表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Justice Breaker  作者: 狼狽 騒
第三章
72/292

来訪 05

 ライトウが退室したのを見届け、十分な時間が経った後、クロードは短く息を吐いた。

 あの後、ライトウの望みを具体的に聞き、そして叶えた。目に見える効果ではないので、実際には戦闘の中でどうなるかは実証するしかないだろう。


「しかしライトウの奴、あんなことを頼んでくるとはな」


 もし笑いを浮かべることが出来たならば、クロードはまさにその表情を浮かべていたであろう。

 ライトウの提案は、クロードにとって良い方に予想外であった。


「そこまで考えるべきだったな。やっぱり、俺も考えが浅いな」


 自らの浅慮さを反省しながら寝床に付こうと腰を上げ、ようやくソファベッドに身体を投げ出した――直後だった。


 トントン。


「……」


 流石に三度目に関しては少々の苛立ちを覚えてしまった。あまりにもタイミングが悪い意味で良かったのもある。

 億劫になってしまったので、クロードはそのまま「どうぞ」と入室を促してしまった。この点はまだ精神が未熟な一七歳の少年らしさと言っていいのかもしれない。


 そしてクロードは後にその行動を後悔する。


「お、遅くにごめんね、クロード」


 入室してきたのはアレインだった。

 彼女はひどく薄い恰好――具体的にはキャミソールの上に薄いカーティガンを羽織っているだけであった。普段のラフな格好とは違い、ギャップにより、より可愛くクロードの目に映った。

 そんな彼女は頬を紅潮させてもじもじした様子で視線を下に向けたままだったが、意を決したかのように真一文字に口を結んだまま顔を上げると「……あ」と閉じていた口を開けさせた。


「ん? どうした?」

「やっぱり、クロードも……その……オッケーってことなのね」

「そのつもり? オッケー? 何のことだ?」

「えいっ!」


 そんな声と共に。

 はらり、とアレインの服が彼女の足元へと落ちた。



「クロード! 私を抱いてくれ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ