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Justice Breaker  作者: 狼狽 騒
第四章
143/292

撤退 01

正義の(Justice)破壊者(Breaker)』VSルード国。

 唐突に始まった予想外の戦闘。


 ライトウ、カズマ、ミューズ、そしてクロード。


 彼らはそれぞれ、首領クラスと戦っていた。


 ライトウは総帥のキングスレイと刀を切り結び。

 カズマは獣型ジャスティスの一体と交錯し。

 ミューズはセイレンと頭脳戦を繰り広げ。

 クロードはコンテニューと対峙していた。


 しかしそんな彼ら以外にも、戦っている者達がいた。

 一般の所属員だ。

 彼らは銃を持ち、同じくルード軍兵士と攻防戦を繰り広げていた。

 ジャスティスは倒せないが、それでも『正義の破壊者』に所属している者としてルード軍に負けじと踏ん張っていた。


 そして彼らは信じていた。

 いつものように粘れば勝ちが舞い降りてくる、と。


 表立っていないミューズは別だが、ライトウとカズマは目立った成果を出していた。

 常勝無敗。

 彼らのいずれかが出てきた戦闘で、負けたことは一度もない。


 ジャスティスをも切り裂く、圧倒的な剣術。

 敵のジャスティスを一機で無双する、圧倒的な操作。


 更には、クロードがいる。


 魔王でありながら不可思議な能力で相手を圧倒する存在が。

 何があっても負けることが無い。

 負けたことが無い。

 だから今回も大丈夫だろう。

 そう思っていた。


 ――しかし彼らは知らなかった。


 肉弾戦。

 機械戦。

 情報戦。

 能力戦。


 そのどれもで――『正義の破壊者』は窮地に陥っていた。


 ライトウは、キングスレイに左腹部に剣を突き立てられ。

 カズマは、獣型ジャスティスに頭部を掴まれて絶体絶命。

 ミューズは、ジャスティス開発者が実の母親だという事実に呆然自失。

 クロードは、コンテニューに腹部を銃弾で貫かれていた。


 その状況は、一般の所属員には誰一人として伝わっていなかった。


 だから彼らはいつもと変わらずに信じていた。

 いつものように圧倒している、と。



 そんな彼らの元に。


『――『正義の破壊者』全軍に告ぐ』


 放送が聞こえた。

 瞬間に歓声が上がる。

 いつもの如く、また勝利したのだ。

 またいつものように。

 いつもと同じ――


 ――だが。

 その『いつも』は何処にもなく。


 彼らは、今までに聞いたことない命令を聞くこととなる。




『――撤退だ』

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