47.壁の外と中、捜査開始!!
『ピピッ? ピピピッ』
「うん、へんだねぇ。みんなのひょいとちがうねぇ」
『ガウガア、ガウニャア……』
今リアは、ね、動きが変でしょう、って言ったから、僕は変だねって言ったんだよ。それでクタさんは、どうして奴はただの簡単な動きに、変な動きを加えるんだって。
今キーランさんは、台にヒョイって乗ったでしょう? その時に変なヒョイの乗り方だったんだ。えと、パパ達は普通に階段を上る時みたいに、ヒョイって台の上に上がるけど。キーランさんは、1回転しながら、台の上に乗っかったんだ。
それから横にくるんってなっている髪の毛を、手でふわって軽く払ったの。パパは達はそれもやらないもんね。うん、リア達が言った通り変な動きだよ。
「余計な動きは良いから、水を撒いたと所を教えろ」
ブルーノおじいちゃんが首を横に振りながら、キーランさんに言います。
「はい! 私は全体的に水を撒きました。風魔法を使いなるべく遠くまで水を撒いたのです!!」
「遠くとはどのくらい先までだ? それと撒いた場所は、お前が今立っている所からだけか?」
「いいえ、道の範囲と同じです。向こうはあの辺まで撒きましたが、壁も同じ距離を撒きました!! それと壁の外の方ですが、向こうの林の入り口までは撒けてるはずです!」
「かなり撒いたようだな」
「旦那様。壁の内側はクタが全て調べております。後は壁の向こう側。あまり考えたくはありませんが、もし壁の外に出たのであれば、他にも匂いが残っている可能性があります。ですが、探すには旦那様の許可が必要ですので、お呼びいたしました」
「確かに外に出ていたら大変だ。小屋の穴のこともある。壁のどこかに小さな隙間でもあれば、モルー達はそこから外へ出た可能性も」
「よし、分かった。これか違う方面へ探しに行っていた者達が、半分ほど戻ってくる。今のところモルー達はこちらに来た、というにが有力だが。もしかしたら反対へ行った可能性もまだ捨てきれないからないからな。だから半分は向こうに残してきた。これからは……」
もうすぐ呼び戻したみんなが、ここへ集まってくるはずだから、それぞれ場所を決めて、壁の外を探すって。それからパパは魔獣さん達もお外に出て良いって言ったから、お外の匂いをみんなに探してもらえるんだ。でも……。
「え~!!」
「え~、じゃない。外はダメだ。みんな集まってきて、バタバタし始めるだろうからな。アルフがいると、パパ達みたいに動けないアルフは邪魔になるかもしれない。アルフはそのまま壁の中で探していてくれ」
パパが僕は壁の外を探しちゃダメだって。僕、みんなの邪魔なんかしないよ。ちゃんとお兄ちゃんモルー達探すんだから。
『ガアウァ、ガウアウ、ガウニャア』
僕とパパがちょっと喧嘩していたら、クタさんが僕の所にきて。僕は中側の壁の近くを歩いてくれって。クタさんは外側の壁の近くを探すから。それで何かあったら、すぐに僕に教えてくれるって。
それにクタさんは、僕が見えなくても、気配で僕がどこにいるか分かるんだ。だから壁で僕が見えなくても、僕が今歩いている場所が分かる。絶対に先に進んだりしないから。壁の外と中を一緒に探そうって。う~ん、でもぉ。
「坊っちゃま、この辺は探しましたが、これからどんどん進んで行けば、また探していない場所へ行くことに。その時に中を調べる者がいなければ、もし何かがあっても、誰もそれを見つけられないかもしれません。そのせいでモルーが見つけられるられなくなることも」
あ! そっか。どんどん進んだら、もっと向こうまで探しに行くかもしれないもんね。
「ですからこちらはしっかりと、坊っちゃまと私で残って探しましょう」
みんなが外に行っちゃってて、 見つけられる物が見つけられなかったら大変。外はパパ達やクタさんがしっかり探してくれるもんね。
「うん!! ぼく、なかでさがず!!」
「アルフ、頼んだぞ!!」
「うん!!」
お話ししているうちに、他の人達が集まってきました。それからダイアーウルフさん2匹と、ブラックタイガーさん2匹も来てくれたよ。これで匂いをしっかり探してもらえます。
「よし、それじゃあ、確実捜査する場所を決めるぞ」
パパがどんどん場所を決めていって、決まった人達から、台を使って壁の向こう側へ。見えないけどすぐに探し始めたってクタさんが。僕達は探す場所は決まっているから、パパ達が全員お外に行く前に捜査を始めたよ。ヒョイって軽く飛んで、クタさんが壁の外へ。
「クタさん、いますかぁ?」
『ガウガア!!』
壁を挟んですぐ向こうから、クタさんの声が聞こえました。それで外に出たけど、まだ匂いはぜんぜんしないって。先にい外に出て探し始めたダイアーウルフさん達と、ブラックタイガーさん達も、まだ見つけていないみたいです。よし、どんどん探さなくちゃ。
「しゅっぱつ!!」
『ピピピッ!!』
『ガウニャア!!』
みんなで出発!! って言って、歩き始めます。
「アルフ、探す前も言ったが、勝手にどこかへ行くんじゃないぞ!! それからブルーノのいう事をよく聞くんだぞ!!」
「うん!!」
パパにバイバイして僕達は歩き始めました。でも、歩き始めてすぐに止まります。だって僕達の後ろを付いてくる人がいるんだもん。キーランさんです。とってもニコニコで、僕の後ろにいたよ。
「何をしている、キーラン」
『私もこちらで探そうかと! せっかくアルフ様にお会いできたので!!』
あっ、またくるん髪の毛を、手でフッと触った。そういえば最初、お話しを始めた時も、フッてやってたかも。なんでいちいち髪の毛触るんだろう?
「お前がいては、坊っちゃまの気が散る。キーランお前は旦那様と共に」
「いえ、私はこちらに……」
「いいから、旦那様の方へ行くように!!」
「そうですか……。では坊っちゃま!! また別の機会に、たくさんお話しをいたしましょう!! その時に私についての話の続きを……」
「早く行きなさい!!」
話している途中だったけど、ブルーノおじいちゃんにそう言われて、なんかスッスッスッて、爪先歩き? みたいな感じで、パパ達の方へ歩いて行きました。やっおぱり変な人だね、キーランさん。




