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13話

 トール達三人は仲が良いほうだろう。喧嘩もたまにするが。彼らの脇を薮から身を見せた人の赤ちゃんぐらいの体長の野性動物が走り去る。

 その生物は口には上を向いた立派な牙が二本あり毛並みは美しい赤色をしていた。名はシノシシ。よく森や山に出没し、そこを生息地にしている。

 別名『恋をみのらせる獣』。スミレは別名を知っていたようで


「シノシシだわ! 私の恋も成就するのかしら?」


 熱い眼差しをカルトにおくる彼女は頬を赤くする。しかしカルトはそんな気配を察知することなく銀の長髪をかきあげた。その髪は太陽光を反射し美しく光っている。

 トール達は節くれだった木々の隙間を足早に縫うように進んでいく。大人が三人で手を繋いでも囲みきれない一本の樹木には青い二匹の虫が留まり角で相手を追い払おうと対決している。木の上側に居る方が優勢である。

 今回の目的はキノコ兵士達の長、キノコ王の退治だった。そのノルテは討伐依頼が布告されて何年も経つのに達成されていなかった。

 これは意外なことだった。キノコ王は強力なノルテには分類されていないのだから誰かが倒していても不思議ではない。この案件にチャレンジした冒険者達もいるはずだ。しかし吉報はいっこうに聞こえてこないのだ。

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