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転生したら魔術師だったのでとりあえず市民を洗脳して新しい世界秩序(ニューワールドオーダー)しちゃいます!〜目指せ核の支配〜

作者: 滑稽男

「夏と冬、どちらが好き?」なんて質問は商店街で流れる米津玄師の楽曲の様に嫌になる程聞いたし、僕はその質問にいつも「冬」と答えた。僕は正直なところ夏も冬も好きではない。この質問が来るたび、人は何故こうにも極端な質問しか出来ないのかとつくづく思う。「夏と冬」なんて聞き方せずに、「四季の中でどれが一番好き?」と聞けばいいのに、僕の短い人生…たった17年…その中で一度たりともそういう風に質問された事がない。もしも僕がその質問…四季について…をされれば僕は必ずこう答えるだろう。「僕は秋が好きだ」。


僕はあまり…そもそも友達は少ないけれど…秋が好きな人に出会ったことがない。よく秋に対してこういう意見を聞く。「その散り行く葉は儚く、破滅の象徴だと言える…」「中途半端な気温…暑くも、寒くもない、苛立たしい季節…」勿論これは概要で脚色が加えられているし、実際にこんな話し方をしている人に会ったら、君はきっと逃げた方がいい。僕は以前小説のような話し方をする人に会ったことがあるが、彼はインテリのなり損ないの間抜けだった。


それはそうと、落ち葉が散る景色にアポカリプス的情景を重ねるのは、僕にもよく分かる。前提として僕は四季をこう捉えている。「春:発展」「夏:持続」「秋:破壊」「冬:再生」。春の「発展」は花が最も咲き、それが色鮮やかな様子を示している。夏の「持続」は葉が生い茂り続けている様子。秋の「破壊」はその景色が壊れていく様子。冬の「再生」は破壊された景色が春に向けて戻っていく様子。この中で、唯一プラスの要素…希望とでも言うべきか…がないのは秋だと考えている。


秋は葉が無くなっていく「破壊」の様子が示される。しかし僕たちはどうすることも出来ない。葉が増えるという「希望」が唯一無い季節で、自然という絶対の力に抗えないまま壊れ行く景色を眺める…。陰鬱でメランコリーな雰囲気が秋にはある。


中途半端な気温…という意見に関しては冒頭で言った通り、人の悪い所が出ている。甲乙、白黒、そこまで付けたいのかと僕は思う。暑い日は暑い、寒い日は寒い、気まぐれな気温はまるで感情のように起伏があり、人間味があるので僕は好きだ。


結局の所こんな「こころにうつりゆくよしなきごとをそこはかとなくかきつく」っただけの文章に終わりを作ることは難しいので雑に締めようと思う。それは一般化された幸せな死に方…例えば愛する家族、恋人に看取られながら死んだり…を出来る人間の方が少ないように、上手く締める事が出来るのはほんの一握りに過ぎない。

顔ない

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