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2話

 アグマは慌てる賓客達を無視しながら憤怒な表情で述べた。


「邪魔さえしなければお前達にはなにもせん」


 アグマは遮蔽物となった立派な椅子を蹴り飛ばしテーブルは腕で投げ飛ばしながら歩度を上げ歩く。突出したノルテである彼は立ち向かってくる槍を持った兵士達を手刀で切り殺していく。

 ある者は首を切断され、またある者は胸を貫かれ黄泉の客へと変貌を遂げていく。兵士達の身につけている鎧等は布切れの如く裂け、破壊されていた。恐怖で足が竦み上がり動けなくなったトールは尻餅ついている。

 彼は恐怖から声すら出ない。アグマは乱入してくる兵士達をあしらいながら着実にトールに接近してきていた。トールの傍らにはスミレとカルトが居る。スミレは肩までの黒髪、陶器のような白い肌に大きな瞳を持った美少女だ。そんな彼女と並んで立つのがカルトである。彼は整った容貌で銀髪を背中辺りまで伸ばしゴムで結っている美少年である。

 カルトとスミレが一緒にいるとまるで絵画を見ているようだ。二人共トールを引っ張ったり抱き起こそうとしている。しかし余り猶予は無い。子供三人にとっては凄まじい脅威となる怪物が近づきつつあるのだ。

 彼等を庇うように前に立つボサボサの金髪に青い瞳、少し小しわのある顔のクラト・ローバイスは腰にはいていた剣を抜いた。

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