表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Justice Breaker  作者: 狼狽 騒
第五章
176/292

過去 07

    ◆



「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」


 目を開けた少年は息を切らしていた。

 その額からは汗が滲み出ており、顔は真っ青であった。

 彼は真実を知った。

 ずっと隠されていた過去の真実を。

 あの時の孤児院であった出来事を。

 その事実は彼の心をひどく乱した。

 ぎゅっと拳を握って歯を食いしばる。

 しかしその隙間から乱れた息が漏れる。

 整えようと深呼吸する。

 だが、体内がそれを許さない。

 自分の左胸に触れる。

 鼓動が早鳴りをしている。

 止まらない。

 苦しい。

 かなり苦しい。

 身体的にもだが、精神的の方が辛い。

 ボロボロの身体よりも、心の中の方が辛い。

 この記憶は真実なのか?

 ――いや、きっと真実なのだろう。

 だからこそ、存在している能力、モノがある。

 他でもない。

 クロードと過去に遭っていたからこそ、今があるのだ。


 ――つまり。

 裏を返せば今の彼らの状況は、()()()()()()()()()()()()()()()



「俺の……所為だったのか……」



 クロード・ディエル。

 一週間ぶりに目覚めた彼の口から出た第一声は――後悔の言葉だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ