表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/61

25話

 スミレはカルトを好いていた。小学生の時、気が弱く虐められていたのを救ってくれたのがクラスでリーダー的な存在のカルトだった。


「闇食い……っ!」


 カルトが右手に暗いもやを宿らした時、薮からもう一匹のムカーデが現れカルトの右腕の二の腕辺りに食らいついた。

 カルトが苦痛に表情を歪める。しかし右手を反射的に二匹目のムカーデにくっつける。


「グギャー!!」


 新参者のムカーデは苦悶し暴れた。何故ならカルトの闇食いで頭部を失ったからだ。激痛を味わったことだろう。


「渦神!」


 トールが木の枝を跳び伝いもう一匹のムカーデを小さい渦が指先で五つ巻く右手をぶつける。渦神をまともにくらいムカーデは顔を何度も切り裂かれ地面に落ち赤い血液を流しながら悶絶した。


「グゲゲー!」


 地面に横たわる二匹のムカーデの背中に魔法で強化した重いパンチをめりこませるスミレ。遂に仕留めたのだ。


「カルト君手を出して」


 ムカーデ二匹の死骸を横目にカルトが流血している四つの小さな穴がある右手を差し出す。するとスミレは目をつむり両手を傷口に当て


「治水!」


 スミレの両手から緑色の液体がカルトの腕にかかった。ジュッと音がしたかと思うとみるみる止血され穴が塞がっていく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ