69.仲良しウササの2つのお願い
今僕の前には、仲良しウササが姿勢をピンッ!! として座っています。それから僕の後ろにはちょっと困った顔をしているパパとママが立ってるよ。後はブルーノおじいちゃんは、仲良しウササの隣で、首を横に振っています。
僕は昨日引っこ抜いたニニンを持って、ウササ達の所へ来ました。それですぐにニニンをあげようと思ったんだけど。でもその前に仲良しウササが、僕とお話ししたいって。他のウササも仲良しウササのお話しを聞いてあげてって。
だから僕は、空の籠を逆にして、その上に座ってお話しを聞こうとしたんだ。それで仲良しウササが僕が前に来て、ピシッと背筋を伸ばして座ったんだよ。
その時僕は、ニニンをすぐにあげようと思って、ご挨拶を忘れていたことに気づいて、急いでご挨拶をしました。それからこの前のプレゼントありがとうをもう1回して。仲良しウササはどういたしましてだって。
それからすぐに僕は、プレゼントの続きの話しをしそうになっちゃったんだ。プレゼントのお返し、何が良いですか? って。それでママに怒られちゃいました。仲良しウササはアルフにお話しがあるのよ、先にしっかり聞きましょうねって。
僕失敗です。だってお話し聞こうと思って、籠の上に座って、仲良しウササは僕も前に座ったのに。僕はすぐに仲良しウササに、ごめんなさいをしました。でもね、仲良しウササはそのお話しが大事って言ったんだ。
あのねぇルー君が、昨日僕とお話しした、仲良しウササのプレゼントのお話しを、仲良しウササに伝えてくれていたんだ。それで仲良しウササは、欲しい物があって、それのお話しを僕にしたかったんだって。
どんなお願いか、パパとママもお話しを聞きたいって。ブルーノおじいちゃんも一緒に来ていたから、仲良しウササがお話ししたら、すぐにブルーノおじいちゃんが、パパ達に伝えてくれたよ。僕はしっかり、仲良しウササとお話しね。
『僕ね、アルフと一緒に森へ行きたいの』
「もり?」
『明日、森に行くんでしょう? 僕もアルフと一緒に森へ行って、木の実を採り終わった後、一緒に遊びたいんだ。だからお外に出る許可が貰いたいの。森へ、魔獣園の外へ出ても良いですよって」
「いっしょに、もりであそぶ。パパ、ママ、い?」
「ええ、良いわよ。ね、あなた」
「ああ。だけど、アルフから離れるんじゃないぞ。帰りに側にいなかったら、先に帰っちゃうかもしれないからな」
パパ達はすぐに良いって言ってくれて。僕も仲良しウササも拍手。でも僕ね、気づいたんだ。
魔獣園のお外に出るのは、パパが良いよって言った魔獣さんだけ。だからパパが良いよって言ったから、仲良しウササはお外に出られるけど。仲良しウササのお願い、パパが良いよだから、パパから仲良しウササのプレゼントみたいになっちゃったって。
僕が仲良しウササにプレゼントしたいのに、これじゃダメダメだよ。だから仲良しウササに、《《僕が》》仲良しウササにプレゼントする物は何が良いか、もう1回聞きました。
そうしたらちょっとモジモジした仲良しウササ。それでね。
『あのね、もう1つお願いがあるの。アルフにお願い』
「おねがい! なんですか!?」
『僕とアルフはお友達』
「うん! おともだち!!」
『えと、あのぉ。僕とずっと一緒のお友達になって欲しいの。朝もお昼も夜も寝る時も、ずっと一緒のお友達だよ』
僕最初、ちょっと分かりませんでした。だって友達なのに、またお友達って思ったから。それでお返事しなかったら、仲良しウササがダメ? って。とっても悲しいお顔になっちゃって。僕、とっても慌てちゃいました。
ブルーノおじいちゃんがすぐに、仲良しウササとを話ししてくれたよ。
「待ちなさい。おそらく坊っちゃまは、すでにお友達なのに、またお友達になりたいと言われて、混乱してしまっているのだ。お前が言っているお友達というのは、将来契約したお友達になりたい。いや、お友達というよりも家族になりたい。であっているか?」
『……うん』
「あ~、今の話し、魔力を使った契約の事を言っているのか?」
「ええ、それで間違いないようです」
「はぁ、そうか。だけどなぁ、それはまだアルフには早いんじゃないか?」
「そうよね。いつから魔法が使えるようになるか分からないし。契約についての詳しいこともまだ教えていない。契約は良いことばかりではないことを、しっかりとアルフが理解してから、そういうことはしたいと思っていたのよね」
パパ達が今、困った顔をしているのも、ブルーノおじいちゃんが首を振っているのも。仲良しウササがもう1つのお願いをしたからでした。友達? 家族? 今の友達は友達じゃないの?
「パパ、ママ、おともだち? いま、おともだちじゃない?」
「あー、友達は友達なんだが」
「どう言ったら良いのかしらね。別に私は構わないのよ。あなたは?」
「俺も家族になることに問題はないが。どこまで教えるべきか。アルフの場合、嬉しくて誰でも彼でも、家族になりかねないんだよな」
「そうなのよ。それが問題なのよね」
「あの旦那様、奥様、お話しが」
ここまでお話しして、僕と仲良しウササ達はそのまま、パパ達は向こうに行ってお話しを始めました。それで、パパのそんなにか!? って声や、ママのやっぱりそうなのね、って声。ブルーノおじいちゃんの、様子を見るにはちょうど良いかと、って声が聞こえてきたんだけど。
その間、仲良しウササはずっと心配そうな顔をしていました。他のウササ達も、そんな仲良しウササ達を見ていて。僕もなんか心配になってきちゃったんだ。
僕はもうお友達だよ。別にもお友達があるの? 僕はお友達嬉しいから、お友達になりたいって言ってもらえると、とっても嬉しいんだ。だけど仲良しウササは、お友達心配?
その後もパパ達のお話は続いて、途中で仲良しウササは僕のお膝に乗ってきたから。僕はそっとそれからずっと、仲良しウササを撫でながら、パパ達のお話しが終わるのを待っていました。




