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[書籍化]もふつよ魔獣さん達といっぱい遊んで事件解決!! 〜ぼくのお家は魔獣園!!〜  作者: ありぽん


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80.ミル君のお掃除のお話し

『柵の方のお掃除はまだまだあと?』


「えと、ゴミのおかたづけがおわったらぁ、つぎは、あたらしいわらをしいてぇ。そのあとはごはんのじゅんび。それからそれからぁ。う~ん、まだまだいっぱい」


『そっかぁ』


『まだまだ遊べないねぇ』


『ねぇ、速く遊びたいなら、アルフのお手伝いすれば? みんなはしないの? 僕の家族は、いつもアルフのお手伝いしてたよ』


 ミル君がみんなにお話しします。ミル君もウササ達も、僕がゴミを取りやすいように、まとめておいてくれて。それからそれから、藁を敷くのも一緒にしてくれて。だから藁が綺麗に敷けたんだもんね。


 えと、他の魔獣さん達もそうかも。まだぜんぜん、みんなの小屋をお掃除してないけど。でもお掃除しに行った小屋の魔獣さんは、みんな僕のお手伝いしてくれました。


「おてつだい、ありがとございます」


 ミル君のお話しを聞いてい時に、お掃除のみんなのこと思い出して、僕、思わずありがとうございます、って言っちゃいました。そうしたらミル君に怒られちゃったよ。


『アルフ、今僕がお話しだよ。急にありがとうビックリしちゃうよ。ちょっと待ってて。でもありがとうしてくれて、僕もありがとう』


「ごめんなさい。でも、ありがとうれしいねえ」


『アルフ、しー』


 僕は慌てて自分のお口を手で塞ぎます。ダメダメ、今はミル君がお話しだもんね。ミル君はウササの小屋のお話しと他の魔獣さん達のお話しを、ささっとみんなにしました。


 それでね、ミル君のお話しが終わって、お顔を上にあげたら、他の大人ヒットベアーさん達と大人キックモンキーさん達が、いつの間にか全員集まって来ていて、僕もミル君もビックリ。みんなさっきまで、殴る練習と蹴る練習をしてたのに。いつ来たの?


『何? みんな集まってきて』


『ねぇ、今の話し本当なの?』


『みんな掃除しているのぉ?』


 今お話ししてきたのは、最初が昨日いっぱい怒られちゃった。1番大きなヒットベアーさん。次が、やっぱりいっぱい怒られた、1番大きなキックモンキーさんだよ。


『そうだよ? でも、他のまだアルフが掃除しに行ってない魔獣の所も、みんなお手伝いするって言ってるし。小さい子はお手伝いできる子だけね。でも……、もしかしてみんなはお掃除のこと、考えてなかった? 僕、小さい子が知らないのかと思って、お話ししたんだけど』


『いやだわ、なんて事なの!!』


『あたし達、何もしていないわぁ!!』


『ゴミも集めていないし、寝床もぐちゃぐちゃのままよ!』


『さっさと柵の方へきてぇ、訓練していたわぁ!!』


『えっ!? ちょっと待って、2匹こっちに来て。それと他の大人数匹もこっちに。アルフはそこで待っててね』


「うん?」


 ミル君がちょっと向こうに行って、1番大きなヒットベアーさんとキックモンキーさんと、他にそれぞれ2匹ずつ集まって、お話しを始めました。どうしたのかな?


『ねぇ、アルフがみんなの小屋を掃除してくれるって分かった日。みんな夜中にお話ししてなかった? アルフを起こさないように気をつけながら、情報交換したでしょう?』


『話し? アルフの掃除が始まるって聞いた日の夜よね?』


『あの日は嬉しくてぇ、みんな盛り上がっていたわよねぇ』


『その日の夜だよ。アルフは小さいしお掃除初めてだから、お掃除が大変にならないように、ゴミを集めたり、藁を集めたり、お手伝いできることはしようって。それから時々これはどうする? なんて他の魔獣達と話しながら、みんなで話し合わなかった?』


『そう言えば、確かあの夜……』


『どうしたの? あの夜に何かあったの?』


『おい、あの日の夜のことを思い出してみろ。俺達は一昨日の夜みたいな事になっていなかったか?』


『一昨日の? ……ああ、そうか!! 最悪だ、あの日の夜は止めるので精一杯で、他の事にまで、気が回らなかったんだ』


『まさかその日の夜に、そんな大事なことを皆が話し合っていたなんて』


『お前達のせいだぞ!!』


『何よ? 私達のせいって』


『私、何もしてないわよぉ』


『お前達、あの日の夜、アルフの1番になると、一昨日の夜のように揉めていただろう!!』


『俺達はお前達を止めるのに必死で、皆の話しが聞けていなかったんだ!!』


『まさか皆が、そんな話し合いをしていたなんて』


『もちろんゴミは集めておいたが、簡単に集めただけだ。それに今も、手伝わずに訓練していたなんて』


『お前達、本当に揉めるのは止めてくれ! 今回のこと、俺達は他に遅れをとったぞ!!』


 なかなかミル君とみんなのお話しが終わりません。それに途中で小さい子以外、みんなが呼ばれて、ミル君の方へ行っちゃったんだ。


 大切な話しって呼ばれてた。大切なお話し、僕は聞かなくて良いのかなぁ。うんと他の小さい子も。みんなでお話しの方が良いと思うんだけどぉ。


 お話しが終わったのは、それから少し経ってからだったよ。それで僕達の所に戻ってきた1番大きなヒットベアーさんとキックモンキーさん2匹は、なんがガックリしていて。それから他の魔獣さん達は、なんかちょっと怒っていました。


『ミルくん、おはなしなぁに?』


『あのね、お掃除の時は、なるべく訓練しないでってを願いしたんだよ。だって綺麗にしているのに訓練で暴れたら、ゴミが散らかっちゃうかもしれないし。綺麗にした物を飛ばしちゃうかもしれないでしょう。だから静かに、気をつけてねってお話し。お掃除のことを教えてあげたんだよ』


「そか!! ママも、おそうじのときはしずかにって、パパにいってた。えと、おそうじは、しずかにささっと、ふざけたりしないでって」


『そうそう、それを教えてあげたんだ』


「アルフ!! ゴミを運んでくれ!!」


「うん!!」


 わわ!! パパに呼ばれたから行かなくちゃ!! ミル君のお話しが終わってて良かったねぇ。僕は赤ちゃんとみんなに、また後でねっ言って、すぐにパパの所へ行きました。


 あれ? でもお掃除の仕方を教えてもらったのに、なんで1番大きなヒットベアーさんとキックモンキーさんはガックリ? お掃除嫌いなのかな? それに他のみんなは怒ってた? 何で? ん?

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