう頷くとマリーは黙って、俺を案内しだす。

 身分証を提示し、屯所の中へと入っていくと、彼はすいすいと進んでいき、使われていない部屋へと入っていった。



 その部屋は物置になっているようで、中は薄暗く木箱や甲冑かっちゅうが置かれていた。

 それらにはうっすらとほこりが積もっている。





「マリー、一体何のようですか?」



 扉を閉めてから、そう尋ねる。

 マリオメットは部屋に置かれた木箱の一つに腰かけて自分の方を見た。



「ミヒャエルに教えておきたいことがあってさ」


 そう言うと、何かを懐から取り出し、こちらに向かって放り投げる。

 慌ててそれを掴んで見ると、手のひらサイズの水晶玉だった。



「……これは?」



 一体何なのか聞こうとすると、マリーはしーっと言うように人差し指を口に当てる。

 彼の動作に従い黙ると、水晶玉からかかすかに音が聞こえる。



 水晶玉に耳を近づけ、よく耳をすませてみる。



 何やら、カサカサという音がする。

 それからーー。

 これは、足音? だろうか。


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