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12話

 赤、青、黄色、様々な色合いの鳥達が木の枝や樹冠に留まりさえずる森の中。草食動物が寄り添い仲睦まじくつがいで草をはんでいる。平穏を絵に書いたような場面だ。

 トールとカルトの喧騒を聞きつけた肩までの黒髪に新雪のように白い肌、大きな瞳のスミレが早足でやって来て


「キャッ! こら馬鹿トール! ズボンのチャックを上げなさいよ! レディの前で破廉恥よ!」


「え!? あ! ごめんスミレちゃん」


 慌てたトールはチャックを上げる際に人の頭ぐらいの赤い石につまづき盛大に前のめりに倒れる。鳥達がその音を耳にして空高く舞い上がり飛び去っていった。

 草食動物が達も顔を上げ耳をぴくつかせ辺りを窺い歩度を上げ去って行く。トールは赤い髪に付いた葉っぱや土を掃いながら立ち上がった。

 彼のズボンの社会の窓はしっかり閉められている。トール達三人はアグマの一件以来修行を重ねいっぱしの冒険者となっていた。彼らは何度も冒険し危機を乗り越え成長している。

 実力も以前と比べたら比較にならないほど高まっていた。三人共平凡なモンスターなら一蹴できる。

 苦難、逆境は人を成長させる。今も三人でパーティーを組んでいた。攻撃的な呪文を得意とするトールとカルトに回復呪文も使いこなすスミレ。バランスも良い。

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