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14.教団のエピローグ

イズモ「ボクは教団をやめますよ!ヨミ様ァァァァァ!」

 ゾルゲの数日後……ちょっと伝えたいことがあったから、『ジェニー』さんにボクの屋敷に来てもらいました。

「あの……イズモ様、お話とは……?」

「落ち着いて聞いて欲しいんですけど……ボクは『教団』を抜けます」

「……え?」

「ゾルゲをとりあえず内部から追放したので、ゾルゲ派は実質的になくなりましたけど、いまだにボクを快く思っていない人物は多数居るはずですし……それに」

 ここが教団そのものをやめる一番の理由……

「悪魔と一緒にいる人間は教団にいられませんから……」

 教団をやめるかルシフェルさん達を諦めるかの2択なら、迷うことなく教団を捨てます……

 教団そのものがあまり好きじゃないのもありますし、そもそも……七罪の皆さんと一緒に居るのは凄く楽しいと感じますから……

「……ところでイズモ様、どなたに教団をお任せするつもりなのですか?」

「本当なら『ジェニー』さんに任せたかったんですけど……教団を出るつもりでしょうし……まあ、バラモンさんかゴスペルさん辺りに任せましょうかね」

「まあ……比較的野心家ではないそのお二方に任せるのが妥当でしょうかね……」

「じゃあ」


「大変だよイズモ君!」

 急いでいるのか、数回ノックをした直後にドアを開いて、マンモさんが入ってきた。

「どうしたんですか? そんなに慌てて……」

「ゾルゲが脱走しちゃったよ!」

 それは大変だ。国外に逃げられる前に社長だったらしいゾルゲの罪を暴かなければ……

 まあ、多分あるんじゃないかっていう程度ですけどね。表に出ている規模は小さいのに資産はボクに並ぶ世界レベルなのはきっとウラがあるに違いありませんから。

「早くしないと……いや、レヴィちゃんに先を越される前に捕獲しないと……!」

 それは本当に大変だ。怒れるレヴィさんにゾルゲの口を封じられては色々と都合が悪いですから。

「というわけで行ってきますから……あ、『ジェニー』さんも行きますか?」

「え……私は」

 『ジェニー』さんの手を問答無用に掴み(そしてマンモさんが嫉妬して)、やや強引に部屋を出た。


「中途半端な田舎だから公衆電話もないから連絡はとれないし、電車の間隔も空いてるからそう遠くまでは行ってないと思いますけど……どこを探せばいいですかね?」

「私に聞かないで欲しいのですけど……その……建物の影や路地裏とかはどうでしょうか? 一時的に姿を隠すのには適しているかと……」

 一時的に姿を隠すのに適した場所ですか……

「なるほど、参考になりました」

 お礼を言って、すぐさま走り出した……

「……言えませんよね……ショタ受け18禁の薄い本からのアイデアなんて……」

 こっそりと独り言を呟いているつもりであろう、『ジェニー』さんのことはかなり気になるところではありましたけど。

 深く詮索してはいけないような気がしたので気にしないフリをしましたけど。


「何故ですか……何故我の前に姿を見せられぬのですか! 我が主よ……!」

 案の定と言うべきか……やっぱり悪魔か天使か、もしくは半分この奴かが糸を引いていたみたいだね……

 お前は誰だって? まあ、ぼくの正体はいずれ……え、バレた?

 ……もし、ぼくが強欲可愛いサタンでは無いとしたら……?

 ……え、今ので確信したって? 参ったなぁ〜……ドゥヒン☆

 閑話休題、あんパンにコーヒー牛乳の尾行スタイルで屋根からの観察を再開……え、コーヒーいらない?

 ……尾行スタイルで観察を再開するよ。

「何故我を助けてくださらぬのですか! 我が主、マ」

「見つけた……! 今度こそは逃がしませんよ、ゾルゲ……あなた……そしてあなたの配下が犯した禁忌タブーについてはもう証拠が出揃っています!」

 ちぇーっ、丁度良いとこだったのにタイミング悪いなぁ、イズモ君……

 いや、むしろ悪すぎたと言った方がいいのかな?

 だってあの女……ぼくの方を睨みつけちゃってるんだもん……短絡的過ぎるんじゃないかな? 1文字目のマだけでぼくと判断するなんてさ……

「フフフ……ワーッハハハハハ! こいつは傑作だ! 七罪の悪魔を従えるという禁忌を犯しておきながらなにを言うか!」

 うっわー凄い二流の悪役っぽい高笑いー……すごく面倒くさいね、このダニの観察……

 ダニなんていないって? いるじゃないか、社会のダニが。

「なにを勘違いされているのかは分かりませんけど、ボクは従えているどころか七罪の方々に誘惑されているんですけどね……それに……遺伝子改造、人体実験、環境汚染、社会的不公正、貧困、過度な裕福さ、麻薬中毒……現代の七罪のうちほとんどの罪を持っているあなたが言っても……えぇっと……」

 口ごもらないでよ……どうして口ごもるのかなそこで!

 ぼくだってこのマイナス10℃の海水もかくやという冷たい視線を受けながら、メールでレヴィをうまく(的外れの方角に)誘導しながら頑張ってるんだよ!

「貴様……この期に及んで何を……」

「とにかく、法律上グレーどころか裁判まっしぐらな薬物で儲けたり、他に出来る仕事がないのをいいことに貧困にあえぐ人達を労基法を完全に無視して働かせたり、それを傍目に自分はワイン片手に贅沢三昧したり……それに、自然を破壊して研究所を作ってそこでホムンクルスを使って人体実験したりといった地獄送り確定なあなたがボクにどうこう言わないでくださいっていう話ですよ!」

「な……っ!?」

 ドン引きだよ……悪魔をドン引きさせるほどの悪行をするなんて……よし、作戦変更……レヴィに引き裂いてもらおう。

 そして不死の帝()……ブルーノ? にジャッジメントさせよう。多分選択肢としては死ねない身体のまま太陽送りか、数億年苦しみ抜いてその果てに魂の欠片も残さず消滅か、だいたいそんなところじゃないかな?

「イズモ様……その情報、誠にございますか?」

「ちゃんと裏はとってありますよ……社長としての仕事を何日かサボるだけの見返りはあったと思いますよ」

 そういえばイズモ君って世界レベルの社長だったんだっけ……それで、あの日から何日か仕事をやっていなかった、と……

 あっ……(察し)

 急いで株を処理せな……なお、間に合わん模様。

 とまあ、もう慌てる時間じゃないなと、悟った目で3人を見つめていると、ジェニーさんが懐からSMグッズのような……いや、多分ちがうけど……手錠を取り出し、素早くゾルゲを組み伏せ、後ろ手に手錠をかけた。

「あの……『ジェニー』さん……?」

「心配なさらずとも、ブルースさん謹製の手錠の硬さなら折り紙付きですから」

「あ、いえ、聞きたいことはそこではなくて……」

「護身術は乙女のたしなみですよ、イズモ様」

「あっ、はい」

 有無をいわさず強引に納得させた!?

 いや、違うね……位置関係からして見えづらいけど間違いないよ、あの目は……あの目は詮索したら同じ目に遭わせますよ、っていう目だよ……!

「ジェニー……! 貴様は何者なのだ……」

「フフ……いずれわかりますよ、いずれ……」

 ゾルゲのもっともな質問に、彼女はそう答えた……

 いや、ちゃんと答えようよ


神人類ヨミ様のここが凄い!

・イラストがイケメン!

・神門不対応ながらも地味なドロー効果と決まれば強いリンク時効果!

・ホイルがピカピカ!

・Vカードサポートを受けられる!


・ゴッドウォールと組み合わせてTUEEEEE!


詠様(≠神人類)「和久名、殺すぞ?」

すいませんでした

でも、正直なところ1プレリュードで出せるイズモの方がつよ『手記はここで途絶えている』

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