34.モルー捜索はみんなと
僕とモルー達はお話しをやめて、急いでブラックパンサーさんの方に。
「みつかた!?」
『ガアウァ』
あれ? 違った? 今ブラックタイガーさんは、違う、まだ見つかってないって言ったんだよ。たぶんね。だから僕はガックリ。急いで戻ってきてたから、見つかったのかと思ったのに。
ん? モルー達もガックリしてる? じゃあ、やっぱり見つかってないで合ってるね。でもそれなら何で急いで戻ってきたの? 僕はすぐにブラックタイガーさんに聞いてみました。
『ガウアァ、ニャニョウ、ガウゥゥゥ』
ブラックタイガーさんの鳴き声は、虎みたいなネコさんみたいな、どっちも合わせたような鳴き声。
「ほんと!?」
『ガウアァァァ!!』
『ピピピッ!』
ブラックタイガーさんとお話しをしている時でした。今度は今まで静かにブラックタイガーさんの頭の上に乗っていたキャリアバードが、僕にお話ししてきたよ。最初はお母さんキャリアバードで、次が子キャリアバードの女の子。
『ピピピッ、ピピ、ピピピピピ!!』
『ピ!!』
「わわわ!? ほんと!?」
「アルフ、何を話しているんだ。またたぶんで話し てるのか?」
「パパ!! みんなぼくのおてつだいしてくれる!!」
「は?」
あのねブラックタイガーさんは、ブラックタイガーさんが行った方には、ダイアーウルフさんもいて。他はみんなどちらかの魔獣が1匹ずつね。
でもきっと僕が探したいって言うはずだから、どっとかが僕と一緒にお兄ちゃんモルー達とちーちゃん、他のモルーを探せば良いって。2人で足踏み対決をして、勝ったブラックタイガーさんが、僕の所へ来てくれたんだ。
足踏み対決は、よ~いドンッ!! で、お互いの前足を先に踏んだ方が勝ちっていう。今、魔獣さん達の中で流行っている対決です。
凄い!! 凄い!! ブラックタイガーさんがお手伝いに来てくれたよ。
それからキャリアバードさんは、ブラックタイガーさんが僕の方へ行くなら。僕の手紙を届けてくれる、キャリアバードさんがいないとダメだから。まだまだ訓練中で、ちょっと飛ぶのが下手くそだけど、自分の子供を僕の方へ行かせましょうって。
僕は拍手です。モルー達はジャンプして喜んでいます。
「パパ、ぼくさがせる!! さがす!!」
「探すって、本当にそいつらがそう言ったのか? ライアンの言った通り、何となく通じるものがあるかもしれないが、お前が探しに行きたいだけじゃ?」
「いったぁ!!」
「チュチュッ!!」
「どちらにしろ、俺とライアンが探す場所には、色々と危険な道具が置いてある場所なんだ。そんな所にアルフを連れては行けないんだよ。だから最初からアルフは家に帰す予定だったんだ」
でもみんな僕のこと、お手伝いしてくれるって。僕もちゃんと捜せるよ。僕達は全員で、パパに一緒に探すって言いました。ブラックタイガーさんとキャリアバードさん達も一緒に。
でもパパは考えたまま、何も言わなくなっちゃいました。もう! 早く行こうよ!! 早く探そう!!
「ほほほ、旦那様、でしたら私が坊っちゃまと共に探しましょう。何、この辺を少し探すだけです。危険な場所へも近づけさせません。あくまでも坊っちゃまの動ける範囲で、そして安全な場所を探しますので。どうですかな? ここで話していてはいつまで経っても、捜査ができませんぞ。なにしろ坊っちゃまは、見かけによらず頑固ですからの」
ブルーノお爺さんがパパにそう言いました。話しを聞いたパパ。また黙っちゃったんだけど。でも少しして大きなため息を吐いて。
「分かった。そうしよう」
って。やったぁ!! 僕もモルー達も、ブラックタイガーもキャリアバードもニコニコです。
「だけどなアルフ約束だ。必ずブルーノの言うことを聞くこと。ブルーノが帰ると言ったら帰るんだぞ。それとブルーノと離れて、危険な場所には絶対に近づかないこと。いいか? 絶対に守るんだぞ」
「うん!!」
「お前も、アルフを背中に乗せて、勝手に動くんじゃないぞ。それと、みんなは小屋で待っているように。お前達まで居なくなったら大変だ」
パパは今モルー達に言ったの。モルーはね、すぐに迷子になっちゃうんだ。だから僕達と探しに行って、モルー達が迷子になっちゃったら、どっちも捜さなくちゃいけなくなって大変。だからモルー達は、小屋で待っていなさいって。
みんなが頷き合って、それから僕に抱きついてきました。
『キュキュ、キュウキュウキュウ』
「うん!! ぼくがんばる!!」
今のは、アルフ、みんなを見つけてくれって。必ず見つけるよ!! 僕がうんうん頷いて、ブンブン腕を回したらモルー達はまた頷いて、小屋に入って行きました。
それからキャリアバードの子キャリアバードが僕も頭の上に。パパがみんなを連れてきてくれた人に、自分の捜査する場所へ戻るように言って。お母さんキャリアバードが翼をパタパタ、子キャリアバードに頑張りなさい、って言いながら戻って行きました。
「はぁ、何でこんな時までアルフの周りに集まってくるんだ。ブルーノ、すまないがアルフのことをよろしく頼む。頃合いを見計らって、帰ってもらって構わない」
「大丈夫ですよ」
「アルフ、本当に約束を守るんだぞ。じゃあパパは行くからな」
「パパ! ライアンおじさんもがんばる!!」
「ああ、そうだな。はぁ」
「おし! アルフも頑張れよ!!」
「ライアン! アルフをたきつけるな!!」
パパとライアンおじさんが、自分達が探す場所に、周りを確認しながらゆっくりと荷馬車を走れせて行って、角を曲がって見えなくなりました。
「さて、坊っちゃま、私達も捜査を開始しますかね」
「うん!! ぼくがんばる!! あのね、パパはおおきいでしょう? ぼくはちいさいからせまいばしょもはいれるよ。だからみんながせまいばしょにいたら、みつけてあげられる!!」
「ほほ、そうですね。確かにその点は旦那様よりも、坊っちゃまの方が優れていますな」
「みんな、がんばろ!!」
『ガアウァ!!』
『ピピピッ!!』
「おー!!」




