62.僕は激おこ(仲良しウササ視点)
『ねぇねぇ、明日の予定が分かったみたいだよ』
僕は今日の情報当番ウササの話しを聞くために、ニニンを食べるのをやめて、急いでその情報当番ウササに所に。バシィィィッ!! って、ちょっと勢いがつき過ぎて、情報当番ウササにぶつかっちゃったよ。
ちなみに情報当番っていうのは、その日1日の魔獣園で起きたことを、小鳥さんに聞いたり、他の魔獣さんと連絡を取ったり、自分で確認したりし。後は明日のアルフの予定を、やっぱり外を自由に動ける小鳥さんに聞いてきてもらったりして。
その情報をまとめて、他のウササに伝える係のことだよ。とっても大切な当番なんだから。
『イタタタタ』
『痛いよ! なんで突っ込んで来るの!?』
『ごめんごめん、早く知りたくてつい』
『もう、少しは落ち着いてよ。確かに色々あってアルフとあそ……』
『アルフと、何?』
『いや、何でもないよな、な』
他のウササが情報当番ウササの口を塞ぎなら、情報当番ウササにそう言うと、うんうん頷く情報当番ウササ。
『バカだな、情報以外で今は名前出すなよ。ただでさえイライラしてるんだから』
『ごめん、だってあんなにぶつかってくるから……』
『こそこそ話しはやめてよ。それで明日の予定は何なの?』
『ふふふ……』
『何、その笑いは、そんなのいいから早く報告して』
『……もう、少し余裕持ちなよ。はぁ、明日は朝から僕達の所に来る予定だって。それと、アルフが収穫してくれたニニンを持ってきてくれるって』
『それは確かな情報?』
『間違いないよ。今日アルフと一緒に、ニニンを収穫した小鳥が伝えに来てくれたから。アルフママとアルフが、遊びに来るってお話しをしてたって』
『よしっ!!』
僕は急いでいつも自分が寝ている方へ走って行ったよ。
『あ~あ。この様子だと明日は絶対にアルフから離れないな』
『それはいつもの事じゃん』
『いや、いつも以上にべったりだってこと。あれも最後の仕上げだろうし』
『仕方がないよ。色々あってこのところずっと、僕達の方には来られなかったんだから。通りすぎることもなかったし。それにワイバーンのせいで、わざとだったわけじゃないないけど、アルフの特別をされちゃったからね』
『ああ、アルフの洋服に入れてもらってたからな』
『モルーが迷子にならなければ、それはなかったはずだからね。キャリアバードのリアもポケットに入れてもらったし、今まではあいつが1番先を行ってたから、やっぱり許せないんだよ』
『モルー許さない!! とか、かなり騒いでたもんな。俺、とばっちりで顔を蹴られたぞ』
『明日はあの子の好きなようにさせてあげようよ。みんなもそれで良い?』
『いいよぅ』
『だって怖いんだもん』
『少しでもアルフの名前を出すと睨まれるし』
『少しは治まってもらわなくちゃ』
『じゃあ明日はあいつとアルフの時間を多く! 決定!!』
『『『決定!!』』』
明日アルフが来てくれる!! 久しぶりのアルフ!! 《《僕》》にニニンを持ってきてくれるんだよ。
この前、なんか魔獣園の中が騒がしいなぁって思っていたら、少し向こうでモルー達が暮らしているんだけど。そのモルー達の子供が、小屋から出て迷子になっちゃったみたいで。それでそのモルー達をアルフパパ達と一緒に、アルフも探しているって情報が入ってさ。
まぁ、アルフは魔獣園の魔獣がみんな大好きだから、絶対に探すだろうなぁって思っていたんだけど。
でもその後の情報で、アルフと一緒にモルーを探しているキャリアバードがニックネームを付けてもらったって。それからアルフのポケットに入れてもらったって情報が入って。
僕はそれを聞いてイライラ。だって僕はまだ、アルフにそんなことしてもらった事ないんだよ。僕だって小さいんだから、ちょっと大きめのポケットになら入れるんだもん。それなのに。でもその時は少しだけ我慢したんだ。モルーを探してるんだからって。
だけどその後、とっても大変な事が起きて。ワイバーンがこの魔獣園を攻撃してきて。僕達の方には来なかったけど、でも色々なところで被害が。
しかもあのバカなワイバーン達は、アルフがいる所を攻撃したって、後で小鳥さんが伝えにきてくれて。本当に本当にドキドキしながら、次の情報を待ったんだ。
どれくらい経ったのか、ようやく攻撃の音が止んで、でもそれからも情報は来なくて。心配が最高潮になる寸前、情報を持った小鳥さんが僕達の所に到着。グーちゃん達、強い魔獣達が守ってくれたから、アルフはとっても元気だって聞いて、ホッとしたんだ。
ホッとしたんだけど、他が問題だった。迷子だったモルー達が、たまたまアルフ達と同じ場所にいて、ワイバーンに攻撃されそうになって、アルフに助けてもらったって。しかもそのせいでアルフが大怪我をするところで。
それだけじゃないんだよ。助けてもらったモルー達は、アルフの洋服の中に入れてもらったって言うんだ!! 洋服の中だよ!! ポケットじゃなくて洋服の中!!
迷子になってアルフに迷惑をかけて、挙句アルフが怪我しそうになって。最後には洋服の中!?
僕はモルー達に激おこだよ!! 大体モルー達が迷子にならなければ、アルフがワイバーンの攻撃の所に居なくても良かったし。怪我はしなかったけど、モルー達を守って怪我しそうにならなかったはずでしょう。
本当、僕はそれからずっと激おこだったんだ。でも少し落ち着いてきて、僕はある事を思いついたの。
きっとこれをあげたら、アルフはとっても喜んでくれるはず。それで僕を抱っこして、ぎゅっとしてくれて、それからいっぱい撫でてくれて。あとはあとは、洋服も中に入れて歩いてくれるかも。
そうしたら洋服から顔を出して、一緒にお話しをして。なんかアルフ、しっかり僕達魔獣とお話しできるようになったみたいだし。だからいっぱいお話し!!
『ふふふ、ふふふふふ』
『ママー、おにいちゃ、どしたの?』
『しっ、今は近づいちゃダメよ』
明日が早く来ないかなぁ。




