35/292
同志 02
◆
「……ふう」
コンテニューは部屋を出た直後に溜め息を吐く。
「悪者ぶるってのも久しぶり過ぎて、全然余裕がなかったね」
独り言は誰が聞いている訳でもない。
それでも漏らさずにはいられなかった。
「……どうでもいいや、本当に」
先に言ったことは本当に実行する。
但し、時期はいつからかは自分が指示する。
早すぎても駄目だし、遅すぎても駄目。
憎いアリエッタが崩壊するタイミングで行うことに意義がある。
「それよりも、ここまで一致するとはね。……流石にしなくちゃ駄目、か」
んー、と伸びをしながら彼は歩いていく。
「準備しなくちゃな……色々と」
とある目的のため、胸の中で静かな闘志を燃やしながら。