表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/61

4話

 アグマはゾッとするような笑みを零し


「そんなに死にたいなら……屠ってやろう!」


 重心をやや前にし疾駆するアグマ。彼からはまがまがしい気配が発散されていた。それに対抗する為にクラトはあれ放題の金髪を靡かせ剣を下段に構えながら駆け出した。そして魔腕を発動させる。

 魔腕とは筋肉を増強し力を上げる技だ。彼の腕が膨らむ。クラトは縦切りを繰り出すがアグマはそれを右手で握った。クラトの剣を赤い血が伝う。アグマは己の優位を確信しトールを人差し指で指差しながら言葉を紡いだ。


「お前の力量は理解した。まだ伸びしろもある。その赤髪のガキを差し出せ。これは要求では無い、命令だ」


 クラトは歴戦の猛者だ。相手の力量を理解できないほど愚かではない。しかし逃げるわけにもいかなかった。

 自分にとって最も大切なものをみすみす失うのは耐えられない。彼は教え子のためなら命を捨てる覚悟があった。死んでも守りきるとクラトは心の中で呟いた。彼にアグマの強力な圧力が加わり顔中から汗を流す。アグマはノルテの中で自分が最強だと自負していた。

 多岐に渡る理由から同族と死闘を展開したこともあった。しかし一度も敗北をきっすることは無かった。全て圧勝で面白みに欠けているとアグマは内心つまらなく思っている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ