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22話

「トール! お願い元に戻って!」


 悲しそうな表情を浮かべる美しい顔立ちのスミレは哀願した。


「ガルルー!」


 トールは跳躍しスミレに近づき首を撥ね――


「トール!」


「はっ! ス、スミレちゃん」


 スミレを殺す寸前にトールはようやく意識を取り戻した。戸惑うトール。自身の体の変わりかたに動揺する。


「これが僕!? どうなってるんだ?」


「よかった! いつものトールに戻ったのね!」


 スミレの声には喜びが混じっていた。スミレの頬を一筋の涙が伝う。トールはふらついて膝を地面につき意識を失った。


「トール……トール! ……トール!」


「はっ! あ、スミレちゃん……おはよう」


 トールはスミレのひざ枕の上で目覚めた。体の節々かきしみ痛いとトールは思った。場所は変わらずお菓子の城の宝物庫内だった。


「トール起きたか? まったく心配かけさせやがって」


 カルトがクールに感情をあまり出さずに素っ気なく言った。宝物庫内には金、銀、財宝は無くなっていた。空間増幅魔法がかかった魔袋に詰めたのだろう。


「トール大丈夫?」


 スミレの優しい声にトールはますます彼女を好きになった。

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