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Justice Breaker  作者: 狼狽 騒
第六章
211/292

決戦 16

 ――カズマは知った。


 ピエールのおかげで知った。

 ジャスティスが動かない現象について、結局は何も策は取られていない。

 それでもピエールのジャスティスだけが動いたのは、決して奇跡ではない。

 理由がある。


 それは――()()使()()()のだ。


 ジャスティスは人の命を用いて動く。

 しかしながら操縦者の命を用いるのは破壊された時のみだ。でないとあっという間に操縦者が亡くなってしまう。なのにカズマがずっと操縦できているのは、溜めこんだ命を用いている、もしくは駆動のみで消費していないのでは? ただ後者でも操縦者の命を使用しているのであれば支障が出るためにため込んでいる魂の方を駆動に使っているのではないか? ――そう考えていた。

 だからこそ、供給が立たれた際にびくともしなかったのだ。

 ――しかしながら。

 ピエールは文字通り命を賭して、その機体を動かした。

 そして最後の言葉から推察できる、一つのこと。


 本気。


 彼は本気だったのだ。

 本気でカズマを守ろうとした。


 だから動かすことが出来た。


 だけど――自分はどうだ?

 彼ほど本気になっていたか?


 本気に――なったことがあったか?


 いつもクールぶっている。

 クロードの真似をしているだけ。

 そんな自分は――命を賭けてもらうだけの価値があるのか?


「……違う!」


 命を賭けてもらうだけの価値、という話ではない。

 既に命を賭けて守ってもらったのだ。


「だからそれを――これからどうするかだろうがああああああぁっ!!」



 カズマは渾身の力を込めて、覆っていたケースを粉砕しながら拳でスイッチを押した。

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