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2話  スライム討伐と魔物のお話

 初投稿になります、思い付きで書き始めたので至らない点が只あると思いますが、よろしくお願いします。

 気になる点があればお気軽にコメント欄にてメッセージを送ってください。



 「はー やっと着いた」さすがに疲れたのか千佳が両手を膝の上にの乗せて息をつく。ここは村から一山超えた池のほとりにある、通称”池ダンジョン”池のすぐ上の崖にいつの間にかできていた、村にある2つのダンジョンの1つだ。

 

 村にある 2つのダンジョンはどれも3層しかない、これは調査済みで3層しかないダンジョンは、初心者ダンジョンとか生産ダンジョンもしくは3層ダンジョンと呼ばれている。

 

 3層以上のダンジョンは攻略ダンジョンと呼ばれ最下層にダンジョンオーブが確認されている、ダンジョンオーブを持ち帰るか使用するとそのダンジョンは一時的に機能を停止する、しかしダンジョンが消滅する訳ではなくしばらくすると復活する、その時ダンジョン内部は再構築されるつまり今までの攻略情報が役に立たなくなるのだ。


 オーブというのは力を秘めた不思議な物体で、使用すると不思議な事が起こった、力が強くなったり素早さや器用さが増す体力増加のスキルや、外国の言葉が分かるようになる言語理解のスキルなど、様々な事が出来るようになったのだ。

 

 数々のスキルの内一番のインパクトは魔法だと言える、火の玉を飛ばしたり風を巻き上げたり地面を裂いたり盛り上げたり、嘘かほんとか奇跡だとし思えない事が出来るようになったのだ。

 

 なぜ魔法が使えたり体が強くなったり言葉が分かるようになったのか、その原因はダンジョンだとされている、ダンジョンカードを取得した時に何らかの体の変化が起こり、スキルや魔法が使える準備ができたのではないかといわれている。ちなみにオーブやポーションといったものはダンジョンカードを持ってないと使えない、つまりダンジョンの恩恵を受けるためには、ダンジョンカードの取得が絶対の条件となる。

 

 オーブを取得するには最下層を攻略するほかに、5層や10層のボス部屋と呼ばれる魔物を倒しても手の入るのだが確率が悪かった、しかし最下層を攻略するは余程の実力が無ければ出来ない為、3層までの浅いダンジョンを専門とする初級探索者と、15層までの中層を探索する中級探索者、それ以上の深層を探索する上級探索者とすみ分けられていった。

 

 3層のダンジョンにはダンジョンオーブがない、つまり攻略されることがないしダンジョンの再構築もない、しかも1層2層は洞窟型で鉱石が産出される、3層の草原と森の複合型は食糧や木材、毛皮その他諸々の生活に必要な物が取得できた、それが生産ダンジョンと呼ばれるゆえんである。

 

 沼ダンジョン以外のもう一つダンジョンは、村の近くの畑のど真ん中に出来た、いくら最弱の魔物とはいえ危険なので、湧き出た魔物はすぐに討伐される事になる。つまりダンジョンカードの取得にはダンジョンに入らなければいけなくなるのだ、いくら最弱のスライムとは言ってもダンジョンの中は何があるかわからない。しかしこの沼ダンジョンは村から離れている事もあり放置しがちで、湧き出す魔物も結構な数がいる、湧きだした魔物はなぜかしばらくすると弱くなるとめ、ダンジョンカードの取得には打って付けなのだ。

 

 ダンジョン内の魔物は必ず魔核と呼ばれる物を持っている、その魔核を破壊すか動けなくなるまで傷つけると、光の様なものに還元されて魔晶石と呼ばれるものと、たまに魔物が装備していた物がそのまま残ったり、牙や爪などのその魔物の特徴的な部位などの素材や、剣技や魔妓などの技の書かれたスクロールなどがカードとなってドロップすることが分かってきた。

 

 魔物を倒したときに出てくる素材のデフォルトされた絵と素材の名前、あとドロップさせた魔物の名前が書かれたカードの使い方はしばらく解らなかった。しかし検証と攻略を手探りで進めて、ようやく5階層のボスを倒したときある”石板”がドロップした。

 

 ”石板”には不思議な文字が書かれていて初めてドロップさせたパーティーは最初秘匿しようとした、しかし書かれている内容が分からないあれこれ伝手を頼って言語理解のオーブを探しているうちに、他のパーティーが同じ”石板”を公開させてしまった。

 

 結局最初に”石板”を公開させた人達は内容は分からなかったが、言語理解を取得している人たちが解読した結果、ダンジョンの攻略情報だったため最初に攻略情報を発見したパーティーとして登録され、大金を手に入れた。ちなみに ダンジョン攻略の情報は早い者勝ちである。

 

 大金をもらい損ねたその人達はのちに「欲をかくもんじゃない・・・あの時公開していれば」、と後悔したとされる。それからである攻略情報はいずれ公開されるのであれば、早めに公開した方が得をするとそういう風潮が出来上がっていった。

 

 その”石板”の内容だが色々な攻略情報であった。その階層で見つかる宝箱の中身の情報やドロップしたカードの実体化の仕方、たまに出現するマジックアイテムの使い方などなど、多彩な”石板”がドロップした。

 

 ちなみにカードの実体化は割と簡単で、自分の魔力もしくは魔晶石の魔力を使う方法がある、ただカードを持って素材その物をイメージするだけ、すると魔晶石もしくは自分の魔力とカードを消費して、カードに書かれた素材が実体化するとても簡単である、ただしそのカードの所有者しか実体化も譲渡も出来なかった。

  


 ~~~~~~~~~~~   ~~~~~~~~

 


 沼ダンジョンから少し離れた広場に集まった一行は、休憩と昼食を済ませると、4年生以上の生徒はスライムを倒してのダンジョンカードの取得、3年生以下の生徒は、魔物と遭遇した時の対処方法の学習に分かれていく。

 

 雫斗たちは二手に分かれて池のほとりでスライムを探すことにした、雫と百花は女の子四4人恭平と弥生は男の子3人を担当する事になつた。

 

 「さてスライムの倒し方は覚えたかな?」百花が取得することになっている女の子達に聞く「はーい!、はーい!」と百花の妹の千佳が元気に手を上げる。

 

 「はい千佳答えて」と指さすと「水を掛けます」と千佳が元気に答えるするとすかさず「ブッブー、違います!」とダメ出しをする百花。「えー違うの?」と千佳の抗議の声を無視して。

 

 「だれかわかる人?」と他の子に聞いてみる、中学一年の女の子一人がおずおずと手を上げる「はい すみれちゃん」指名された園田すみれが恥ずかしそうに答える「水を掛けて水たまりを作るんだと思います」。

 

 「はい正解みんなもよく覚えていてね、スライムは水を掛けても倒せないからね水たまりにつけるんだと覚えていてね、じゃー水溜りができないときはどうするのかなー、だれかわかる人!」と「えーあってるじゃん」と抗議の声を上げている妹を無視して他の女の子に聞いている。妹に対してなかなかの塩対応である。

 

 「タオルをかける?」と自信なさそうにもう一人の女の子山下かおりが答える。「半分正解かなー、かおりちゃん。正解はびしょびしょに濡れたタオルをかけてしずーかに水を掛けてくの、そうしたら魔核が出てくるからその魔核を叩いて壊せばおしまい、簡単でしょう?」。

 

 百花が話すと簡単そうに聞こえるが実際はそう簡単ではない、話の中の魔物と実物の魔物では雲泥の差がある。実物を見てさあ倒してごらんとなったとき、さすがに小4~6年の女の子たちはプチパニックになっていた。

 

 「きゃ~~気もち悪い~~」としり込みし。「ちかずいてくる~~」と後ずさりし。「なんか 目が合った~~」と訳の分からないことを言い放ち、水を掛けるという簡単なことができないでいる。

 

 それでも手助けできないため「大丈夫だよぶにょぶにょしてるだけだから」と慰め。「ゆっくり、ゆっくりだから。襲い掛からないからよく見て」と助言して。「目はない 目はない、スライムには目はないから」と諭して何とか全員が無事スライムを倒して、ダンジョンカードを取得することができた。

 

 最後に全員が集まって帰る準備をする、点呼も終わり最後に引率の先生が話をする。

  

 「全員揃いましたね。それでは帰る前におさらいです、皆さんが倒したスライムや蝙蝠ネズミなどは、ダンジョンの外では何もしなければ近ずいてきません、村の中ではないと思いますが見つけても近ずかないように、すぐに大人の人に知らせてください。それでは皆さん怪我の無いように帰りましょう」。

 

 今日の遠足の目的の一つにダンジョンカードの取得があるが、本当の目的は年少の子たちに遠目ではあるが、魔物と魔物を倒しているところを見せるというのがある。見ると聞くとでは大きな違いがあることは実際に去年の終わりに雫斗たちが体験している。

 

 引率してくれる探索者協会の職員がいるとはいえ、いきなりダンジョンの2階層でケイブバットとケイブラットを倒せとは、中学1年には荷が勝ちすぎた。

 

 取り敢えず一人一匹ずつという最初の予定は予定でしかなく、いきなり十匹程のケイブバットとケイブラットに襲われた。パニックた4人は「落ち着きなさい」と言う職員の声をBGMに、全員で戦うという愚策に出た。

 

 要は目の前に来たケイブバットを持っている木の棒で叩き落としたり ケイブラット殴るだけなのだが、当然連携など出来るわけもなく、でたらめに振り回す仲間たちの木の棒を避けながら、襲ってくるケイブバットやケイブラットを倒すことになった。

 

 雫斗が最後に覚えているのは、渾身の力で振り下ろす百花の木の棒を ひらりとかわすケイブバットと、自分の頭に落ちてくる木の棒でなぜかコマ送りで見ながら衝撃とともに意識を手放した。

 

 気が付いたのは村のダンジョンに隣接した建物の医療室だ、大きなたんこぶの上に冷やしたタオルを乗せて「ごめんね~^^、」とウソ泣きしながらしがみついて謝る百花と、後で笑いをかみ殺しているその他その面々。

 

 はいはい分かりました、結局ダンジョンでけがをしたのは雫斗だけで他はちょっとした擦り傷と打ち身で済んだらしい。しかしダンジョンに入る前、しなりのある木の棒では魔物は倒せないと百花が木刀を主張してたのを、ケイブバットではオーバーキルだからと説得した職員に感謝だよね。

 

 木刀だと今頃お墓の中だったかもしれない、取り敢えずダンジョンカードは全員取得できたけど、雫斗はしばらくダンジョンの2階層に軽いトラウマを抱えることになる。

 

 ダンジョンの魔物は中と外では性質が異なる。中では弱い魔物でも鬼の様に襲ってくるが、ダンジョンの外では危険に敏感になる。ケイブバットやケイブラットは夜だけ活動するようになるし、弱い魔物は人を避けているようにも見える、何か法則でもあるのかもしれない。

 

 昔のことを思い出しながらぼんやり歩いている雫斗は、下級生にせがまれて嬉しそうにダンジョンカードを出し入れしている子たちを見ている、”そういえばこれも不思議の一つなんだよな~” 自分のカードを手に出し改めてみていると、いきなり背中に衝撃を受けて転びそうになる。

 

 「何ぼんやり歩いてるのよ!!、転ぶわよ」と悪びれないセリフを吐きながら百花が背中をどついてくる、女の子離れしたバカ力に耐えて何とか転倒を避けジト目を向けると。

 

 「何よ!」と警戒する百花、今ここで「今どついたから 転びそうになったんだよ~」とすごく言いたい言いたいがここは我慢、言えば口喧嘩になる口喧嘩で勝てないのは分かっているので戦略的撤退だ。

 

 「僕らの時は大変だったなーと思って」とカードを見せながら話すと さすがに気まずいのか。「なっ何よ ちゃんと謝ったじゃない。たんこぶの分は誤ったわよ」とのたまう、(たんこぶは 余計じゃ~)。

 

 くすくす笑いながら弥生が助け舟を出す「百花ちゃんも必死だったもんね~、泣いてるのか笑いを堪えてるのかわからない肩の震え方だったけどね~」と弥生がからかうと。

 

 「裏切り者~~、違うのよ誠心誠意謝ったのよ、ほんとよでもねたんこぶを見ちゃうとね、なぜか肩が震えるのよ^^」。笑っているのを白状しやがった。

 

 「はいはい分かりました、いや分かってました、僕の存在なんてそんなもんだったんだね」と拗ねて雫斗が言うと。

 

 「いやーね~、そんなんじゃないわよ額が割れて血がどばーとなったらさすがに慌てるけど、プププたんこぶじゃ~ね~^^」開きなおって鼻で笑う百花。

 

 「うるさいやい、血がどばーってなったら傷が残るかもしれないじゃか?」冗談じゃないと雫斗。

 

 「あら男の子が傷の一つや二つ気にするもんじゃないわ、笑われるわよ」さも当然と百花。

 

 「なんてことを言うんだ、人の顔を傷ものにするつもりか」憤慨する 雫斗、そんな二人を生暖かい目で見る弥生。

 

 「ところで明日の講習、みんなはどうするんだい?」突然天から声が 降りてくる。・・・ぎょっとして三人で声の主を見上げる、そうだった こいつがいた。

 

 立花恭平 2メートル近い長身で筋肉質、存在感はあるが滅多に喋らない為、存在自体が希薄な空気の様な安心感のある存在。

 

 「わ、私は行くわよ資格を取ってて損はないし、みんなは?」百花が 当然だと答える。 

 

「僕も行くよ 明日の講習を逃せば 三か月後になっちゃうからね」「私も行く」雫斗と弥生が答えると。

 

 「それじゃー全員行くとして、集合場所はヘリポートで7時集合でいいかな?」。恭平が時間と場所を聞いてくる。

 

 「そうねそれでいいわ、それにしても不便よねこの村、資格を取るのにも買い物するのにも、町まで出かけなきゃいけないなんて面倒だわ」百花が不満げにいつぶやくと。

 

 「仕方ないさ都市はこんな過疎っている村に、税金をつぎ込むだけ無駄だと思っているのさ、まーヘリドローンを飛ばしてくれるだけでもよしとしなきゃ」恭平が肩を竦めてそう言う。

 

 この村は都心からの距離はそれほど遠くはないが、間に山々が連なっているため陸路では往復に5時間程かかる、その解決策としてヘリコプターとドローンの合いの子みたいなヘリドローンがヘリポートとともに整備されることとなった。

 

 自動運転の発達とともに空を飛ぶドローンの自動化も進んでいった、その進化とともに、重い荷物は陸上輸送、人の移動と軽い荷物はヘリポートからヘリホートへのヘリドローンによる航空輸送とすみ分けられていた。

手直ししています、本筋では変わりませんが名称など少し変わっている点があります。


 少し時間をかけて直していこうかと思っています。読みにくいとは思いますがよろしくお願いします。

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