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Justice Breaker  作者: 狼狽 騒
第三章
97/292

空戦 06

    ◆



 カズマは予想外の手ごたえの無さに驚いていた。

 やはり空軍ジャスティスというのはその性質上、一方的な殲滅戦を想定されているものであり、空中戦の経験が乏しいと思われる。


(とはいっても、あっさりここまでいけるとは思っていなかったですけれど)


 カズマは内心で溜め息を吐く。


(――計画外ですね)


 元々計画していたよりもスムーズに行ってしまっている。

 これはこれで困るモノがある――


(……いや、ないですね。馬鹿なことを考えました)


 彼は首を一度振り、相手を睨み付ける。

 相手はヨモツ。

 豪快な性格に見えて意外と慎重な戦闘をするようだと、この交戦だけで見切っていた。

 故に油断は大敵であり、全力で向かう必要があるとも感じていた。

 中央のパネルに左手を当て、カズマは気合いを入れなおすために再度、戦闘前と同じ言葉を口にする。



「これから――正義(ジャスティス)を破壊します」

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