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あ!主人公の名前の呼び方は穂浪ほなみ斧剛ふごうです、多分わかんないなぁと思ってここに書いておきます。ごめんなさい。他に分からないところなどがあれば感想欄などで書いてくださったら、返信できる内容だったら返信やら次の話までに後書きやら前書きやらに書きますのでお願いします。

……感想稼ぎって言わないで………(小声)

 それから数日後、綾姉が予想してたとおり政府?のお役人さんが来た。


 その後俺を引き取る云々言っていたが、綾姉が名前を名乗るとピシャッと声が止み、全て綾姉に任せると言い、帰って行った。


「これもうこのまま行かないで良くない?」


 と、当然すぎる事を言ったが、流石にそれをやると綾姉のけんりょく?が効かなくなるらしい。難しい話だ……。


 荷物をまとめる、幸運と言っていいか分からないがここには農地と山とか川とかしかないから自分の手荷物は非常に軽かった。


 これで都会へ楽に行けるな!と思ったが、ここで一つ疑問に思った事がある。それは……都会とはどこにあるんだ?と言う事だ。


 俺はこの周辺についてよく散歩をしている。だが体感50km圏内にはやはり山とか森しかないわけだが……一つだけ手がかりがある。


 ここからしばらく歩いた先に人工的な建物がある事を発見した。


 縦と横の線がずーーっと続いていて、終わりまで歩いてみようと思ったが、長すぎて断念した記憶がある。


 その事を綾姉に言ったら………。


「剛君……線路も知らないの?え?もしかしてテレビとかも分からない?」


「え?せんろ?てれび?なんだよそれ」


「………一体どこのタイムトラベラーよ………」


「?時間と旅行者がなんだ?」


「……やっぱり他の娯楽とかも教えればよかった……あまりに常識が無さすぎる…」


 ぶつぶつと言いながら、先を歩いている。


 やはり最近の綾姉は変だなぁとしみじみ思う。


…………………………


…………………


……………


………



 しばらく歩き、そのせんろに着いた。だが俺が前見た時と違う存在がいる……。


 漆黒の如き巨躯、溝にガチッと嵌まった円形の如き足のような物、そして俺を見た瞬間に巨大な音で威嚇してきた!!


 こういう時は逃げるに限るのである。熊とかだったらまだなんとか戦えるが、この体格差は不味い。


 俺は綾姉の手を掴み逃げようとする前に先に綾姉が声を出した。


「はいはーい剛君?そんなお約束みたいな事しなくていいから……いや…お約束も分からないのか…とにかく!これはね?汽車っていう乗り物です!はい!復唱して!」


「これはきしゃっていう乗り物です……え!?これが汽車

 なの!?」


 汽車とは産業革命の時代に作られた乗り物という物らしい、それは綾姉の授業で知ってはいたのだが、だがしかし綾姉が作った教科書は手作り…作ってくれる事はとても有難いのだが…なんというか…その…絵が下手で良く分からなかった。


 だが何となく黒いんだなぁと思っていたが……実物が見れるとは…!


 今度は落ち着いて見る、漆黒が如き巨躯、そして各部各部に力強さを感じる…そして最前にある煙が出ている角………。


「えええ!!めっちゃカッコいい!!なにこれ!?これに乗れるの?」


「ええそうよ、ここは元々………」


 綾姉の話を聞き流し、目の前の汽車を見る。やはりカッコいい。


 なんでこんなに興奮しているのか自分で考えてみる……多分あれだ!珍しいからだ。


 鶏の卵が双子である時のように、珍しい物を見つけたり、知ったりするのは最高の娯楽だ、ここの土地は閉じ切ってしまっているから、新しく知る事が出来ることに感動してしまう。


 ………だがそれが本当にいいかどうか分からない……正確には怖い。


 俺にはこの閉じ切った世界が全て、その事に悲しみも喜びもない、あるのは日々生き抜いていくという漠然とした思いだけだ。


 昔、社会の授業で出てきたコロンブスという男を思い出す。


 昔、ヨーロッパのスペインにコロンブスという男がいた。


 当時はインドが貿易の中心であり、スペインもその流れに乗り、インドを目指していたが、流れに乗るのが少し遅かった。


 インドへ行く道は違う国が先に見つけ、その貿易ルートは独占されて使えない。


 そこでコロンブスがスペインの女王に任され、新しいルートでインドを目指すと言った。


 それは地球から見てスペインから右側に行くのが従来のルートで、その反対の左側から行くという物だった。


 当時の考えとしては地球は平面で、その先に行くと奈落に落ちるという考えが主流であったが、コロンブスはその考えを否定し、地球は円形であると仮定していた。


 そして左側からインドを目指したが、着いたのはアメリカ大陸と、違う土地だった訳だが、俺は未知への道を信じて進むという事に感動した。


 怖さはある、恐れもある、ここを去りたくないという悲しみもある……。


 だがこのままで良いのか?という漠然とした不安もあるのも事実だ。


 突如として現実味が増した都会という物、俺にとってそれは興味のない物であり、関係するはずがない物だったが今は違う。


 怖さも、恐れも、悲しみも不安も……それら全てを打ち砕き進む、未知へと目指したコロンブスの様に………。


「…………それで今は動かす際にはこの汽車の持ち主に許可を取らないと動かせないのです!って聞いてる?」


「ん?うん……聞いてるよ」


 これはその一歩だ、俺が今までとは違う世界を知る一歩、未知へと踏み出す一歩……そしてこれまでの自分を変える一歩……様々な意味が混じってよく分からなくなってしまう。


 一歩進む、簡単だけど簡単じゃないこの行為で、これからが変わる事は確信できる。


「ねえ?本当に聞いてた?もう一回は話す?」


「まぁまぁいいから、早く乗ろうぜ!俺ワクワクしてきたよ!」


「もう!せっかちなんだから」


 願わくば、この一歩を後悔しませんように…俺は今、一歩を踏み出す。

後数話でプロローグ終わります…早く学園ラブコメが書きたい……

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― 新着の感想 ―
ダメだコイツ(主人公)生まれてから詰め込んだ情報少な過ぎて幼児並みの判断力しか無い(o_o) 側から見たらアレ人に見えてしまう イノ助かな?
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