表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/60

48.死闘・破

▼▽▼▽

話しは少し遡り、隈本一帆(くまもとかずほ)たちが地下室で架浦聖徒(みつうらせいんと)と再会した頃――。


屋外では、〝ビィ――ッ!! ビィ――ッ!! ビィ――ッ!! ビィ――ッ!!〟という警報音が鳴り響いた流れで、

『およそ5分後に“時空の(ひずみ)”が発生し、妖魔が出現します。』

『規模は小さめですが、近隣の方は念の為に避難してください。』

『予測される場所は――。』

このような放送が繰り返されている。

それによって、背丈170㎝あたりで、20代後半だろう、黒髪ショートの男性が、

「ここから割と近いですね。」

「どうします??」

すぐ側の隊員を窺う。

「……、行きましょう。」

こう答えたのは、身長165㎝ぐらいで、30代前半らしき、ロングの茶髪をポニーテールにしている女性だった。

彼女が、近くにいた50代半ばであろう男性刑事に、

「我々は、妖魔に対応すべく、一旦この場を離れますが…、よろしいですか?」

そのように確認する。

「ええ、構いません。」

「なんでしたら、アンドロイドを貸しましょうか??」

“渋めの刑事”が提案したところ、

「いえ、こちらが手薄になってしまいますので、それには及びません。」

「お心遣い、感謝します。」

丁重に断った。

「では、妖魔のこと、よろしくお願いします。」

会釈した刑事に、

「はい、お任せください。」

こう伝えた女性が、9名の部下を連れて去ってゆく…。



一方、研究施設内の“1F東エリア”を捜索していた[第二百一番隊]の5人は、外から警報が聞こえてきたことによって、ある部屋で不意に足を止めた。

「……、近くに歪が生じるみたいですね。」

そう呟いたのは、背丈157㎝ほどで、20代前半の、黒髪セミロングをツインテールにしている女性である。

「まぁ、小規模のようですから、駐車場に待機しているメンバーだけで勝てるでしょう。」

このように述べたのは、30代半ばで“七三ポマード”の男性であった。

彼は、数分前に正面玄関の自動ドアを【念力】で開けた人物だ。

その男性が、

「さ、こちらも、自分たちの任務に集中しましょう。」

再び歩きだし、仲間が後に続く。

が。

最後尾に控えていた別の女性が、自身の首を左手で軽く絞めるかのように触れて、

「発動。」

スキルを扱ったのである。

身長160㎝あたりの彼女は、20代前半くらいで、ショートパーマの髪をミルクティーカラー(クリーム色)に染めていた。

こうした女性の能力によって、もがき苦しみだした4名が、膝を着いたり、這いつくばる。

それ(・・)は、【空気操作】であり、対象者を軸とした直径1Mの範囲で〝酸素を薄くする〟といったものだ。

一度に効果があるのは10人迄で、制限時間は1分らしい。

背丈180㎝かつ、茶色の短髪であり、30代前半の男性が、眉間にシワを寄せ、

「お、まえ…、は?」

かろうじて声を出す。

“ショートパーマの女性”は、腰に帯びている[拳銃]を掴みながら、

「やだなぁ~。」

「状況からして分かるっしょ??」

「いわゆる“()”てやつっすよぉ。」

「皆さんを始末するチャンスが巡ってきたので、実行に移させてもらうっす。」

〝ニヤァ~〟と口元を緩めた。

こうして、ピストルを抜いた女性が、二発ずつ撃っていく。

隊員たちが〝うッぐぅッ〟と呻くなか、

「んー、なかなか、しぶといっすねぇ。」

苦笑いした“ショートパーマ”は、新しい弾丸をセットして、構え直したのである……。



▼▽▼▽

現在――。

B1にて、架浦の能力がタイムリミットを迎え、額を貫かれていた男性が倒れた。

そちらに多くの者が気を取られるなか、[漠皁組(まくそうぐみ)若頭(かしら)]が、沖奈朔任(おきなさくと)隊長を射殺しようとする。

この様子が視界に入り、

「発動!」

急ぎ唱えたのは、八幸(やさき)隊長だ。

それによって、若頭の右手が握っている拳銃ごと〝ぎゅんッ〟と真上に向いた。

この勢いで〝パンッ!!〟と発砲された(たま)は、斜めに放たれ、誰にも当たらずに済んだ。

「は?!」

目を丸くした若頭は、ピストルが更に〝ぐぐぐぐぐッ〟と後方に引っ張られたことによって、背中を床に打ち付けたのである。

「お陰で助かったみたいですね。」

「ありがとうございます。」

お辞儀する沖奈に、

「いえいえ、たいしたことはありません。」

八幸が謙遜した。

そうして、跪いた沖奈が、

「鐶さんは無事ですか?」

真顔で確認したところ、

「はい。」

「痛みはありますけど、大丈夫です。」

鐶倖々徠(かなわささら)副隊長が、はっきりと答えたのである。

鐶を心配した[第十三番隊]が側に寄っていくタイミングで、

「邪魔よ!」

架浦を押しのけるようにして立った[(ヒョウ)の獣人]が、再び走りだす。

これに対し、

「発動!!」

両の(こぶし)を〝ガツンッ!〟と合わせた一帆が、駆けてゆく。

互いが間合いに入るなり、豹が左手を払ってきた。

おそらく“爪”で負傷させようとしたのだろう。

下へと躱した一帆は、そのまま、右のストレートパンチを、ボディに〝ドンッ!!〟と見舞ったのである。

獣人が、

「ぐふッ!?」

血を吐きながら、4Mほど後ろに吹き飛ばされた。

尻餅を着いた豹に、一帆が距離を詰めていこうとしたところ、

「発動。」

横になっている架浦がスキルを使用したことによって、動きを封じられてしまう。

「くッ!」

一帆が焦るなか、獣人が咳き込みながらも改めて起き上がる。

〝すぅ――、ふぅ――ッ〟と深呼吸して、一帆に近づいた豹は、

「ギッタギタに切り裂いてやるから、覚悟しな!!」

怒り露わに、右手を振りかぶるのだった―。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ