遼と呪いのゲーム
そろりそろりと指が伸びる。
期待と不安に満ちた様子でスイッチオン。
ブラウン管から流れ出す音楽。
映し出されるのは動き回るドットの芸術。
画面の中のキャラクターがコントローラーに合わせてスイスイと動いている。
「ふおおお!」
感激に打ち震える女性の姿を見て、少女は安堵の表情を浮かべる。
金髪碧眼。スタイルの良い肢体。比較的整った顔立ち。
しかし、どこか垢抜けない雰囲気で、端麗さよりも愛嬌が勝るその少女の名は来栖遼といった。
夢中になってコントローラーを弄繰り回していた女性は、遼に向けてとびっきりの笑顔を向ける。
「凄いよハルちゃん! まさか本当に直せるなんて思ってもいなかったよ!」
「ははは……何とかなってよかったです」
「凄い凄い! ねえ、ハルちゃん! 良かったらウチに来ない?」
「えっと……車輪党ですか?」
「そうそう!」
にっかり笑う女性。
彼女の名は平賀ナギ。堅洲町に住まう魔女の一人であった。
「ウチの本部さ、良く分からない技術で作られた宇宙船なんだよね。ターニャちゃん……博士も優秀なメカニックやエンジニアがいくらいても足りないってぼやいてるんだよ。ハルちゃんならやれるって」
「えーと……ははは……」
突然の申し出に曖昧な笑いしかできない。
車輪党に入るという事は、人間を止めて魔女になるという事だ。流石においそれと返事は出来ない。
とは言え、宇宙船には興味がある。人間を捨ててでもその技術に触れてみたいという衝動もまた、遼の中にはあった。
「……まあ、すぐには決められないよね。でも、頭の隅にでいいから覚えておいて。時間はたっぷりあるから」
「時間……ですか?」
「うん。武藤さんの決めたルールでさ。余程の理由が無ければ十八歳を迎えるまでは魔女としてお迎え出来ないんだよね。それ以前に魔女になっちゃうと成長が止まっちゃうし、そんな子供の見た目で学校にも行かずに町でふらついているのは怪しいしね。まあとにかく、スカウトの件、検討してみてね」
「は、はい」
ここはトイショップ雅各。五道商店街にある個人経営の小さな玩具店だ。
最新のコンピューターゲームはもちろんの事、TRPGを筆頭に数多くのアナログゲームを取り揃えており、近所の子供達の集会場としても機能していた。
「ぬわあああ!」
ゲーム機一体型テレビの修復を終え、店の奥から売り場へと遼が姿を現すと、片隅に設置されたカードゲームコーナーにて絶叫を上げる男が一人。
何処となくサメを思わせる相貌の、長身の男がそこに居た。
その男、真宗秋水は大袈裟なリアクションを取りつつ、机の上に突っ伏している。
その前には小柄な少女が勝ち誇っていた。
この少女、加藤環は小学生低学年程度の背丈ではあるが、これでも立派な高校生だ。
遼は、秋水の幼馴染でもあるこの少女に頼まれてこの玩具店にやってきたのだ。
切欠は、遼が部屋で趣味の玩具修復に手を出していたのを環が目撃した事から始まる。
彼女達の寮である御桜館にて、滅多に館の外に出ない楢燈子が古いゲーム機で遊んでいたのを見た環。
どこで手に入れたのかを聞くと、遼が修理したジャンク品を暇つぶしとして譲ってもらったとの答えたのだ。
それを聞いて、ここの玩具店の知り合いが趣味で古いゲーム機を集めている事を思い出したのである。
その知り合い、平賀ナギは当然、これらのゲーム機を直に遊んで楽しんでいたものの、コレクションの中には壊れたゲーム機がチラホラあった。
その大半は、壊れている事を承知で購入したものである。眺めて楽しむためだけに買ったものであったが、本心ではやはり遊んでみたいのだと、ナギは常連の環に漏らしていたのだ。
そんな訳で、遼が古いゲーム機の修理に精通している事を知った環は、ナギの夢をかなえてあげるために、遼をこの玩具店に案内したのだった。
環から遼を紹介されたナギは、同じレトロゲーマーとして遼を歓迎こそしたものの、ゲームの修理技術についてはさして期待していなかった。
メーカーが修理の受付を終了したゲーム機の数々。中でも、彼女の一番のお気に入りであるゲーム機内蔵型のブラウン管テレビは流石に素人には直せないだろうと。
遼はそれを見事にやり遂げた。古のゲーム機に投入された技術に魅了されながら手を動かしている内に修理を完了。
ナギはすっかり遼を気に入ったようだった。
他の壊れたゲーム機にも興味があった遼であったが、流石に一日では直しきれない。
また直して欲しいから、この店に来て欲しいというナギの嘆願は遼にとっても望む所であった。
さて、この玩具店に遼を誘った環は修理の間、何をしていたのかというと。
「は~い。Bブロック勝者はタマちゃんで~す」
ほわほわした声で宣言するのは平賀ナミ。ナギの姉であり、この玩具店の店長である魔女だ。
環の側ではやんややんやと声を上げる女子小学生達。
秋水の側にいる男子小学生達は悔し気だ。
現在、トイショップ雅各ではカードゲームの大会が行われていた。
その名も『あされストレージ! ワンコインデッキ限定大会』。
ナミ曰く、環境のカード以外にも触れて柔軟な戦術眼と構築力を育てるための大会との事で、この店では定期的に開催されていた。
限られた資金内で単品売りのカードを買い、それでデッキを組んで勝負するというルールだ。
参加費五百円。支払った五百円内でデッキを組んで勝負するという特性上、強力なカードだけを買い漁る訳にはいかない。
そんな目利きと構築力が試される大会に、小学生に交じって参加している三人組。
知識と経験を持って並みいる小学生を薙ぎ倒す大人げなさを見せているが、それを気にする参加者はここには居ない。
彼ら三人はもう小学生達にとっては顔なじみだ。
今も、小学生らしい男女間の対立を背景にして、秋水と環をそれぞれ同性の参加者達が応援していた。
秋水が敗れた事に肩を落とす男子小学生達だが、まだ切り札はある。
彼らの視線の先には小柄な姿。まるで和人形のような整った容姿。一見すると少女にしか見えない美貌の、麗しい少年。
「うう……拙者、一生の不覚……雅殿、後は任せるでござる……グフッ」
「はいは~い。秀君、息絶えるなら席を譲ってからにしてくださ~い」
ナミに促され、机からいそいそと退避する秋水。
代わって、堅洲の守護者、武藤の魔王こと武藤雅が席に着く。
「ふっふっふ~! 今日の私はぜっこーちょーだよ! このまま優勝しちゃうもんね~!」
「ふふ。その心意気や良し。しかし私も手は抜きませんよ」
ぶつかり合う視線。
同性陣営を応援する小学生達の歓声の中、ナミが宣言する。
「それでは決勝戦、決闘開始~!」
「「よろしくお願いします!」」
「お待たせ~ハルちゃ~ん。 ゲーム直った~?」
「うん。まだ一つだけだけど、ちゃんと動くようになったよ」
「さっすが~! ね、ナギちゃん、ハルちゃんに頼んでよかったでしょ~」
うんうんと頷くナギに対し、環は我が事の如く得意げな顔だ。
カードゲーム大会終了後。
両者譲らない接戦を勝ち抜けた環の後ろでは、ドヤ顔を浮かべる女子小学生達と雅の敗北に肩を落とす男子小学生達の姿。
「惜しかったでござるな~。紙一重でござった」
「ええ。でも、とっても楽しかったです」
秋水と雅の和やかな会話の中、小学生達がナミから何かを手渡されている。
「は~い。参加賞で~す」
「かたじけない」
「有難うございます」
秋水達が恭しく受け取ったのは、今まで楽しんでいたカードゲームの新弾パックが二つ。
パックを開けて一喜一憂する参加者達の中、ナミが箱を二つ手にして環に近付いた。
「はい、タマちゃん。優勝おめでとう。これが優勝賞品だよ」
そうして渡される新弾パック一箱。そして。
「あと、これ、ロビンちゃんにお願いね~」
「分かったよ!」
渡されるもう一つの箱。
ロビン・リッケンバッカー。
環の友人の一人にして、級友である宮辺響の魔術の師だ。
読書家にして稀代の稀覯書収集家の彼女が玩具店に何を頼んでいたのだろうか。
気になって遼が箱を覗き込むと、そこにあるのは『SHOGUN-ANIMALS』の文字。
首を傾げる遼を見て、ナギが店内の一角を指さした。
「あれだよあれ」
ナギの言葉に誘われて目を向けた先にはカプセルトイの販売機。
確かに箱に記された文字がある。
三代将軍、徳川家光の動物絵を元にしたフィギュアらしい。
「……需要、あるのかなあ」
「意外とあるよ。特にロビンちゃん、このシリーズを楽しみにしているらしくて。前弾の『仙厓義梵の世界』も箱買いしていったんだよね」
何でも、次弾の徳川家綱編も予約済みとのこと。
熱狂的な書物愛好家の意外な側面。否、書物愛好家だからこそハマったのだろうか。
試しに一つ、回してみる。
出てきたのは『SHOGUN-PHOENIX』。
緩い雰囲気の鳥のフィギュアだ。
知り合いの魔女の知らない一面を知り、何とも言えない表情を浮かべる遼であった。
白々とした月の光。
ここは遼達が寮として使用している建物、御桜館。
夕食を済ませた遼は、自分の部屋に籠って修復中の玩具の整理を行っていた。
足りないパーツのリストを作成し、使えるパーツの仕分けをし、一通りの作業が済んだ後。
マイバックから取り出したのは、カードゲーム大会の決着がつくまでの間に購入していた、中古のゲームカセットの数々。
現在ではサービスを終了している、書き換え式のゲームカセットだった。
そのため、ラベルは全て同じだが、中に入っているゲームは全く分からない。
何が入っているのか分からないカセットを買った訳であるが、遼としては福袋を買うようなもの。
どんなゲームに出会えるのかを楽しみにしながら、自らの手で修復したゲーム機をブラウン管テレビに繋ぎ、起動する。
名作、駄作、珍作の玉種混合。
ブラウン管に映るタイトルを確認しながら自らの手でラベルを作成し、一つずつカセットを確認していく。
いくつかのカセットを確認した時の事だった。
「あれ? 何だろうこれ?」
たった一つ。気になるタイトルが画面に表示されるカセットがあった。
タイトルは『GO! GO! MARY!』。
遼が聞いた事のないゲームであった。
包丁を持った少女が、タイトル画面でウロチョロと動き回っている。
ラベルを用意しつつも、タイトルから不思議と目が離せない。
一度カセットの整理を中断しつつ、インターネットでタイトルを調べてみたが。
「……全然ヒットしないなあ」
遼は途方に暮れる。
そう言えば。このゲーム機のカセットは、データを書き換えて作られた非公認ゲームが存在していた事を思い出す。
ならば、このゲームはそういう類の物なのだろうか?
しかし不思議だ。
パソコンの前で調べ物をしている今ですら、遼の視線がブラウン管へと吸い込まれてしまう。
どうしてこんなに気になるのだろう。
そう思いつつも、これ以上インターネットでは情報を得られないと考えた遼はパソコンから離れ、ブラウン管の前でコントローラーを手に取った。
ステージ1の表示と共に、流れ始めるBGM。電子音が奏でるのは『メリーさんの羊』だった。
まずは操作方法を確認しようとした遼。
物が物だけに取扱説明書もないので、どのボタンがどの行動に繋がっているのか、クリア条件は何なのか。理解するまでに骨が折れそうかな、と感想を抱く。
だが、それは杞憂に終わる。
ゲームが始まると同時に提示されるのはチュートリアル。随分と親切な仕様だった。
遼のコントローラー捌きに合わせて、操作キャラクターである包丁を持った少女、メリーが動く。
それにしても随分と滑らかなアニメーションだ。
操作性に関しても非常に快適で、動かしているだけでも中々に面白い。
ゴミ捨て場から始まったステージ1でのチュートリアルは、あっという間に終了した。
すぐさま始まるステージ2。
今度は公園のステージだ。
襲い掛かる野良犬や野良猫、烏に対処しながらメリーは進む。
それにしても。メリーは何のために包丁を持っているのだろうか。
敵に対して使用するのかと思っていたのだが、チュートリアルではついに使い方が出てこなかった。
色々とボタンを押してみるが、全く包丁を使用しない。
現に、今のステージですら、敵を倒すのはジャンプからの踏み付けである。
全く使われる様子のない新品同様の包丁。
何故だろう。何かが気になる。
そう思いつつも、遼はステージ2をクリアした。
ステージ一つ一つの長さはそれほどではないらしい。
難易度は易しめで、テンポよくサクサク進む。
珍しい仕様のゲームではないにもかかわらず、ドットアニメーションの愛らしさと操作の楽しさから飽きがこない印象だ。
次はステージ3……。
「あれ? 今、何か……」
ステージ3の表示が出るまでの一瞬。何か奇妙なものが映された気がした。
表示が切り替わるのがあまりにも早かったため、何が映っていたのか遼には分からない。
河川敷を進むメリー。
少しずつ上がっていく難易度。
磨き上げられた鈍色の包丁……。
メリーの道半ば、BGMに奇妙なノイズが混じった。
一瞬ブレる画面。
気のせいだろうか。
画面はブレたのにも関わらず、メリーだけは綺麗に映っていたように思えたが。
ステージ3をクリアした。
短い時間だったが、今度ははっきりと認識できた。
こちらに背を向けてゲームをプレイする擬人化された羊。
羊からは音符が浮かび上がり、楽し気にゲームを遊んでいるようだ。
ステージ4。
商店街だろうか。
頭の良さそうな烏達がメリーめがけて物を落してくる。
空を飛ぶ相手には踏み付けが難しいので、回避して進むしかない。
相変わらず使用されない包丁。
途中まで進んだその時だった。
再び入るノイズ。ブレる画面。
BGMが不協和音に成り代わっていく。
モザイクに包まれたブラウン管。
奇形となった烏達。
だというのに、メリーだけは変らない。
「バグった? それにしては……」
モザイクで不気味に変化した烏達の動きは正確で、当たり判定もしっかり機能していた。
背景だけは見辛いが、足場はしっかり視認ができる。
最低限『メリーさんの羊』だと理解できる程度にまで崩れた電子音が耳に鬱陶しい。
サイケデリックな画面の中、ステージ4を何とかクリアした遼。
再び、こちらに背を向けゲームをしている羊の姿が映し出された。
それがゆっくりズームしていき、羊の背に現れたのは包丁のマークだった。
ステージ5が始まった。
バグったままの画面。
不協和音の『メリーさんの羊』が流れる中、何かに憑りつかれたかの様に遼はコントローラーを握り続ける。
何故だろうか。
周りの音が掻き消えていくように感じる。
ゲームをプレイすること以外考えられない。
何かがおかしいと本能が叫んでいるのに、このゲームをプレイし続ける以外の選択肢が湧いてこない。
ただただ、ブラウン管の中のメリーに命を与え続けているこの感覚。
冷汗が背を伝っている。
途端に画面を支配していたモザイクが晴れた。
同時に本調子に戻る『メリーさんの羊』。
目の前に現れたドット絵の背景に、遼は驚愕する。
月明かりに生える白い館。
青々とした葉を茂らせているのはまごう事無き吸血桜。
それは紛れもなく、遼が住まう御桜館の姿。
ステージ5のクリアと同時に切り替わる場面。
背を向けてゲームをプレイしていたのは羊ではなかった。
ドット絵で描かれた自分自身の姿。
その背には包丁のマークが点滅していた。
これ以上はいけないと本能が訴えてくる。
だというのに、遼はコントローラーを手放せない。
テレビの前に縫い付けられたまま、ゲームをプレイし続ける。
耳に木霊するBGM。
メリーが館に入った。
メリーが階段を上った。
メリーが遼の部屋の前に来た。
メリーが部屋の扉に手をかけ……。
遼は息を呑む。
ガチャリと音がした背後の扉。
それがゆっくりと開かれて……。
大きな音を立てて何かが慌ただしく通過していった。
「あ……あれ?」
身体が動く。
ブラウン管の中では、メリーが目を回して横たわっている。
大きく表示された『THANK YOU FOR PLAYING! BY TICK TOCK MAN』の文字。
コントローラーから手を離し、中途半端に開かれた扉から廊下を除く。
そこには、窓の外に向かって吠える毛むくじゃらの生き物、刈萱と、響の使い魔である蠢く妖樹の芙蓉の姿。
一体何が起きたのかと一緒に窓を覗き込むと。
「は~はっは! 正義は我に味方せり! 妃姉様の温もりは戴いた~!」
刈萱と芙蓉を煽るホッケーマスクの少女の姿。
大きなカップのブラジャーを王冠の如く頭に被っている。
顔は隠れているのにドヤ顔をしているのが良く見て取れた。
「ではさらば諸君! また来るね~!」
和香鳥早苗、享年九歳。
級友のストーカーをしている幽霊少女は、勝利の凱旋とばかりに御桜館の門へと走り去り、姿を消した。
まんまとしてやられたとばかり、芙蓉が落胆している。
「燈子さんの居ない時間帯を狙われたんだね……」
落ち込む芙蓉を宥めていると、刈萱が廊下の端で何かを弄っていた。
遼が覗き込むと、そこにあったのは小さな腕。
傍らには包丁が転がっている。
よくよく見てみると、廊下には人形のパーツが散乱していた。
早苗を追いかけていた芙蓉に弾き飛ばされたのだろう、人形の頭部が恨めし気に芙蓉を見つめている。
包丁を片付けてもらうように芙蓉に頼むと、遼はバラバラになった人形を回収して部屋に戻るのだった。
「ハルちゃ~ん! 今日も雅各に行くんだけど、一緒に行かない?」
翌日。再び環に誘われた遼は、その申し出を了承する。
ナギのコレクションには動かなくなったままの物がまだまだ存在している。
いくつかのゲーム機は遼が既に修復した経験がある物だ。
何度も弄ったゲーム機の修理ならば、そう時間は掛からないだろう。
部屋の中で部品や工具を用意する。
「うん。忘れ物無し。準備完了!」
大きなカバンを持って部屋を出ようとした遼だったが、不意に視線を感じた。
机の上には西洋人形の姿。
昨日プレイしたゲームのキャラクター、メリーにそっくりだ。
ゲームをクリアした後。部屋の前に散乱していた人形を、遼は一晩かけて修復しておいたのだ。
人形は何も語らない。
それでも、何となくではあるが自分を直してくれたことに対する困惑と感謝が感じられた。
ここでは一人で寂しいだろう。
そう思った遼は、メリー人形を抱き上げて人形部屋へと向かう。
あそこならば、他の人形も沢山いるから寂しくないはずだ。
メリー人形を仲間の下に届けた後、遼は今日も玩具店へと向かうのであった。