表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Justice Breaker  作者: 狼狽 騒
第四章
133/292

乱戦 02

    ◆ライトウ



「……待てよ。屋上の方が近いよな」


 メカニックルームを飛び出したライトウは、急いで階段を駆け下りようとした所でそのことに気が付いた。

 気が付いたからには即実行。

 ライトウは階段を駆け上り、一気に屋上まで出る。

 そしてそこから一気に飛び込んだ。

 因みに、ライトウが飛び降りたビルは三〇階である。

 そこから飛び降りて徐々に低階層の他のビルに移るとはいえ、落下距離はかなりのモノだ。にも関わらずライトウは怪我もせず、更には自らの脚力のバネでビルを傷つけずに飛び回るという、相変わらずの人間離れした運動能力で移動していた。

 飛び回りながら眼下の街中の様子を確認する。

 既に避難しているのか外に出ている人はおらず気配すらしない、交通網も完全に止まっているようだがクラクションなどの混乱している要素は全く見当たらない。ビルが立ち並ぶ都市としては不思議な様相に包まれていた。

 だが、ライトウには関係ない。

 彼は銃撃音を追って一つ、二つとビルを飛び回り、やがて一機のジャスティスを発見する。

 それが真下にいる位置まで移動すると、耳元にあるインカムに問い掛ける。


「――ミューズ。街中にいるジャスティスは何機いるんだ?」

『確認されたのは八機っす』

「タイプは?」

『全員ノーマル。黒色でオプションなしっす』

「了解。――八機なら地面に降りても大丈夫だな」


 ライトウはそう判断し、刀を鞘から抜く。

 そしてそのまま、


 ――ストン。


「まずは一機」


 頭上からの攻撃により、一機のジャスティスは刀で左右が真っ二つにされていた。動線にあったコクピット席ごと切断した為、パイロットの鮮血の花があたり一面に咲く。

 紅の雫を浴びながら、ライトウはひどく冷静な表情で、


「――次」


 一瞥もせずに街中を颯爽と走り出していた。


 こうして。

 ライトウの肉弾戦が今、始まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ